鍵屋の隣の和菓子屋さん つつじ和菓子本舗のひとびと (集英社オレンジ文庫)
- 集英社 (2019年10月18日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784086802789
作品紹介・あらすじ
今度の舞台は『鍵屋甘味処改』の"お隣"! 恋する男子の和菓子な日々、ついにシリーズ完結!
『つつじ和菓子本舗』で和菓子職人の見習いとして修業中の多喜次は、相変わらず困ったひとを放っておけず、他人のために奔走する毎日を送っている。
最近は、美人のキャリアウーマン・亜麻里から熱心なアプローチを受けているが、店の看板娘かつ片想い相手である祐雨子の友人ということで、無下にもできずに困っている。
そんな中、同僚の柴倉と祐雨子が急接近! 和菓子職人として先を行く柴倉へのコンプレックスもあり、珍しく多喜次は落ち込む。
一方の祐雨子も、押せ押せの亜麻里とたじたじの多喜次に胸をざわつかせていた。多喜次の長い片想いに、ついに決着の時が訪れる…!?
感想・レビュー・書評
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よかった。今度は虎屋でシリーズ書いてくれないかなあ。ただ、読んでいてよくわからなかったんだけど、バレンタインデーのキスってどこに書いてあったんだろう??
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裕雨子の無自覚の甘えのせいであちこちの人を傷つけているので、ちょっとなと思う。
多少の無理やり感ありつつ全方位的に良い感じになるように纏めてくれたので、明るいラストになって良かったです。 -
登場人物がみんな魅力的で、好意が盛んに飛び交っていることにとても納得がいく。
修行中でありながらも、ややもすれば恋愛一辺倒とも言えそうな雰囲気で、だけどちゃんと真面目に仕事(夢)と向き合っていると自然に描写されていて、バランス感覚がとても良いのだと感じる。
タキは恋愛云々でない人間力もしっかり炸裂していてさすがだった。
ひととして格好良く、恋する男の子としてはめちゃくちゃ可愛い少年っぷり。
すっごい良い子……!無敵じゃない……?!
せかいが優しくて、でも恋模様できゅぴきゅぴしているから「優しい」という表現では淡すぎてややずれて感じて、とはいえ引いてしまうような行き過ぎ感は全くなくて、甘味が微笑ましい加減に完璧にコントロールされている。
それでいてタキがぬるく見守る鍵屋カップルとか、色香ダダ漏れ辛口宮司とか、たまに表現が飛んでいてひゃあってなる。笑
縁側でひなたぼっこをしている仔猫みたいなせかいだ。癒されたー -
鈍感な2人のスローペースな恋の決着がつく巻。絶対、お互いに好きだよね?と思うようになってからも、中々関係が進まない2人。周りから見ても、何を考えているか分かるくらいなのに。と、もどかしくなった。恋だけでなく、仕事にもとにかく真剣に取り組む多喜次、祐雨子、柴倉は見ていて気持ちがよかった。鍵屋シリーズの2人のその後を垣間見ることができるのも、このシリーズの楽しみのひとつだった。
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こっちも完結かー。あっという間だったな。それはそうと、鍵屋さんのほうのお仕置のくだりを是非読みたいんですけど、くっついたその先が本人目線で書かれないのがとても残念です。