レンズに映った昭和 (集英社新書)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087202885

作品紹介・あらすじ

日本の昭和は十五年に及ぶ戦争に加え、それを記憶の外に追いやる二重の過ちを犯した。敗戦から六十年、今なお戦争の傷痕に涙する人たちがいる。海を渡った戦争花嫁、中国に取り残された戦争孤児、ヒロシマの被爆者…。戦後、経済を神話としてきた日本は、人間本来の仕合せを忘れ、国もジャーナリズムも、そうした存在に正面からは手を差し延べてこなかった。そして国民もまた、辛苦を強いられた戦争を忘れてきた。日本を代表する写真家の一人である著者は、三十年余りにわたり、草の根の声なき声に耳を傾け、レンズを通して"負の昭和"を浮かび上がらせてきた。本書はこれまで蓄積してきた仕事の総括であり、日本の現代史でもある。

感想・レビュー・書評

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  • 2013.9.19

  • [ 内容 ]
    日本の昭和は十五年に及ぶ戦争に加え、それを記憶の外に追いやる二重の過ちを犯した。
    敗戦から六十年、今なお戦争の傷痕に涙する人たちがいる。
    海を渡った戦争花嫁、中国に取り残された戦争孤児、ヒロシマの被爆者…。
    戦後、経済を神話としてきた日本は、人間本来の仕合せを忘れ、国もジャーナリズムも、そうした存在に正面からは手を差し延べてこなかった。
    そして国民もまた、辛苦を強いられた戦争を忘れてきた。
    日本を代表する写真家の一人である著者は、三十年余りにわたり、草の根の声なき声に耳を傾け、レンズを通して“負の昭和”を浮かび上がらせてきた。
    本書はこれまで蓄積してきた仕事の総括であり、日本の現代史でもある。

    [ 目次 ]
    第1章 新聞社の十二年
    第2章 スタッフからフリーへ
    第3章 花嫁のアメリカ
    第4章 シャオハイの満洲
    第5章 まぼろし国・満洲
    第6章 ヒロシマ万象
    第7章 花嫁のアメリカ 歳月の風景
    第8章 二つの人生劇

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 昭和は遠くなったけど、まだ続いている。

  • 忘れがちな負の昭和史

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著者プロフィール

江成常夫(えなり・つねお) 1936年、神奈川県相模原市生まれ。写真家・九州産業大学名誉教授。1962年、毎日新聞社入社。64年の東京オリンピック、71年の沖縄返還協定調印などの取材に携わる。74年に退職し、フリーに。同年渡米。ニューヨーク滞在中に、米将兵と結婚して海を渡った「戦争花嫁」と出会い、78年カリフォルニアに彼女たちをたずねて撮影取材。以後、アジア太平洋戦争のもとで翻弄され、声を持たない人たちの声を写真で代弁し、日本人の現代史認識を問い続ける。また、写真と文章を拮抗させた「フォトノンフィクション」を確立する。写真集に『百肖像』(毎日新聞社、1984年・土門拳賞)、『まぼろし国・満洲』(新潮社、1995年、毎日芸術賞)、『花嫁のアメリカ 歳月の風景』(集英社、2000年)、『ヒロシマ万象』(新潮社、2002年)、『鬼哭の島』(朝日新聞出版、2011年)、『被爆 ヒロシマ・ナガサキ いのちの証』(小学館、2019年)など。著書に『花嫁のアメリカ』(講談社、1981年、木村伊兵衛賞)、『シャオハイの満洲』(集英社、1984年、土門拳賞)、『記憶の光景・十人のヒロシマ』(新潮社、1995年)、『レンズに映った昭和』(集英社新書、2005年)など。写真展に『昭和史の風景』(東京都写真美術館、2000年)、『昭和史のかたち』(同、2011年)、他にニコンサロン特別展など多数。

「2024年 『いのちのかたち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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