ギリシア神話の悪女たち (集英社新書)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087200720

作品紹介・あらすじ

ホメロス、ヘシオドス、アイスキュロスやソポクレス、エウリピデスなど、ギリシア神話の主役は男たちである。かのボーボワールも『第二の性』のなかで「英雄たちの運命のなかで女はただ第二義的な役割しか演じておらぬ」と嘆いている。しかし物語には表もあれば裏もある。裏からながめると、魅力ある悪女たちが…。毒薬を操るメディア、権力を持つクリュタイメストラ、絶世の美女ヘレネ、邪恋の王妃パイドラ、父を殺して結婚したヒッポダメイア、母子相姦の汚名を着た王妃イオカステ、邪教に堕ちた母アガウェ、集団で夫を殺すダナイデスなど、悪女と呼ばれる女たちの魅力に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • いまいち。
    タイトルと著者が女性であることから、ジェンダー的な記述があることは察しがついたけど、それにしても論理展開が強引で親切じゃない。話飛びまくるし。
    よくも悪くもとても女性的な本だった。うーん。
    ところどころはっとする視点もあるんだけど。うーん。

  • *購入


    古本屋ですが。★は2.5きりあげて3で。
    ギリシャ神話の中の特に女性・女神に着目した本。
    悪女たちとなっていますが筆者は必ずしも悪女ではなく強い女として捉えています。
    母権社会から父権社会への移り変わりの中で、このように悪女とされてきた、という主張がいたるところに見られ、少々くどいかなと思わないでもないです。また、主張・着眼点は面白いのですが、やや根拠に欠けるように感じた面もあります。
    それぞれの女性を数ページずつ紹介する形をとっていますので、少々混乱しますが、巻末に関係図があったのは助かりました。

  • やはりギリシア神話というキーワードにひっかかってしまいました(笑)女性視点で書かれてあって、わりと面白かったのですが。女性視点ゆえに、なんだかな…と思ってしまう箇所もありました。解釈は面白いのですが。研究者としての視点があまり見当たらなかったのが残念です。

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著者プロフィール

1929年3月31日神戸市に生まれる。15歳から小説を書き始める。関西学院大学、同大学院に進学しドイツ哲学を学ぶ。『処刑が行なわれている』(69年・審美社)で田村俊子賞、『鬼どもの夜は深い』(83年・新潮社)、「響子シリーズ」(88~94年・新潮社)、『隅田川原』(82年・集英社)、『女性のためのギリシア神話』(95年・角川書店)など多数。50歳を過ぎてギリシアに長期滞在し、ギリシアの神話・悲劇を通して男女の差異に注目。そのジェンダーの視点を日本の古典文学に応用した多くの作品がある。半年以上を過ごした山寺で、そこに集まる猫たちとの交流を描いたエッセイ集『今は昔、猫と私の関係』(2002年・講談社)には、猫好きの人柄がよく表れている。2003年4月24日歿。

「2005年 『くろねこたちのトルコ行進曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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