龍は波濤を呼ぶ (四龍島シリーズ) (コバルト文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086143363

作品紹介・あらすじ

ついに『青龍』がその牙を剥いた。白龍を欺き、樹林房主人の命を狙ってまでひそかに木材を集めてきたのは、白龍を攻撃する船団を作るためだったのだ。だが、敵がどこに船を隠しているのかわからず、飛はあせりを覚える。一方で、街を騒がせ続けた祥船の跡取り千雲が、青龍と内通していた証拠の書状を残して突然失踪する。いよいよ対決の時が迫っていた…。四龍島シリーズ第9弾。

感想・レビュー・書評

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  • いよいよ感たっぷり。
    青龍様よりマクシムより、作者がどS。
    どうなるのか知っててもハラハラする。

  •  前巻で、白龍に愛する姉にちょっかいを出されてしまったこが、青龍の逆鱗に触れ、ついに青龍がその牙を剥いてしまう。
     白龍を欺き、樹林房主人の命を狙ってまで密かに木材を集めていたのは、白龍を攻撃するための船団を作るためだったのだ。

     一方で、青龍と手を結び、街を騒がせ続けた祥船の跡取りである千雲が、青龍と内通していた証拠の書類を残したまま、突然失踪してしまう。

     すべてが動き始め、いよいよ対決のときは迫っていた。

     海から船団が押し寄せ、背後からは高楼街の猛者たちが押し寄せてくる。
     そんな危機的状況を前にして、青龍の隠しているはずの船が見つけられない。青龍の港は狭く、船を隠せる場所なんてないのは確認済み。となると、残るは自らの足下である白龍市の港だけ。けれど、青龍がどこに船を隠しているのか、一向に見つけることができずに、飛は焦っていた。
     もう時間がなくなってしまいそうだった時、マクシミリアンが指差したのは白龍の海に浮かぶ罪人を送る離れ小島、「海牙」。
     どうしてもっと早く教えてくれなかったのか! と憤る飛だったが何分、時間がない。
     急いで花路と西海風、富浪に指示を下すと、自らは白龍屋敷からの人手・マクシミリアンを連れて、海牙へと乗り込んで行く。
     そこには、信じられないような立派な船が用意してあった。しかしながら、それよりもっと驚くような人物がその島にはいた。
     いなくなったはずの千雲と、そして、飛の母かもしれないと、告げられた玲泉だった……!

     まったく「母」という存在に実感が持てないままだった玲泉を、ようやく大切に思う気持ちが芽生えてきたのに、その手はするりとすり抜けて……。
     そんな9巻目でした。
     これはもう、飛に対してSなのは、マクシミリアンではなくて、作者のような気がしてきました。
     飛が守ろうとすれば、守ろうとするほど、そういうものはすべて掌をすり抜けて行くんだね。辛い……です。
     飛にとって優しい展開には、どうあってもなりそうにないのでした。
     飛が好きな人にとってはちょっといたいかなー。ようやくつかみかけた飛の出生の謎に対する糸口は、また闇の中に消えてしまいました。

     マクシミリアンは悪くないけれど、どうも進んで飛の憎しみを買って出てるようなところがあるので。
     自業自得……なのかな?(苦笑) これはこれできっと愛の形なんだと思える人にお勧めです。出ないと、煮え切らなさに、机をひっくり返してしまいそうなので。

  • 初版・1997年6月10日

  • 「龍は微睡む」で始まり、「龍は薫風を駆ける」で終わり。(と、思ったら続編が出た)
     レビューは薫風にまとめてます♪

  • 青龍が材木を集めていたのは白龍を攻めるための船を作るためだった。笑大姐が花路に伝えてくれた話を頼りに、その船の在り処を捜すが見つからない。焦る飛。一方千雲は青龍と与し、白龍を欺いてきたが、本当の願いは李たちと同じだった。そんな千雲を海牙で青龍から救った飛はそこで玲泉も発見。助けようとするが、崖から落ちそうになり玲泉は自ら海へと落ちて・・・。

  • 四龍島シリーズ9冊目
    千雲が好きでたまりません。

  • 9冊目のこの作品では、千雲の切ないほど強い想いや、沢山の人の沢山の想いを存分に味わってください。
    青龍が喧嘩を仕掛けてくることを予測して、相手の手の内を読もうとするも、敵地が知れずに焦る飛。それを嘲笑うかのようなマクシミリアンの言葉と態度に苛立ちながらも必死に敵地を見付だし、マクシミリアンとともに乗り込むけれど…。
    港を思う李や燕、そして千雲の想いと、街を守りたいと願う飛や花路の仲間達の想い。高楼街の酔熊と笑大姐の行動に注目しながら、マクシミリアンの行動に注目です。最後のシーンはホントに目が離せない、すぐにも次を読みたくなるほどオススメです。

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