平安あや解き草紙 ~その後宮、百花繚乱にて~ (集英社オレンジ文庫)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086802703

作品紹介・あらすじ

平安お仕事女子が大活躍のシリーズ第2弾!

尚侍として、後宮入りした藤原伊子。
十六歳年下の帝は依然として伊子を妻にしたいと思っているらしい。
しかし、後宮に来たからこそ再燃してしまった元恋人の嵩那への行き場のない感情を抱えた伊子は、
帝に応えることができない。
とはいえ、役職どおりの仕事をこなす日々が楽しく思えてきた伊子。
妃候補ともいえる御匣殿別当として後宮へやってきた祇子にも、
彼女の人柄がどうであれ、尚侍として適切な対応をするつもりだったのだが……?




第一話 私がお仕えする姫様は、こんなにも可愛い

第二話 まこと女子とは罪深き……?

第三話 あなたに二度目の恋をした

感想・レビュー・書評

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  • 16歳の帝から入内を望まれた32歳の藤原伊子。困った伊子は、折衷案として尚侍として後宮入りしたが、水を得た魚のように仕事に励む。尚侍として認めてられ、入内をあきらめてもらうためだったが、若き帝は、入内を無理強いせず待つというのだ。伊子は昔の恋人の嵩那親王を再び意識している。帝はどうもそれも承知の上らしい。さてさて。
    伊子は臆面もなく嵩那親王と協力して、後宮内の事件を解決していく。大丈夫なの、と思うが、そこは物語の世界だね。
    女主人への忠義の話、若き恋人たちの騒動、マザコンの話と3篇とも飽きない。

  • 今上帝に求められながら、年の差もあって、尚侍として出仕した、伊子。
    後宮でのトラブルに立ち向かう、シリーズ第2作。

    藤壺女御里帰り中のつなぎとして送り込まれた、御匣殿別当の祇子。
    口数は少ないが有能な、内侍司の下臈・待宵。
    伊子のサポート役、次官の勾当内侍。

    今回のメインは、3人とも働く後宮の女性たち。

    ただ恋人を待つのではなく、きびきびと仕事をする姿は、凛々しく、またたくましい。

    後宮でのトラブルがメインで、探偵役に徹しているというか、嵩那や今上帝との進展はなく、ややもの足りなかった。

  • 面白かった。1巻では口が悪く残念美女の藤壺女御の懐妊、宿下がりなどがあって、2巻では藤壺女御の従姉妹でその女房だった六条局の入内が決まる。この六条局→御匣殿別当が面白い。コミュ障のドレスメーカーというか、コスっ娘。衣装の趣味も縫製技術もピカイチ。ただ、まあコミュ障。そして、モブのロマンスなどもとても面白い。
    千草のセリフがとてもスカッとする。
    誤解で悪い人と思わせる手法だが、基本良い人ばっかりで読了感が気持ち良い。

  • 三つの謎解きをしながら、伊子と帝、嵩那の恋が育って行きました。謎自体は複雑ではなく、読みながらなんとなく結果が見えてくるようなものでした。
    それなりに楽しんで読めましたが、ときめき展開の方が好きなので、今のどうしようもないさんすくみ状態はもの足りません。

  • 平安キャリアウーマン物語
    いつの世も遺伝子上不出来な男子の周りでしっかりしている女子がいる。
    安定の平安小説。
    平安好きにはおすすめ。

  • 平安時代の宮中ライトミステリシリーズ。
    短編連作。
    尚侍として、後宮入りした藤原伊子。
    宮中で起こる謎や人間模様を、伊子が推理解決する。
    現れた笛、新しく宮中に上がった妃候補、力士の話など、当時の様子も知ることができる読みやすいライトな話です。

  • やはり面白い(^^)

    過去の恋、仕えている姫等。昔も今も変わらないところがいい。

  • 事件が総じて平和 笑

    2021.3.24
    37

  • 202010/シリーズ2作目。伊子より周囲の女性陣達のほうがキャラが面白い。というかいまだに伊子の良さがピンとこない…。とはいえ気楽に読めて面白い。

  • 伊子と嵩耶と帝の関係の行く末はまだ見えないながらも、宮廷で起こる日々の小さな事件はテンポよく、読みやすい。謎解きとしては然程考え込むものではないが、だからこそ伊子の閃きと、ちょっとした勘違いにふふっと笑えて気軽に楽しめるシリーズ。
    3つ目のエピソードに出てきた、つぶれた油虫を見るような、という表現はまさにその顔が浮かぶようで秀逸であった。

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著者プロフィール

埼玉県出身、佐賀県在住。「平安あや解き草紙」「なりゆき斎王の入内」シリーズをはじめ、数々の人気シリーズを執筆。その他の作品に『西陣あんてぃく着物取引帖』『お師匠さまは、天神様』『後宮の薬師』『掌侍・大江コウ子の宮中事件簿』などがある。

「2023年 『華は天命を診る 莉国後宮女医伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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