- Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
- / ISBN・EAN: 9784073069638
作品紹介・あらすじ
俺、増田研二。略してスダケン。高校二年生。でもって、ゲームメーカーSEPCOMのバクチェッカーだ。ある日、いつものように、ゲーセンで『アルティメイトソリッド』の対戦をしていた俺は、前日に自機に組み込んだ「乳揺らし」モジュールが原因で惨敗を喫してしまう。そりゃあ、誰が悪いというならば、要らん色気を出した俺が悪い。だがそれはそれ、この恨みはらさでおくべきか!!-なんつってな。第2回電撃ゲーム小説大賞で「大賞」を受賞した古橋秀之が贈る格闘ゲーム小説。
感想・レビュー・書評
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ブラッドジャケットに続く、古橋秀之の第三作として執筆された作品。
正直、格闘ゲームを題材にしている、というのと、挿絵、それから「こんなノリは古橋作品じゃないっ!」的な先入観が邪魔をして、発売当時から今までほとんどスルーしてきた。
あまり乗り気でもなく、時間潰しくらいのつもりで読み始めたのだが、時間が経つにつれて引き込まれ、結局読了。
基本は学園物コメデ。格ゲー好きの高校生・スダケンを主人公に、バーチャファイターをモデルにした格闘ゲーム「ソリッドファイター」を巡るストーリー。
当時革新的であったバーチャを題材にして、笑いあり、友情ありでお届けする三部作…であったはずなのだが、悲しいかなセールスが振るわず、1巻で打ち切りの模様。
いやぁ、古橋先生はコメディを書かせても非凡だなぁ。というか、とにかく文章のテンポがいい。ストーリーはスダケンの一人称で語られるのだが、その喋りもいちいち面白い。
後書き通り、三作で完結していれば非常に面白かっただろうが…まぁこれだけでも充分に楽しめます。
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※通販&イベント限定販売の完全版についてのレビューです。
<内容>
ゲーム業界に革命を起こしたゲーム”アルティメット・ソリッド”。
このゲームは、随時メーカー側から細かい調整を更新することによって、変わらぬ人気を持ち続け、また、オリジナルキャラが作成できるなど革新的な要素を多く有していた。
スダケン―――増田研二はそのゲームにはまっている一人。
タケちゃんをモデルに作られたRYU-COという見た目に反する間合いを持つキャラを作ってもらう……
そのキャラとの出会いで何かが変わっていく……
<感想>
↑う~んなんか違うなwwwww
幻の名作なんて歌ってだしているが、本当に幻の名作wwww
本当に面白い。そして、1巻だけだと売れないというのも納得する。
だって、完全に中途半端なんだもん。
それじゃぁ確かに売れないよ。
1~3巻(=完全版)で一つのお話になってるし。
まず、本当に構成がしっかりしてる。
LOST(即死技の存在)→RYU-CO作成(無駄にこだわる乳)→カゲヤマと最後の方に重要になってくるものが前の方にしっかりと書かれているわけです。
そして、描写もうまい。
単なる格ゲーの戦闘シーンだというのに、リアルに熱さみたいなものが伝わってくる。
キャラも立ってるし……
というか、芸が細かい。春日野がバッチを二つ武道館に持ってくるとか本編上は虹田兄貴の背景を語るきっかけにしかなっていないが、これはどうみても春日野がスダケンのために持ってきたバッチだし……
その前に連絡が遅れて~だのなんだので予選から話していないみたいな感じにしているのもなお○。
最終的にしのぶちゃんのカードうんぬんの話はスダケンの考察の中で答えを言っていたり――
いやぁ、本当にしっかりしてますよ。
正式販売すれば売れるのに。。。orz -
主人公の軽妙な一人称語りがいい。