子どもの秘密がなくなる日―プロフ中毒 ケータイ天国 (主婦の友新書)
- 主婦の友社 (2010年11月6日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784072733479
感想・レビュー・書評
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親が関心を持つこと。リテラシーに優るフィルタリングは無い。フィンランドが参考になりそう。
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子どもを持つ親としてネットリテラシーを学びたくて読んだ本。
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あらゆる情報がネットを介して可視化される。昨今では、子どもが自分をアピールしたり友達を作ったり、その寂しさを紛らわしたりするために、ケータイを使いプロフを作成したりしている。その善し悪しを論ずることは難しく、時代の流れとして止めることができないのもまた事実であろう。今ではそれがSNSに移行し、mixiやfacebook、twitterにより、友達を含めいろいろな人と交流するのが主流となっている。二十歳を超える大人はいざ知らず、まだ状況判断の乏しい中高生が、自分の個人情報や写真を載せて被害にあうケースはそれを使う以上一定の割合で発生する。それも、被害にあうのは(マスコミにより焦点を当てられるのは)決まって女生徒ばかりである。使わせなくすることが難しい以上、その危険性を十分教えた上で、何かあったときには大人が相談にのり守ってやることが、一番大切なことなのではないだろうか。
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そういや携帯系の実際のことは全然知らないなと思って読んだ。
大人の書いたもんだから警戒しながら。
そしたらちゃんとまっとうな大人の書いたものだった。
自分は大人だから、知らないから、きちんと知ろうとして話を聞きにいく。
自分でも試して、自分の位置から見えたことを自分の言葉で語っている。
大人が(大人の安心ではなく)子どもの安全と幸せを考えて大人向けに書いた本。
私は携帯ツールをほとんど使わないし、中学生でも高校生でもないから描かれる世界はまったくわからないんだけど、でもこれ知ってる。こういう世界は覚えがある。
プロフや携帯がないと仲間になりにくいってのは、自転車に乗れなくて(仲間はずれにされてるわけじゃないけど)お声がかかりにくかったのと同じことだろう、とか。
そもそもの前提からして共有できてない大人に助けを求めたり相談したりなんてするわけないだろう、とか。
たぶん基本的なところは変わってない。
「コンピュータウイルスは手洗いうがいで防げますか」みたいなノリで携帯を的外れに取り締まるのではなく、危ないならどう危ないのか、どうすれば防げるのかを考えようって声が大きくは聞こえない中で、こういう地に足のついた本が読めるのはうれしい。
防げなかったときはどこに助けを求めればいいか(どうやって救いの手につなげるか)まであればもっと良かった。
ネットに固有の問題なんて、ここが公の場所だってことを実感しにくいことくらいだ。
そこだけきちんと抑えておけば、あとは憶測でものを言ってはいけませんとか、公共の場でプライベートを垂れ流すのは危険ですとか、嫌なことは断っていいとか、聞ける関係性の作り方とか、そういう基本的なことをきちんと教えるだけでいい。
そこが一番難しい。
本気で向き合わなきゃいけないから。
本気で向き合うだけでいいんだけど。 -
プロフと利用する子どもの関係についてインタビューをもとに分かりやすく書いてある(センセーショナルに書かれていて、少し割り引いて考えないといけない気もするけど、実際は思っている以上なのかも)。
読み終わってまずの感想は、プロフとリアルの組み合わせの姿はまさしくSNSで、実社会と綿密に関係していて、使わずにはいられないツールになっていることに驚き。インタビューからは重要なインフラであることが伝わってくる。プロフやリアルで近況を知って、対面であった時にそれを話題に出すとか、自分がtwitterでやっていることと変わらないなぁという印象。
子どもがプロフで個人情報を簡単に登録しているのは、もちろん危険だけど、それに加えて気になったのは、仲間外れになるという怖さから、それを読むことに時間を費やしていること。大変そう。といいますか、自分がそういう状態に陥っていないか気になった。仲間内の情報に必死になっていると、自分の世界にこもりがちになる。気をつけなければ。
あと、フィルタリングは、インターネットにはそぐわないということを改めて感じた。インターネットは、リンクの世界だからなぁ…。具体的な対策はとても難しいけれど、子どもがインターネットで困った時に、相談できる親子関係は重要と感じた。 -
内容は新鮮。プロフについてこれだけ調べたレポートは他に見ない。プロフのメリットについてのヒアリングが体系的にあればなお良し。