これは経費で落ちません! ~経理部の森若さん~ 2 (集英社オレンジ文庫)
- 集英社 (2017年4月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784086801287
感想・レビュー・書評
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「心の底からどうでもいい。バカバカしすぎて泣けてきそうである。」コーヒーメーカーをめぐるバトルは私でもそう思ってしまうだろう。自分は会社にこれだけ利益をもたらしているんだから、ちょっとくらいの融通は効かせろよ的な人も、いるいる!こういう人!と共感。草枕の名句「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに、人の世は住みにくい」が頭をよぎった。
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今回はギリギリびみょーなラインだったり、完全アウトだったり…森若さんがだいぶ疲れたかと思います。
素敵な会社かと思っていたら細々といろんな事件があるのですね。 -
えっこのシリーズ、ドラマ化されてたん…。知らんかった。昨今はちょっと面白い小説があったらすぐドラマ化するな…?(知らんけど)
前作を読んだのは数年前なので、これまた「詳細を忘れてるかもしれん」と、思いながら読んだけど、まあ、ついていけた。だいたいの関係性はわかる、不安なのは細やかな心理状況ではあるんやけど…。
あと、真夕ちゃんってもうちょっといけすかん(笑)イメージがあってんけど、ふつうにいい子やったな。成長した?(失礼)
前作を読了してからの数年間に、著者の別タイトルもいくつか読んだし(あすみちゃんの話はめっちゃ面白かった)読みやすいし、わりとしっかりしたお仕事話に女性ならではの「あるある」を盛り込んでくるところとか、フィクションと現実の匙加減がちょうどよくて好き。
でも、このシリーズだけはなんか読みづらいねんな…。なんでやろな、経理処理に苦手意識があるから…?
と、思ってたら、わかった。沙名子ちゃんがあんまり好きじゃないんや。(そこ~)
もうちょっと、こう、融通利かせてもええんちゃう? と、前回に思った。それですぐに続きを読む気がしなかったんやけど、今回の終盤でめちゃくちゃ変わったね? あれっ、この変化はいいよ。いいかもしれない。
これは、次巻にも期待したい。
ただ、(読む間があいた)この数年でわたしも、経理業務をやることが増え、社内の守秘義務についても考えることがあり、ほんで、落ち着いた変化のない職場環境がいかにありがたいかもしみじみと身に染みた。
新しい人が導入されるのは違った風が吹いて楽しいかもしれんが、疲れる。笑
なので、沙名子がそこまで自分ルールに執着して、会社とプライベートを一線も二線も引こうとするのも、めちゃくちゃ、わかる…。
わたしは44歳になって沙名子のそのポリシーが
「わかる…。わかるわ、アリやな」
ってはじめて思えたので、若干二十代の沙名子がそれを言うのは、勿体ないというか、達観してるというか、…(笑)。
そしておそらく自分のそんな心地よい世界を変えてしまうであろう相手(=太陽)との関係は深入りしないほうがいい。絶対にいい。
でも、その相手に対して好意を持ってしまってるんやから、もうどうしようもないねんな。
そういうのも、沙名子は若いんやし、第三者からの波に翻弄されとき~、自分の世界を守ることに必死になるのは、もっと先でええで~、とは、思ってしまう。笑
また、太陽くんもなかなか面白いキャラをしてるねんな。自分と似たような人ならいくらでも近しい関係になれるやろうに、敢えて沙名子みたいなめんどくs…、いやいや、ややこs…、うーん、生真面目? な人を選ぶあたりが、この子はほんまにええ子やねんなと思う。
朗らかで、一見空気を読まないように見えてめちゃくちゃ読んでる太陽くんみたいな子は貴重すぎるよ~。
まあ、そんな具合に、読み手のこっちがここ五年でめちゃくちゃ変わったので(笑)、当然、「わかる」と、思う部分もめっちゃ変わった。
「面白いな」と、思うのは、ずっと変わらんけどな。
2021年の読み始めはこのタイトル。わたしの2021年を象徴するような未来になればいいのに。笑
ほんで、今年もたくさんの本が読めますように!
続きを予約しとこ。-
はじめまして!
『下鴨アンティーク』シリーズの感想が素晴らしすぎて、それ以来フォローしています。
このシリーズ、私はすごく大好きで、これを...はじめまして!
『下鴨アンティーク』シリーズの感想が素晴らしすぎて、それ以来フォローしています。
このシリーズ、私はすごく大好きで、これを読んで「ラノベ、侮れん!」と思い、昔コバルトで書いてた人が結構オレンジ文庫で書いてると知り、最近読み漁っております。
私はもう少し前の世代のコバルトを読んでたんですが、持ってる空気は変わらないですね。
白川さんの新しい作品も面白いし、谷瑞恵さんもいいですね。2021/01/02 -
虹風 憂璃さん
はじめまして!コメント、ありがとうございます( *´艸`)
「下鴨アンティーク」の感想を読んでくださって、また、フォ...虹風 憂璃さん
はじめまして!コメント、ありがとうございます( *´艸`)
「下鴨アンティーク」の感想を読んでくださって、また、フォローもくださりありがとうございます。
わたしも早速、虹風さんの本棚にお邪魔しました! 読みたくなる本がたくさんあります~! チェックしまくりでした。
森若さんのシリーズも面白いですね! 2巻でぐぐっと惹き込まれました。3巻も読みます^^
そして「風呂ソムリエ」も気になっていたのですが、なるほど、姉妹シリーズやったのですね…!
白川さんの新しい作品も図書館でリクエスト中です。谷瑞恵さんも好きです~! コバルトが好きだったので、オレンジ文庫はどのタイトルも気になって気になって…^^
オレンジ文庫は、これからもがんばってほしいレーベルのひとつです^^2021/01/02
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表紙のような、ミニスカでぴったり目の服を着てヒール、っていうのは森若のイメージとはだいぶ違う。
山崎の話が好きだった。
太陽は森若のどこに惹かれているんだろうか。
3に期待! -
少し大きな組織になるとそれぞれの部署に色んな個性あふれるキャラクターが出たりするものですね。
というそんな経理が関わることで出てくる物語。
お金や経理のことで無頓着な人にも人と人とのストーリーを感じる意味でとても楽しい作品です。 -
面白かった。多部未華子が似合う感じ。
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経理の同僚・勇太郎の高校時代の友人・熊井の横領の話が載っている。先にドラマで観た話だけど、暴いた森若さんの苦悩が描かれていて考えさせられる。経理部員として正しい仕事をしているのだけど、本人が悪いとはいえ人の家庭を、人生を壊してしまったのかもしれない。
ドラマでは、最後に熊井の奥さんが「取り返しのつかなくなる前に見つけてくれてありがとう」というようなことを森若さんに言っていて、その言葉に救われる気がする。
そして森若さんと太陽の関係が発展しそうで気になる。 -
シリーズ2作目
広報部の織子登場
総務部 横山窓花と玉村志保のコーヒーバトル
営業部 山崎の企み
製造部 熊井と同僚 田倉の友情
沙名子のの恋心がそろりそろりと動いてます -
入社6年目の経理部員・森若さんを主人公にしたシリーズ第2弾。
毎日取り扱う様々な領収書から、その裏に隠された真相を探っていく、いわゆる「日常の謎」ものの分類になるのだろう。
そういう視点で読めば、それなりに楽しめるけど、同じ職種の人間が読めば、突っ込みどころ満載。
本来ならば、許される行為でないことも、森若さんは「自分の権限ではないから」と言う理由で、最後までは解決しない。ま、確かに27歳ぐらいの経理部員にはそんな権限もないのかもしれないけど、何となく、中途半端な解決法で終わっているのが、イマイチすっきりしない。
地味でイーブンな生活が出来れば、と言う割には同年代のOLより遥かに贅沢な生活をしていると思ってしまうのは、私の穿ち過ぎだろうか…?