―森助教授VS理系大学生 臨機応答・変問自在 (集英社新書)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 1418
感想 : 140
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087200881

作品紹介・あらすじ

ミステリィ作家であり、某国立大学工学部助教授である著者は、学生に質問をされることで出席をとり、その質問に自身が答えたプリントを配布するという授業を、何年間も続けている。理解度を評価するとともに、自主性や創造性などを高めるためである。授業内容に関連するもの以外に、たわいないものから、科学、雑学、人生相談など、学生の質問内容はヴァラエティ豊かだ。本書は、数万にのぼるそのQ&Aから、ユニークなもの・印象深いものを独断的に選び、その面白さの一端を紹介していく。

感想・レビュー・書評

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  • 学生の質問に森博嗣さんが答えた一問一答が並んでいる本です。大学で成績をつけるために取り入れているのだそう。答え方にウィットがあると良いとはいっても、実際にウィットを入れられることは凄いことだと思います。
    「人生相談?」と「森自身に対する質問」の章のお答えが鮮やかだったのでいくつかメモしました。参考にします。

  • 671

  • 質問する力
    表現する力
    インプットの方が楽しいけど
    アウトプットすることが試される
    自分で考える
    今目の前にあることに
    何が欠けていて
    その欠けたものを補うために何を問うのか
    問題を感じ
    問題を問題だと認識する力
    問題さえ提示できれば
    解いてくれる方法も
    解いてくれる人もいる
    では、
    何を問うか?
    それをずっと続けていく
    なんでもないトレーニングを
    繰り返すことから慣れていく

  • 【2022年度「教職員から本学学生に推薦する図書」による紹介】
    川村悟史さんの推薦図書です。

    <推薦理由>
    コンクリート工学を専門とする大学教員としての森と,授業を受けている学生との間の,質問と回答を延々並べたもの。
    文化人っぽい気の利いた回答は一切無し,職業人としての森の一面がうかがえます。
    森が勤務する(していた)工学部の授業風景や学生とのやりとりが生々しく描かれており興味深いと思います。

    図書館の所蔵状況はこちらから確認できます!
    https://mcatalog.lib.muroran-it.ac.jp/webopac/TW00367049

  • 大学生からの講義での質問に答えるだけの本。
    本作の続編は既読。
    まえがきが結構なボリュームがあって、内容も濃い。
    "小学校から高校までに学ぶことは勉強の仕方である"という内容は、自分がなんとなく思っていたことを的確に表現していて驚く。
    自分自身、大人になってからの方が、子供の頃より勉強していると思う。
    Q&Aは、ごく稀に面白いやりとりがあって和む。

  • 以前読んだときは、質問に対する回答の微妙なはぐらかしのような感じが面白く思ったのだが、再読してみると、はぐらかしているのではなく、質問者のその質問が何を問おうとしているのか、むしろ何を問うべきなのか、著者が「問い」を整えているような印象だった。「解答を得る」ことよりも大事なのは「問う」ことである、という著者の考えがよくわかる。まあそんなことより、著者が質問者の質問を理路整然と駆逐していくさまが心地よいのだった。

  • 授業の最後に学生から質問を集め、次回の授業でその質問に自身が答えたプリントを配布するという森博嗣助教授の授業。質問の内容で評価が決まる。専門の建築から科学、雑学、人生相談まで多岐に渡る質問と回答から、ユニークなものを抜き出してまとめた1冊。

    森博嗣さんの一刀両断な回答が小気味よい。「作家の収支」もそうだけれど、あけすけなところが支持されるのだろうと思う。本当に授業をしていることを知るにつれ、大学で授業をやって小説も書いているのは超人。
    編集者のドヤ顔が浮かぶような「すべてがQ&Aになる」の帯がついていた。

  • 自分も含め、理系ウザいと思った。

  • いつも、私の発想を超えた本を紹介してくれる知人の紹介で読んでいる。著者の授業で、生徒から集めた質問に対して、著者の意見が書いてある、という形式だけれど、どちらも確かに奇想天外なので、タイトル、裏切りません。楽しく笑いたい時に手にします。それにしても、これに星5つ、マルカレードホテルに星4つって、お前は何者だ、と言いたい人、いっぱいいるだろう、と思いました。しかし、星5というのは、私の世界を超えている、という極々個人的な評価なので、ミステリーで星5は、物理的に無理かな、と思いました。(ってこれは、マスカレードホテルに書かないとね。)

  • この本の価値は「前書き」に集約されている
    前書きだけ読めば残りは読まなくてもいいくらいだった
    前書きと本編を合わせて読むと、しっかり森先生は前書きの内容通りの行動をしていると感じられるのでその点を感じたければ本編を合わせて読むといいのかもしれない

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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