著作権の世紀 ――変わる「情報の独占制度」 (集英社新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087205275

作品紹介・あらすじ

著作権は、「作品」という情報を占有するための、最強の制度である。ディジタル化やネット化で情報の海が爆発的に広がり、作品の囲い込みが技術的に難しくなっている状況下、著作権の存在感はますます大きくなっている。世界的にコンテンツ産業の再編が進行している現在、著作物の独占と共有のバランスはどうあるべきか。豊かな芸術文化が育まれる制度とは?さまざまな事例を挙げながら、変りゆく著作権のかたちを第一人者が解説する。

感想・レビュー・書評

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  • 著作権の考え方が、深く正確に描かれている。著作権の基本的な考え方は「著作権とは何か」で示されており、その応用として、将来の著作権像にスポットライトが当てられている。
    難しい内容ではあるが、著作権について詳しく学びたい人にとっては、かなりの良書といえる。

  • 「JASRACなどの処理だけでカヴァーCDを出して、編曲権などを特に意識した処理はしていないケースも多いようです。」(86頁)。
    ええー、そうなの?もっとちゃんと権利処理してると思ってた。

    終章以外は、法律に詳しくない方でも簡単に読めると思います。

    「企業法務戦士の雑感」より書評をご紹介。
    http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20100313/1268583821#20100313f6

  • 著作権に関する面白い事件、紛争を中心に同権利に関する今後の課題を分かりやすく書いてありました。
    ワールドカップが商標だったり、作者の許可なく歌詞をアレンジして歌って訴訟になったり、、知らない落とし穴がたくさんあって興味深い領域......

  • 食玩フィギュアに著作権があるか?
    フィギュアの中でも芸術性が認められた作品には著作権があり、そうでないものは「実用品」として著作権が認められなかった話が面白い。

    ペットに肖像権がないというのも勉強になった。では他人の大切なペットを勝手に撮影してよいかというと、認められないケースが多い。これを擬似著作権という。

    googleブックスやクリエイティブコモンズの話も興味深い。

  • 福井の本でもっとも簡単に読める本である。一般的な事例で有名となった著作権の問題が具体的に説明している。森進一のおふくろさん事件をはじめ有名な事件をあげている。
     2010年と少し古いので、教育に関する例外規定は皆無であるので、卒論で扱う場合は参考文献として使うのは使いづらいかもしれない。

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  • ネット時代に起きている著作権法の問題について分かりやすくまとめた良書。

    問題点を洗い出すだけではなく、「著作権リフォーム論」など提案もある。

    著作人格権に絡んだPe'z「大地讃頌」問題や槙原敬之VS松本零次問題など近年話題となった事象をふんだんにとりあげているので分かりやすい。

    音楽著作権については一元管理されているからこそ、平易に権利処理ができて著作権法的に適した形での使用が容易なのだ。

    普段カスラックとか罵っている人はこれをまず読んだほうがいいと思う(JASRACを擁護するきは更々ないが)。

    図書館で借りたけど購入してもう一度精読しようと思う。

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    著作権

  • 著作権の切れた日本映画のフィルムを見ていたところ、傷みが激しく、作品の魅力が大きく損なわれていたという本人のエピソードが印象的だった。
    著作権で本来守られるべき作品が、経年劣化という形で死んでしまう事態をどう防ぐべきか。
    著作権法で守っているものは何なのかと考えさせられる一冊。

  • 最近の話題を多く取り上げている。
    分かり易いか分かりにくいかは微妙。
    それだけ著作権とは複雑なものであるということか。

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著者プロフィール

弁護士・ニューヨーク州弁護士。1991年東京大学法学部卒業。1993年弁護士登録(第二東京弁護士会)。骨董通り法律事務所代表パートナー、日本大学芸術学部客員教授、国会図書館審議会・文化庁などの委員、「本の未来基金」理事、think C世話人、東京芸術大学兼任講師などを務める。著書に『18歳の著作権入門』(ちくまプリマー新書)、『著作権とは何か』『著作権の世紀』(集英社新書)など多数。
http://www.kottolaw.com/
Twitter: @fukuikensaku

「2016年 『インディーズの護身術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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