黄金のダガー (コバルト文庫 ふ 1-39 ユメミと銀のバラ騎士団)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086114707

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  • 銀バラシリーズ4作目。

    今回のタイトル「黄金のダガー」は七聖宝ではなく、聖地デルポイのアポロン神殿の霊石につき立てられ、24人の騎士に守られている短剣。
    このダガーを引き抜いた者は、総帥に挑戦する権利を与えられる。

    そんなダガーが何者かによって抜かれたことをユメミたちに隠したまま、聖宝の情報を確認するため一人スイスへ旅立つレオン。
    レオンの置かれた状況を月桂樹(ラウルス)の騎士に聞いたユメミたちは、レオンを訪ねてきた騎士で幼馴染のガルシアとともに後を追う。

    しかしレオンの訪問先であるはずの住所や氏名は見つからず、古い地図でようやく探し当てた先は、よみがえった魔女の住む城として現地で恐れられているお城。
    そこは深い堀に囲まれ、うっそうとした庭を持つ美しい城だった。

    ゴシックホラーのような舞台と筋立ては、好み。
    今回も、あちこち崩れたり、ケガしたりで、みんなぼろぼろ……。
    レオンと光坂くんが特に痛々しい。
    医療関係で頼れる冷泉寺さんがいるものの、彼女一人では間に合わないくらい。
    彼女自身、ケガのほうがマシだっ!と思いそうな受難に見舞われるし。

    そんな中でも、みんなを励まし勇気づけてくれるユメミの言葉はいいなぁ。
    昔よりもユメミが好きになっているので、レオンの気持ちや冷泉寺さんの気持ちがよりやるせなく感じる。
    みんな幸せになってほしいな。

    地下の通路や水路、そして神殿と人魚、魔の宿る樹。
    魔女との対決、挑戦の騎士との相対。
    聖宝の階級、聖杯の印。
    今回は星影のブレスが大活躍。
    ユメミが貴女(ダァム)として総帥レオンを守る姿がとてもかっこよかった。

  • 月桂樹(ラウルス)の騎士エーレンブライト、
    魔が解き放たれる「黄金のダガー」、挑戦の騎士、
    デルポイのアポロン神殿、オンパロス、
    レオンの幼馴染リュー・ガルシア、
    魔女や人魚、古くじめっとした掘りに囲まれた古いお城、
    人魚半透明の大理石で造られたギリシア風の神殿。

    子供の頃、藤本さんのお話の中に出てくる
    夢のようなステキな海外の景色、神殿や神話に
    まつわるいろんな歴史や風景、美術、宝物、
    ほとんどの資料を持たないまま、想像することだけしか
    できなかったけど、それでもほんとにわくわくしたり
    たくさんの夢を描いたり、憧れたりしてうっとりとした時間を
    過ごさせてもらって、大人になって今の仕事についたのも
    藤本さんの本を読んで育ったからこその
    多大なる影響と恩恵を受けていると思う。

    大人になって、いろんな本で資料を見たり
    よりいろいろと深く追求できたり、ネットで簡単に
    そこから広がりを持たせて、楽しむことができる。
    だから、ますますますます銀バラシリーズもマリナシリーズも
    読むたびにまた新たな自分の興味が増えて楽しいっ。

    そして、今回のイベントは、たった一人で50人の学者と論争しても
    負けなかった女性、キャサリンを象徴にしたお祝いのお祭
    聖キャサリンの日、「キャサニング」。

    キャサリンケーキにウィッグス、キャンドルに花火。
    丸くあることにこだわった、輝きに始まり、輝きに終わる
    幸せを運び込むイベント。素敵っっっ♡

  • 所在:実家

  • 私が清らかな高校生の頃、読んだ小説。
    藤本ひとみさんの小説は、主人公がかわいくないんですよね。
    高校時代、自分に自信が持てなかった私にとって、夢を与えてくれた小説です。

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著者プロフィール

長野県生まれ。西洋史への深い造詣と綿密な取材に基づく歴史小説で脚光をあびる。フランス政府観光局親善大使。著作に、『新・三銃士』『皇妃エリザベート』『シャネル』『アンジェリク緋色の旗』『ハプスブルクの宝剣』『王妃マリー・アントワネット 華やかな悲劇のすべて』『幕末銃姫伝』『i維新銃姫伝』など多数。青い鳥文庫ではKZのほかに「妖精チームG(ジェニ)」シリーズ、『マリー・アントワネット物語』『三銃士』も手がけている。

「2019年 『探偵チームKZ事件ノート 特装版 校門の白魔女は知っている』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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