- Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087463156
感想・レビュー・書評
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編集者が偶然手にした未完成の原稿。
それはかなりの力作で、編集者の琴線に触れるものであった。
結末が知りたくて行方知れずになった作家を探し始めるが、関わった人々は一様に口を閉ざし警告する…。
ミステリーかな?と思い、オカルトっぽくもあり。雄大な景色と生死、真理。壮大なラストでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
雑誌の編集者である実藤は、季刊化した雑誌の編集部に移動になり、前任者が残したある小説原稿を見つける。それは東北の蝦夷と彼らの信仰、天台宗の僧侶を巡る壮大な物語だったが、クライマックス前で途切れている。前任者に作者について尋ねに行くが、彼は「関わらない方がいい」と言ったー。
前回読んだ「廃院のミカエル」が面白かったので、こちらも借りてみた。この人の宗教の書き方がすごく力強くて、どんどん引き込まれてしまう。人は死んだらどこに行くのか?という問いを投げかけられる作品。終盤は、何だか遠くに行って帰って来られなくなるような怖さに取り憑かれる。 -
いまひとつ
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グイグイ引き込まれるが、
最後は、不思議な力みたいなもので収まる感じがすこし不満。 -
まだ行ったことのない東北がなにやら神秘的でちょっと怖いところのような感じがしてくる。
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あら〜
なんか、、がっかり -
篠田節子さんの著作は「女たちのジハード」に続き、2作目。「女たちの」も面白かったが、こちらはもっと迫力がある。先がどうしようもなく気になり、一気に読んでしまった。案外評価が低いようで、驚いている。
個人的にこういった不気味な話が大好物である。日本(特に地方)固有の暗さ・怖さがある。ストーリーは、出版社に勤める主人公が書きかけの小説を見つけ、その先が読みたくなり、舞台となった東北地方に行方不明の著者を探しに行く、というもの。ジャンルとしてはミステリーだが、単なる謎解きや犯人探しではなく、宗教を通して人生の意味を問いかけるようなものになっている(こう書くと陳腐に聞こえてしまうが)。
少し難解な箇所もあるが、トリックに技巧を凝らす現代ミステリーとは一線を画する、硬派な小説だと思う。 -
期待通り。深いところに連れてってくれるなー。グイグイ読ましてくれるのに、文体は麗しい。ツルツルと喉越しのいいおうどんを食べてる気分。変な例え。ひっかからないというか、止まらずに最後まで読ませてくれますなー。