- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784086017886
感想・レビュー・書評
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続くの解ってるから続きが気になる。
二人の関係性はどうなるんだろう。
欲を言えば図像の絵が欲しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【異人館画廊1作目】図像学というものを初めて知ったけど、よくよく考えると聞いた事あるし観たこともあるなと。気軽にサクサク読めるし千景と透磨の今後の展開も気になるところ。次作も早く読みたい。
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題材がおもしろいなと思う。
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図像学という聞きなれない言葉だったが、わかりやすく表していて、加えて絵画ミステリーの面白さがある作品だった。図像学から導きだされる謎が興味をそそられてしまうほどである。美術に詳しい方ではないが、すらすらと読みやすい作品。千景始め、画廊の人々のキャラクターも特徴が表現されていて物語に欠かせない存在感を出しているのが良かった。ツンデレだったり、なんだか頼りないなと感じたりする場面もあったが、一枚の絵から靄がかかって見えないものが見えてきたり、西洋との違いが図像学にも現れているのかなど楽しめる要素があって良い。
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図像学という耳慣れない学問で、絵画に込められたメッセージを読み解いていく美術ミステリー。
美術に疎い私でもサクサク読めた。ただ、18歳で博士号を取得した秀才で、早熟で生意気な少女という主人公・千景のキャラに、なかなか感情移入がしにくかった。それでも、少しずつ仲間に心を開いていくところや、幼い頃に起きた誘拐事件のせいで心に傷を負った千景と透磨の今後の関係には期待。
あと、明記はしてないけど、舞台が神戸みたいなので、街並みや観光名所など、思い浮かべながら読むのも楽しい。
絵画に描いた物によって、見る人の深層心理に働きかけ、自傷行為を誘発するような影響を与える。正直半信半疑なとこはあるけれど、実際にそういう学問があることを初めて知り興味深かった。 -
「思いでのとき」シリーズが好きで、同じ作家さんということで読んでみました。
個人的には美術にそれほど興味がなかったからなのか、あまりサクサク進みませんでした。。
でも美術に詳しくなくてもわかりやすく書いてあったので、読みやすくはありました。 -
面白かった!次作に期待!
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図像学という聞きなれない学問を使って、絵画の謎に迫るシリーズ、第一弾。
絵画に仕掛けられた呪いとは、そしてそれを打破するためにはどうしたらいいのか?
過去に謎と傷を持つ天才少女と、その幼馴染、そして怪しげなクラブの面々。
放っておけない魅力を持つ少女に、ぶっきらぼうな幼馴染。
少女漫画の王道ともいえる設定だが、ミステリとしては本格的。
西洋絵画に描かれる持ち物(アトリビュート)は有名なものではりんご、羊、孔雀、車輪など。
文字を読めない人々が大半だった時代には、決まった持ち物を描き入れることで、これが一体誰でどんな意味を持っているのかを伝えていた。
その意味のある物を組み合わせることで、画家はさらにメッセージを伝えた。
有名な画家の有名な主題をあえて使うことで、現実世界で本物を見る楽しみもある。
さて、呪いの絵画とは一体どんなもの?
今回はゴヤの「愚者の船」。
愚者はタロットにも使われており、そのまま愚かなもの、という意味も持つが、実は幅広い意味を持たされている。
手元にある『美術シンボル事典』では「、真実を言っても冗談の形を取る限り罪には問われない者」という表記もある。
この絵が呪いの絵画なのだろうか?
だとしたら一体なぜ?
呪いの絵画を見てしまった者は何に怯えているのか?
私たちが美術品やその他いろいろな者から得ている情報は思っているより多く、次第に心の奥底に溜まっていく。
もちろん悪い影響ばかりではない。
自らを助け、導く助けになる物もたくさんあるが、この呪いは自分の中にある黒い感情を呼び起こすのだ。
それが自分自身を追い詰めていく。
悪は自分を削り、蝕むもの。
それを手懐けられるはずもない。
千景はそれをよくわかっているから自分を許せず、他人と関わろうとしない。
でも、もし、自分と向き合えたのならば。
彼女の成長を見守りながら、妖しい魅力を放つ絵画の世界を楽しみたい。 -
講談社オレンジ文庫第1号。
面白かったけど、コバルトのお姉さん本感が(笑) -
■死を招く絵画に隠された暗号とは!?美術ミステリー!!
独自の意味を背景や小物として絵画に書き込む手法、図像。英国で図像学を学んだ千景は、祖父の死を機に日本に戻ってきた。祖母が経営する画廊には一風変わった仲間たちが集っており人付き合いの苦手な千景は戸惑うばかり。そこで千景はある盗難絵画の鑑定を依頼されるが、仲介者が昔から気の合わない幼馴染みの透磨だと知って…!?呪いの絵画をめぐる美術ミステリ!!文庫書き下ろし。