獅子は働かず 聖女は赤く あいつ、真昼間から寝ておる (獅子は働かず 聖女は赤くシリーズ) (スーパーダッシュ文庫)
- 集英社 (2011年6月24日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784086306218
作品紹介・あらすじ
禍竜戦争と呼ばれる大乱に見舞われたガルダ正統帝国。戦が終わり、国が平和を取り戻しつつあるそんな頃、聖職者見習いのアンナは、毎日自分を見つめる青年の姿に気づいた。その青年・ユリウスが何か悩みを抱いているのだと勝手に思い込んだアンナは、持ち前の行動力で、彼の自宅を強襲する。妹のような年格好の少女・サロメを働かせ、自分は働きもしないユリウスに怒るアンナは、彼を更生させることを誓うのだった。しかしそんな彼らに、運命と過去が戦いを引き連れて迫る!竜と鋼と魔女のファンタジー、時々コメディ。
感想・レビュー・書評
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持ち味を残しつつ旅の中二主人公がヒロインと出会うというテンプレ展開を
頑張って成し遂げようという作者の苦心がみえる作品
『エミリー』ファンとしては涙ぐましい
良く頑張りました
あとは刊行ペースだ
レーベル立地はどうにもならないし詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
もっとぐうたらな話かと誤解してました。エミリー以来の肉弾戦っぽい話で、なかなかいいのではないか?と、ちょっと見直し。
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いやー面白かった! 一気に読み終えました。これぞ王道って感じです。
意外だったのは人がばんばん死んでいく展開です。生ぬるく無く、きちんと殺伐とした舞台に沿ってシビアに話は進んで行きます。
キャラは皆魅力的です! それで毒は中和されている気がします。
マイナーだけど王道なファンタジーを発掘したい方にお薦めです。 -
揃いも揃ってメインがメンドクサイ人たちだなあ。あ、褒め言葉ですよ?…多分(笑)序盤は空回りバイオレンスなアンナさんのまったりファンタジーかと思ってたら途中から一気に来ましたね。引きも含めていろいろ謎が残りまくりなので続きも読みます。
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色々あるけど、ヒロインがトラブル+自己犠牲の徹底したヒロイン体質でありながら、ド天然のドSシスターというキャラクターは見物。
序盤の、助けの手をつかんでもらえなければ「追って追って、追い詰めてから、つかんでもらう!」とか、「迷える子羊を捕まえて引き摺り出す」の言動でドハマリしたw
あと、サロメ様超絶かわいいです。 -
“「どうじゃ?ユリウス。普通の労働もいいものじゃろ?おぬしがそういう喜びを知ってくれて、わしも嬉しいぞ」
「あんた、俺のこの死んだような目を見て、そんなことよく口走ることできますね」
「ユリウスさんはがんばったと思いますよ。わたしも、お仕事勧めてよかったって、心から思っています」
「だから、この死んだ魚みたいな目を見てから、そういうことは言って下さい。こういうのは本当、苦手なんですよ。人と話すのも億劫なのに......」
「でも、ユリウスさん。本当に楽しそうにしてますよ」
「どこを見て、そんな......」
言い返そうとして、ユリウスは口を閉じた。
アンナが身を乗り出し、顔を覗き込んでいる。
澄んだ瞳に、ユリウス自身の顔が映り込んでいた。”
サロメ可愛い。
ユリウスの口調が今ひとつ摑めないけど好きだ。
あと三人の会話が楽しい。
禍竜戦争が今ひとつよく分からなくて。
事実は伝えられてる内容とは違うのかなー。
ユリウスとサロメの過去にアンナの秘密。
10月に続き出るらしいし待機。
“「や、やめてください!ユリウスさん、痛い!」
「嫌だ!俺はお前みたいに自己犠牲に浸って気持ちよくなっている奴には虫酸が走るんだ。黙ってついてきてください」
「街の人がどうなってもいいんですか!?ちょっと考えて......」
「どうなってもいいに決まってるでしょ。なんで、赤の他人の心配なんてしないといけないんだ。気持ち悪い」
「ユリウスさん!見損ないました!」
必死で抵抗するアンナが手枷をされた腕を大きく振り上げる。
「うるさい!それはこっちの台詞だ!ちょっと黙ってろ!」
それに対して、ユリウスは彼女の腹へ一撃を叩き込んだ。
「はぐっ!?」
気を失った彼女の身体が、ユリウスの腕の中に倒れこんでくる。
「......あ。やっちゃった」
ユリウスは気まずい顔で頬を掻く。
「......なんか、俺も暴力振るっているような......。えっと......。俺め、絶対許さん」”
2012 08 25 再読
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