大人の時間はなぜ短いのか (集英社新書)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087204605

作品紹介・あらすじ

大人になると、子どもの頃より、なぜ1日や1年が短く感じられるのだろうか?同じ1時間が、遊んでいるとあっという間に過ぎ、退屈な会議ではなかなか終わらないのは、なぜなのだろう?物理的な時間とは異なる、人間の感じる時間の流れには、どんな特徴があるのだろうか-。時間をめぐる身近な疑問をもとに、人間が体験する時間の不思議について、事例や図版を挙げながら分かりやすく解き明かす。忙しい現代社会で、時間とうまく付き合う方法も伝授。

感想・レビュー・書評

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  • 認知科学による錯覚の検証はわかるのだが、タイトルの疑問に答えているようにはどうにも思えない、、。後半はほとんど本題から逸脱してしまっていて、一体これが何に関する著作だったのかさえわからなくなってしまう。星が光るのも、月が動くのも、皆々錯覚、全ては錯覚。何かしら阿呆らしい。

  •  
    ── 一川 誠《大人の時間はなぜ短いのか 20080917 集英社新書》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/408720460X
     
    …… 同じ一年でも、10歳の子供にとっては人生の1/10、60歳
    の大人にとっては1/60、年齢に対する比が小さいほど、時間は短く
    感じられることから、高齢になるほど時間は短く感じられる。
     |
    …… 感じられる時間の長さは、年齢と反比例的な関係にある(1928)。
     ポール&ピエール・ジャネーの仮説。
    http://drkusaichiscience.blog123.fc2.com/blog-entry-86.html
     
     Janet, Paul  18230430 France 18991004 76 /哲学、作家/Alexandre René
     Janet, Pierre 18590530 France 19470224 87 /心理学
     
    …… 主観的に記憶される月日の長さは年少者にはより長く、年長者に
    はより短く評価される(ポール・ジャネーの法則)。
     甥は法則を自身の著作で紹介した心理学者のピエール・ジャネである。
     
     パーセント・エイジ【100x/y】初出は《点展》の頃、吉田書簡参照。
    http://d.hatena.ne.jp/adlib/19631122
     Age of genius's proper ~ 処女作の適齢期 ~
     
    …… パーセンテージを表したい場合は、以下の様に計算すれば良い。
    (現在の数値÷基準となる数値)×100%
     |
     イギリスでは、イギリス英語: "per cent"と2語で書かれることが多い
    (しかし"percentage" や "percentile" は1語である)。一方アメリカ
    合衆国ではアメリカ英語: "percent"と1語で書かれる。またEU諸国では
    一般的にイギリス英語の方が好まれる傾向にあるが、英語で書くときに
    は "percent" と1語で表記される。なお、20世紀の初め頃までは、2語
    で書く場合は"per cent."のように最後にピリオドを付けていた。この
    表記法は今でも契約書の中などに見られることがある。
     |
     なお、数字とパーセント記号との間にスペースを入れるべきかどうか
    は見解が分かれている("100 %" か "100%" か)。Chicago Manual of
    Style(シカゴ大学出版局)という権威ある文法書ではスペースなしを
    奨励している。科学論文でもスペースを入れずに書くのが一般的である。
    一方、SI単位系やISOの規格ではスペースを入れることを定めている。
    (Wikipedia)
     
    …… 運命の時間はどんどん短くなっている(P174)。
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4794205783
    ── 織田 一朗《時計の針はなぜ右回りなのか 19941025-19951212 草思社》
    http://d.hatena.ne.jp/adlib/19941025
     
    (20150326)
     

  • ☆ネット記事・子供と大人の時間経過の感じ方の差・いつか子供に今を大切にすることの大事さを伝える・いじめられていると死ぬほどツライ→気にしないよりも避けた方がよい・教育現場は疲弊して子供への効果は大したことない?

    フランス哲学者ポール・ジャネー 感じられる時間の長さは年齢と反比例的な関係にある(ジャネーの法則)
    10歳児には1年は10分の1、60歳では60分の1だから…?→感じ方には個人差あり ジャネーの法則は直感に基づいてまとめられた法則・仮説

    目を閉じ耳を塞いでも時間の経過が存在しない心の状態は想像できない・時間から逃れられない

    動物の知覚・生物種に固有の知覚のルール トゲウオ→腹が赤いモノを攻撃 カエル→動くものをエサor敵と判断 動物は単純だな!→人間の目も単純な点あり
    フレザーの錯視(螺旋に見えるが同心円) ミューラー・リヤーの錯視(内向き外向きの矢印が付いた平行線) 水平垂直錯視(垂直の線が長く見える)

    月の錯視(太陽、オリオン座も・天体錯視) 完全に解明されているわけではない
    人間の視覚空間は扁平な構造をしているので垂直線は水平線より長く見える☆実際は扁平な構造だが、自分は球状だと思い込んでいるのか?
    網膜像は同じ大きさ・地平近くの方が遠くに感じられる・網膜上の大きさが同じであれば遠くにあるものは大きいと認識する

    対象を見上げるか目の高さで注視するかによって錯視の程度は変化する→見かけの大きさに影響すると主張する研究者いる・眼筋の緊張のせい

    脳のニューロン、軸索の末端のこぶ状のものがシナプス 神経伝達
    聴覚刺激→0.13秒 視覚刺激→0.17秒 視覚の方が時間がかかる
    網膜に光刺激が到達して視覚体験を引き起こすまで最短でも0.1秒
    音速・光速の違いを踏まえてヘッドフォンで音を聞かせても音のズレを組み込んで認識してしまう

    動きと色では動きに対する処理の方が遅い・漢字のような複雑な文字では、色の処理の方が文字の処理より早くなる☆世界一受けたい授業のアハ体験

    線視覚錯視 フラッシュラグ効果
    サッケード(視点の跳躍する動き)抑制 鏡を見て自分の右目から左目に視点→自分では動きを認識できない 視点が高速で移動している間の視覚情報が意識にのぼると、視覚の安定が維持されないから処理がシャットアウトされる。

    体験される時間の長さ 心理学では時間評価の問題
    身体的代謝が大人になると遅くなる→もう1分!状態 子供→まだ1分!
    代謝のリズムは、起床すぐはゆっくり・午後にピーク・以降ゆっくり
    発熱していると代謝が激しい 熱が出ると普段と比べゆっくり時間が進む感覚になる・かぜで寝込んで「まだ1時間しか経ってない!」状態
    恐怖体験、緊張体験→アドレナリン 心的時間の方が物理的時間よりも早く進行する(目の前はスローモーションに見える)

    経過時間に注意が向くほど、同じ時間が長く感じられる(退屈な会議)
    子どもの時間 待ち遠しいイベント→頻繁に時間をチェックしている→長く感じる

    広い空間は時間を長く感じさせる(物理的な大きさではなく感じられる大きさ) 子供の方が空間を大きく判断する
    P134統合失調症 実際には50歳を越えているのにいつまでも自分は子供だ、10代だと自覚☆あの人・家にバットR050813Sun

    サッカーのオフサイド判定→人間の視覚では限界がある フラッシュラグ効果

  • 時間とは元来主観的であるもの。時間の均一化により、本来は今しかないこのときを、いつもと同じこと「いま」とみてしまうことによって、今しかできないことを見落とすことになってしまうかもしれない。
    道具としての客観時間をうまく使い、自分の時間があることを知り、それに生きる。

  • ◎信州大学附属図書館OPACのリンクはこちら:
    https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BA87163802

  • ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
    http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BA87163802

  • 私には少し難しかったかな?タイトルの答えがよく分からなかったです。錯視の話は面白かったです。

  • 様々な知覚の脳・神経系による処理時間の違いにより錯覚が起きる仕組みや、心的時計により感じられる時間と実際の物理的時間との違いを生じさせるメカニズム等、知覚や認知の過程には制約があり、決して見えていること感じていることが常に正しいわけではないということを理解させてくれる。
    それを前提に、時計の時間といかに上手く付き合い使いこなすか、サーカディアンリズムの大切さも納得。時間に対する新たな認識が得られる。

  • 2009.12.03開始〜2009.12.07読了断念

    タイトルにひかれて買ったが、結局ざっと読んで読了を断念した。文章が余りにも難解過ぎる(論文的過ぎる)のと、アプローチは面白いのだが、結局科学的な理論の説明に終始していて肝心の理論についての説明が浅い。

    自分の求めていたのは、幾つかの仮説を立て、その検証をさらに幾つかの視点から分かりやすく解説していき、必要な部分だけ科学的な理論を補足していくスタイルだが、この本はまるっきり逆だ。最初に科学技術の詳細解説を行い、その後に仮説と検証を行う。誘導が甘いので本全体の流れが読みにくいため、流し読みするのも大変だった。アプローチは面白いだけに非常に残念だ。

    しかし、大人の時間が短いのは、時間を感じる能力が子供に比べてより正確になることと、集中と解放の使い分けが出来るようになったこと、そして何より大人になると自分で制御できる時間が減る事が、時間が早く感じる理由だろう。後半にあった、「現代社会は時間の流れを早くする」というのも、結局自分の時間を制御する外的要因が増える事による。

    と言うことは逆に、外的要因が少ない、非常にプリミティブな生活を送れば、時間の流れが遅くなるのかもしれない。またある目的のために必要な時間(移動時間や待ち時間など)を浪費する事をせず、今がその目的に向かうためには不可避な時間経過であったとしても、その流れをあえて「感じる」事で、時間の流れを遅く出来るのではないか?

    バカの壁にもあったように、人が入力xに対して感じるyにはy=axという式が成り立つが、大人になればなるほど経験値が上がり、ある入力に対して反応するための計数aが限りなくゼロに近くなってしまう。自分はこのyの値が小さければ小さい程、時間経過が速くなるのでは?と思っている。
    つまり、この計数aを意図的に高めてやれば出力yも当然高まるわけで、結果的に時間の流れが遅くなる。

  • 一般的に言われている人生の何分の一か説は定性的概念的なもの。錯覚色々。時間感覚の錯覚も色々。人により異なる時計。たぶん私の時計はのんびりか。
    忙しくなった現代人。やることを絞る。

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著者プロフィール

千葉大学大学院人文科学研究院教授。博士(文学)。1965年宮崎県生まれ。大阪市立大学文学研究科後期博士課程修了後、カナダYork大学研究員、山口大学工学部感性デザイン工学科講師・助教授、千葉大学文学部助教授・准教授を経て、2013年より現職。専門は実験心理学。2000年、「時間学」に興味を持ち「時間学研究所」に携わる。実験的手法により人間が体験する時間や空間の特性、知覚、認知、感性における規則性の研究に従事。現在は特に、視覚や聴覚に対して与えられた時空間情報の知覚認知処理の特性の検討を行なっている。著書に『「時間の使い方」を科学する』(PHP新書)、『時計の時間、心の時間-退屈な時間はナゼ長くなるのか?』(教育評論社)、『大人の時間はなぜ短いのか』(集英社新書)など多数。

「2022年 『仕事の量も期日も変えられないけど、「体感時間」は変えられる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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