- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784086105743
感想・レビュー・書評
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「朝、目覚めたら、あたしの部屋とは似ても似つかぬやけに古びた館にいた。。。」主人公利根はそこで”ソーンフィールドの奥方“、”暁の国の王女“、”湖の国の舞姫“、”王妃”と出会う。読書好きの女の子なら1度は読んだはずの本の登場人物の陰の部分を描いた作品。物語の最後利根が現実と向き合う様がほっとする。
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♪あらすじ
昔、どこかで会ったことがある物語の中の登場人物たち。
でも、どうしてなの?
みんな、不幸な顔をしている…。
白雪姫とその継母の王妃、「白鳥の湖」のオディールとオデットなどが登場する迷宮の世界。
♪感想
昔小学生の時に読んで、深い男女関係の機微が解らず、当時は全く面白くありませんでした。
それでも心の片隅に魅力を感じていたのかもしれません。
大人になって無性に読みたくなり、オークションで探して手に入れました。
大人になった今、思ったより難しい本ではなくなっていたけれど、おとぎ話の主人公たちの恋愛の悩みがとても考えさせられます。
とても切ないお話です。
思いっきり私情が入りますが星5つです。 -
再・・読。中学の時から大好きで、手元に置いてある一冊です。臆病で内気、ヒキコモリの愛情不足の少女が初めて心を許した人に失恋し、自分の大好きだった童話やモノガタリの登場人物の世界を歪め、記憶を失った形でその迷宮に閉じ込められる。それぞれ不幸な境遇の彼女たちと接していく中、自分の辛い気持ちも思い出していく…的な話?うまくまとめられないっorzピュアな感じがいいなぁ、と、たま~に読み返しては気持ちだけでも若返らせてます(^^;)
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中学一年生のときに初めて読み、
それからことあるごとに読み返し、泣いた。
この本と、一生添い遂げるだろうとまで思わせられた。 -
多感な中学1年生のころに読みました.そのころの私には,大きな人生観の転換になりました.大人になってから読むと,また違った感想がありますが,やっぱり大好きな作品だなと思います.かつての私のような,自信のない女の子にオススメです.
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いつかわたしも利根だった。そういう少女時代の痛みを氷室先生はよくお書きになるなあ。「シーラカンスの夢」が特にお気に入り。
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王妃、踊り子、姫君、女主人。
ヒロインも含め、彼女達が望むことはたったひとつ。
どうか《私》を愛してください。 -
この評価は、私の懐かしフィルターがなせる評価です。
ほんと、夢中になって読んだなあ。今読んでもそれなりに面白い。
これも、ラノベの走り。新井素子と氷室冴子は永遠の先駆者です。私の中で。
でも、作品の中で、主人公が結構、女性はあんまり使わない、汚めの言葉を使ってるのが気になっちゃったんだよね。「~しちまった」とか。わざと? -
無茶苦茶な振れ幅の思春期の女の子を、氷室冴子は凄く丁寧に書いてくれる。
今読めば「ああ、分かる分かる」と思えるんだけど、あの時期の混乱の只中にいた時は掴めない芯みたいのがある。
閉じられた世界の中で必死に足掻くもどかしさ。その中で目覚めていく少女の自我、と書くといかにも、だけど、そのいかにもを書ける人は少ない。
今も大好きな一冊。