伯爵と妖精 愛しき人へ十二夜の祈りを (コバルト文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 425
感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086014021

感想・レビュー・書評

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  • 短編集なので普段の小説より挿絵が多かったんですが、ちびっこエドガーがすごく可愛い。

  • 短編。今回は、シルヴァンフォード家の過去話が。甘ーい。多少、ピリ辛だったり塩気があってもいいんじゃないか、とも思うけれど、甘いのが売りなわけで・・・

  • 2010年11月12日

  • 子供エドガー可愛い。

  • “「膝掛け、編んでほしいな」
    じゃれつくように耳元でささやく彼は、熱い瞳でリディアを見つめる。男の人はもっとそっけないものだと想像していたリディアにとって、こういう日々も予想外のことだった。
    「えっと、ケリーに聞いたの?」
    「うん、ふたりで使えるくらい大きいのがいい」
    なるほど、仕事に忠実なレイヴンが、部屋をあたために来ないのは、ケリーが忠告したからに違いない。
    ケリーは気づいていないかもしれないが、レイヴンはケリーの仕事を認めている。
    「そう、ね。いいわね」
    周囲のみんなにも助けられて、リディアの日々の幸せはある。そう実感しながらリディアは微笑んだ。”

    エドガーの幼いころの話とか入った短編集。
    昔からその性格だったのね……。

    “「そういえばポール、大公とご対面するのははじめてだっけ。ちょうどいいじゃないか、気に入ってもらうチャンスだ」
    すると彼は、あわてて否定の身振りをしようとしたせいか、スケッチブックを派手に落とした。
    「まさか……!ぼくなんか論外ですよ!大公は亡命された身とはいえ、ヨーロッパ各地の王侯貴族と親戚なんですよ。ロタだって、国で革命が起きなければお姫さまだったわけで……、庶民の相手になるような女性じゃ」
    「おや、そっちの話?画家として売り込むチャンスだと思ったんだけど」
    拾いかけたスケッチブックをまた落とす。
    うろたえるポールを見るのを、悪趣味ながらエドガーはひそかにおもしろがっている。
    が、もっとひどいのはフランシスだ。
    「ポールって、とくに欠点はなさそうなのに、女性の趣味だけはいかんともしがたいよね」
    悪気なんかなさそうに、にっこり笑う。口をあけたままのポールをそのままにして、フランシスは話を変える。”

  • 本編かと思ってたら短編集でした。短編集好きなのでウレシイけど。
    しかも、エドガーの子供時代から、伯爵家の日常、妖精がらみの問題やら盛りだくさん。
    相変わらずのエドガーの口説きっぷりにもうっとり(笑)
    個人的にはリディアの小旅行のお話が何気ないけどすごく好きでした!!もうキュンとする。「会いたくなったの・・・」っていいわー!!
    あとは「僕のお願いはきみの願いが叶いますようにって」ってー!!らぶらぶですごいいいです・・・。
    今回はもう超アタリって感じです。かわいかった!!
    ちなみにニコ&レイヴンもいいけど、ケリー&レイヴンもいいね。

  • ほのぼ~のするような短編集。
    エドガーに関するお話が多い気がします。
    「ミニアチュールの恋人」と「愛しき人へ十二夜の祈りを」がお気に入りです。
    エドガーにとってリディアがたったひとりの特別な女性ということを実感した巻。
    そして、エドガーのご両親が本当は彼を憎んでいなかったことがわかり、うるっときた巻です。

  • 本編からちょっと離れた短編集で、エドガーがまだシルヴァンフォード侯爵家のの嫡男だった頃の話が中心です。後半はリディアとの新婚生活の一編で、最後はその二つが融合したように、二人でエドガーの過去を乗り越えていく話になっています。

    最初の頃は「ああエドガーだなぁ」と思いつつ、それでもイマイチ盛り上がりに欠けたのですが、後半いつものメンバーが出てくるようになると、俄然楽しくなりました。
    分かりやすい私……(笑)

    この本で私は初めて十二夜の存在を知りました。クリスマスから数えて十二日目でクリスマスが終わり、ツリー他の飾り付けを撤去、というのが新鮮にオドロキ。
    十二日後って、モロ新年じゃないですかー。
    その日にそら豆入りのケーキをみんなで分けて食べて、そら豆が当たった人がお願い事を、というのはよく聞く話でしたが、この日だとは知らなかった。
    私も現代では一般的でないものを描くことか多いですが、あんまり説明できていないんだよね。反省。ちゃんと読んでいる人に分かるような描き方を工夫しなくては。

    そしてさりげにポールのロタに対する気持ちが語られていて、おおっ!と思いました。この二人、どーなの?どーなの?と思っていただけに、結構萌えた。割と好感触じゃん!大公に!頑張れ、ポールっ!

  • 書きおろし短編で、案の定ぼろぼろ泣きました。
    よかったねエドガー、リディアと出逢えて(TT)

    2010.6.8読了。

  • 短編集。
    現在と過去と入り乱れ。幼少時からたらしのエドガー(笑)。さすがである。

    本編は引き伸ばしの感がありありと窺えて、とっとと先に進んで終わらせてもらいたいものである。話は面白いのだけど、遅々として進まないのは……ね……。そして、このまま打ち切りになったりとかしたら目も当てられない。コバルトは自分の好きなシリーズが打ち切られることが多いので、そういう意味ではあんまり信用していないのだった。

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著者プロフィール

三重県出身。『パラダイスルネッサンス楽園再生』で一九九七年度ロマン大賞佳作に入選しデビュー。「伯爵と妖精」シリーズ、ベストセラーとなった「思い出のとき修理します」シリーズ、「異人館画廊」シリーズ、『がらくた屋と月の夜話』『まよなかの青空』『あかずの扉の鍵貸します』『ふれあいサンドイッチ』など著書多数。

「2023年 『神さまのいうとおり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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