七つの会議 (集英社文庫)

著者 : 池井戸潤

• 集英社 (2016年2月19日発売)

感想・レビュー・書評

[勝犬さんの感想 · 2019年7月1日]

映画にするほどの内容かな？

[hy343さんの感想 · 2019年6月24日]

池井戸潤の企業小説を2冊（「七つの会議」「空飛ぶタイヤ」）読む。

重要部品の強度偽装や、クルマのリコール隠しなどを題材に、大企業の奢りや欺瞞と、中小企業の弱さ（と強さ）を描く。

2冊それぞれに舞台設定は違うけれども、モチーフは似通っている。最後には血が通っている方の組織の「胸のすく」勝利が用意されているわけではあるけども、そこに至るプロセスや、特に大組織の「木で鼻をくくったような」態度があまりにも迫真で身につまされる。

レベルこそ違うけどねえ、けっこうそういうのは目にしているし、時々粉はふりかかってくるしで、心底ワクワクする話ではないのでありますよ(笑)。

しかし、特に「空飛ぶタイヤ」の方は（M菱自動車をモデルにしている）、こういうような事件があったにも関わらずまた燃費偽装とか跡を絶たないわけで、しかも大手自動車メーカーによる救済なんていう話も作中で予見されていて、その描写は余りにもサスガなのである。

[misaaaxxxさんの感想 · 2019年1月5日]

ドーナツ食べたくなる

[ぽったーさんの感想 · 2023年10月27日]

私はなんで就活の時期にブラック企業の話なんて呼んだんだろう。
会社隠蔽しかせんやん

[neginohanaさんの感想 · 2023年1月5日]

メーカーがコスト削減のために、規格の強度を持たないネジを下請け業者に作らせ、それを組織ぐるみで隠蔽しようとする話。本当の首謀者は誰なのか、話はどんどん広がっていく。

　最初のうちはおもしろくて夢中になったが、そのうち登場人物が増えすぎ、別の人物に視点が移るごとにその生い立ちの説明が入るので、だんだん鬱陶しくなった。

しかも、上へ上へと告発しても皆保身に走って隠蔽、最後は親会社の社長までも、その不正を知ったあと、隠蔽しようとするのには辟易。ついにはマスコミに流して、完全に明らかになるという終わり方。

[このたびはさんの感想 · 2020年9月24日]

池井戸潤さんの作品なので、おもしろくて引き込まれる。語り手の人物が変わる文調や、常に状況が変わる展開も引き込まれるが、内容的に読破後モヤッと感が残る印象のため、個人的に星ふたつ。

[soutaさんの感想 · 2018年10月16日]

前半の章は、短編と思えばそれなりに面白い。作品全体とすればあまり纏まらなかったかなと。最終章も盛り上がらず終了。裏の作品紹介も微妙に違うような。。。
兎に角、池井戸潤作品らしく、最後にストンと気持ち良く終わらせて欲しかった。

[vegearrowさんの感想 · 2017年7月2日]

背景の説明が長い・・・

[彩海本さんの感想 · 2017年1月7日]

うーーーん。ちょっと眠くなるところもあるような、いつもの池井戸潤快進撃に若干足りなかった感は否めない作品でした。

いつもじわりじわりとやっつけてパーァーンと、逆転みたいなのが気持ちよくもあり、楽しみでもありましたが、この度はいろんな人のが視点で描かれたこともあり、一応は解決はするもののそれなりの場所に着地。

となった感じもする。池井戸潤にしては少し爽快不足でした。

でも、ちょこちょこ今までの池井戸潤の作品に出てきた会社が登場し、お！お！と、興奮しました。大した役所ではなかったけども。。。笑

伊坂幸太郎のようにうまくは絡められてないものの、脇役として登場しており、知っているとちょっと嬉しいそんな一冊でした。

[shiroさんの感想 · 2016年11月28日]

池井戸潤お得意の　企業内派閥　問題隠蔽　子会社・親会社の軋轢・・・・・

今回はみんなが一斉に問題をあの手この手で自己保身に動くというより、大手の下請け会社に勤める各自の悩みありのエピソード集のような前編でした。

そのためか　何となく大きな問題によるうごめく力の脅威が半減されてしまった。
登場人物の誰にも共感しながら読み進めることが出来なかったからかもしれない。

ただ　女子社員と不倫をして、営業を貶めるためだけに力を注ぎ、ドーナツまで盗んでいく　経理の新田の心の動きは　ムカついた。

池井戸さんのネジ好きは、銀行での取引先にあったのかしら？？？

著者プロフィール

1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学卒。98年『果つる底なき』で第44回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。2010年『鉄の骨』で第31回吉川英治文学新人賞を、11年『下町ロケット』で第145回直木賞を、’20年に第2回野間出版文化賞を受賞。主な作品に、「半沢直樹」シリーズ(『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』『アルルカンと道化師』)、「下町ロケット」シリーズ(『下町ロケット』『ガウディ計画』『ゴースト』『ヤタガラス』)、『空飛ぶタイヤ』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』『民王』『民王 シベリアの陰謀』『不祥事』『花咲舞が黙ってない』『ルーズヴェルト・ゲーム』『シャイロックの子供たち』『ノーサイド・ゲーム』『ハヤブサ消防団』などがある。

「2023年 『新装版　BT’63（下）』 で使われていた紹介文から引用しています。」