- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784086801881
作品紹介・あらすじ
後宮の奥深く、夜伽をしない「烏妃」と呼ばれる特別な妃が住んでいる。不思議な術を使うという烏妃のもとを、皇帝・高峻が訪れる。翡翠の耳飾りに取り憑いた女の幽霊の正体を知りたいというが……。
感想・レビュー・書評
-
白川紺子さんの大人気ファンタジー。
華流の歴史ドラマにはまって、そういう世界の物がないか探していて、見つけました。
後宮の奥深く、夜伽はしない特殊な妃「烏妃」が住んでいる。
漆黒の宮には仕える者も少なく、ひそやかに訪れる人影は占いや呪いを願い出る…
ある日、若き皇帝の夏高峻が訪れ、近づこうとするが、それは歴史を覆すほどのことだった…!
老婆とも永遠の命を持つ少女とも噂される烏妃の正体は、代替わりして間もない少女・寿雪。
黒い衣に身を包み、結った髪には不思議な赤い花。
世の中を知らず、孤独にならざるを得ない過去を持ち、人を寄せ付けないが、根は優しい。
冷たい態度の神秘的な少女に、ひょうひょうとした皇帝も困惑するが、その特異な能力を頼りにするように。
そして、無邪気な一面にも惹かれていくのだが…
烏妃という運命的な設定と、麗しい宮廷の様子、孤独な心の細やかな描写。
とても素敵で、すぐ読み返しました。
心に染み入りました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
会社の方から、ラノベ読んでみる?と貸していただいた。
ラノベ?
私のイメージだと、自分が小学生や中学生の時に読んでいた、コバルト文庫的なものかなぁ?と想像。
自分の中高生の時代は、漫画家マリナシリーズが凄く流行っていたなぁ~。
次から次へと漫画家まりなの元に、イケメンが現れて惚れられるという(笑)
そーんなイメージを持ちつつ読み始めたら、1ページ目から
「全然違うやん!!」(笑)
どちらかというと、十二国記のような、そんな雰囲気を感じる本。
漢字難しい(^-^; おばさん必死で読みました(笑)
後宮の奥深く、妃でありながら夜伽をしない特別な妃・烏妃。
その姿を見た者は、老婆であると言う者もいれば、少女だったと言う者もいた。
彼女は不思議な術を使い、呪殺から失せ物さがしまで、何でも引き受けてくれるという――。
時の皇帝・高峻は、ある依頼のため烏妃の元を訪れる。
この巡り合わせが、歴史を覆す禁忌になると知らずに。
この巻では物語は完結せず、まだまだ先が続くよう。
烏妃の人柄、皇帝の人柄が、どちらも不器用だがとても暖かく、この先二人の物語がどのようになっていくのかとても楽しみ(*^-^*)
これ、本当にラノベ????とても重厚よ(*^-^*) -
後宮に住まいながら夜伽をしない、特別な〈烏妃〉。
不思議な術を使い、頼みごとを引き受けるとも噂される彼女のもとに、帝がおとずれる。
帝と烏妃の、不器用ながらこころあたたまる交流が、たのしい。
烏妃にすがる切なる願いは、胸を打つ真相がおおく、物語としても引き込まれる。
キャラもストーリーも魅力的で、続きが楽しみなファンタジー。 -
謎の後宮の烏妃と若き皇帝の高峻との友情の物語。二人とも人情に厚いのだ。ストーリーも面白いが、心の機微や自然の情景の描写も素晴らしいと思う。これからどうなっていくのか、続編が楽しみだ。
-
ずっと本屋で気になっていた本。
「烏妃」とはなんなのか。
ずっとひとりで夜明宮に住んでいる夜伽をしない特別な烏妃。
しかし皇帝が訪れたことから少しずついろんな人と関わりあっていく。そして事件?も解決していく。
というか幽鬼となった魂を救っていく。
こりゃハマったな。続きを読みたい。
-
きゃ~!!おもしろかった!!
なんか1つのお話が終わるたびにじんわりきて
思わず涙ぐんでしまった…
華流小説(というのかしら?)
後宮の奥深く、夜伽をしない「烏妃」と呼ばれる特別な妃・寿雪。不思議な呪術を使う彼女のもとには宮女など、様々な人がお願いごとにやってくるという…その彼女に元に時の皇帝・高峻がやってきてある頼みごとをするのだが…
この頼み事から烏妃とその歴史の知られざる秘密が明らかになっていく…
続編が早く読みたい~ -
夜明宮,不思議な術を使う烏妃(寿雪)のもとへ,皇帝(高峻)が訪れ依頼をする。怪異に向き合い,報われない魂を救う。寿雪と高峻の親密すぎない関係性が心地良い。
-
中国の読み方は中々なれないが、面白かった。
ここから、絡まっていくのかなと、続きも読みたい。
謎は解決されているので、一冊で読みごたえはよかった。 -
コバルト文庫の香りがするな、と思ったけれど、レーベルは集英社オレンジ文庫でした。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
後宮の奥深く…夜伽をしない“烏妃(うひ)”と呼ばれる妃が住んでいた。
皇帝・高峻(こうしゅん)が、そんな烏妃のもとを訪れたのには、ある理由があった…
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
中華風の王朝にある後宮を舞台にしたお話であるため、聞き慣れない言葉が多く、ふりがなを見ても意味がわからないものもありました。
しかしそれでもズンズン読み進められ、物語の枠はしっかり掴むことができました。
“烏妃”は烏(からす)に妃と書きますが、「そういえば烏はなぜ鳥から一をひいた字なんだろう??」と疑問に思い、調べてしまいました(笑)
(こたえは漢字検定協会のホームページに載っています。検索すると出てきます)
“烏妃”である寿雪(じゅせつ)と、皇帝・高峻との微妙な関係性にうずうずし、今後の展開がとても気になります。
恋愛に発展するかもしれない?要素だけでなく、ミステリ要素もあるため、いろんなヒントから真相を推測する楽しみもあります。
挿し絵はなく、表紙絵でビジュアルがわかっているのは主人公の“烏妃”寿雪だけですが、他の登場人物のビジュアルもとても見てみたいです。
また、文章を読んでいるとコバルト文庫で活躍されている前田珠子さんの「破妖の剣」シリーズの文章を思い出し、とても懐かしくなりました。
集英社オレンジ文庫は物語に特化したライト文芸レーベルのようですが、その編集長さんは中高生時代、コバルト文庫で活躍されていた作家さんの作品に親しまれていたようです。
(集英社オレンジ文庫ホームページの編集長挨拶より)
そう考えると、集英社オレンジ文庫からコバルト文庫の香りがしたのも、うなずけます。
「後宮の烏」次巻がたのしみです。