- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087464597
感想・レビュー・書評
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この人の詩を読んで、本格的に詩が好きになった。ような気がする。
ので、私の中で谷川俊太郎という詩人は、別格。
バイブル、と呼ぶには少し気恥ずかしい。
が、娯楽として楽しむために読み、おもしろかったな、と満足する、いわばエンターテイメントを提供してくれるツールとしての本、消耗品としての本、とは違う。
谷川俊太郎の詩集は(特に好きな詩集は)、どこに引っ越しても、どう生きていても、部屋の片隅に休んでいてほしい、と思うような、特別な言葉の集まりであり、特別な冊子だ。
人によって、それは自己啓発本かもしれないし、宗教をもっている人はその宗教の教えのかかれた冊子かもしれない。
そこらへんは人それぞれで、私の場合は、詩という形態をとっているだけな気もする。
詩もそうだけれど、彼のエッセー的な文章をよむと、つくづく、詩人として、表現者として、人間として、豊かな才能をもった人なのだと感じる。
彼ほど、守備範囲のひろい詩人を、私は他に知らない。
62のソネット。
谷川氏は自身のエッセーで
「62のソネットは、私の青春の書である。私が典型的な若者であり、かつ自らの若さに忠実であったという自負が私にはある。(中略)それはおおざっぱにいえば、ひとつの生命的なほめうたである。」
と書いている。
彼にとっては、若かりし頃の詩だ。
若かりし頃の己の言葉というのは、
大体において、”若気の至り”とも”青臭い”ともいえそうな恥ずかしさを後年に感じさせるものであるけれど、
若かったからこそ、感じ得た、書き得た、”青々とした若葉のような言葉”に、もう取り戻すことのできないまぶしさをも感じさせる。
好きな詩は、年代ごとに散らばって、ある。
けれど、私は特に62のソネットが好きだ。
全体を通して感じられる、明るさ、さわやかさ、涼やかさ、若々しい喜びに満ちたような、健やかな気配のためだと思う。
そして、この集英社文庫の62のソネットの装丁が素敵。
とてもきれいな、水彩のように、にじむ青。
売らずに持っておく。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「4今日」、「8笑い」、「20心について」、「36」、「42」、「62」、「10」、「24」、「25」、「26」が好きです。
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言葉がひとつひとつ飛び込んで来るような詩集。これを学生時代に書いたというのだから、驚き。
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9/6 読了。
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光とか神様とか無とか。難しい。
2011/2/26 -
'10.9.12読破
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中学生とか高校生のときに感じたことってこんな感じ?
でも愛とかまだわかんなかったし、きっと谷川俊太郎もわかんないで愛って書いてるんじゃないかなって勝手に思い込みながら読んでました。若さと自己陶酔がてんこもりな詩集。 -
実は詩が苦手です。
何で苦手なのか上手く説明出来ないのですが、何て言うか…こそばゆいと言うか。陶酔しちゃってる感がダメなのかなぁ?とか色々想う訳です。
でも、金子みすずと谷川俊太郎は別。言葉がうつくしいです。
うーん、多分経験値不足なだけだと想うけど。。
ずっと前にネスカフェのCMで使ってた朝の詩がすごい好きでした。 -
素敵な詩が沢山あります。