ダーティ・ワーク (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 569
感想 : 88
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087465679

感想・レビュー・書評

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  • なんというか、すげぇ!の一言。

    事前の知識とかなしで読み進めたとき、これは短編集かな?って中盤まで油断して読み続けてしまい、大失敗に気づく。これが実は緻密なオムニバスで、時間の流れと人間の成長をしっかり感じられるという、ものすごいポテンシャルを持った物語。

    読み進めるうち、いろいろな意味で「この物語はなんだ?」って思わされ、読み終えてすぐに再読。

    日光東照宮の陽明門でさえ一本の柱をさかさまにしておくというのに、この小説の完成度はいいのだろうか?とか、大げさでなく思うような、2010年に読んだ本の中では、もっとも強烈な印象を与えてくれた作品。


    あまりにも好きすぎて、だれかれ構わず薦めて回りたくはないような、大切な一冊。

  • 20110102読了
    #音楽

  • 短編が実はつながってるんだと、途中で気づいた。わたし頭悪い。

  • 10/10/01

  • 四作目から、繋がり始めてドキドキした。

    メインのお話は、遠井と熊井だけど、それ以上に、辰也と貴子や、辰也と持田ちゃんの関係性に惹かれる。
    あと、辻森と麻子の過去も気になる。

    伊坂さんの作品みたいに、ほかの作品でさらに繋げてくれたらものすごく嬉しいけど、そんなことはしなそうだよなぁ。

    よい一冊だったなー。。

  • 10/09/07読了 短編連作集。久しぶりに泣きそうになった。そういうつもりで書かれたものには思えないけど。

  • イトやん、寝ていてベッドから落ちて「ほほの骨」を骨折したとか。ベッドの周りには柔らかい敷物がいるようです。寝相が悪いようですね。

  • ローリング・ストーンズの曲名をモチーフにした七つの短編です。表題も各編のタイトルもストーンズの曲名だそうです。
    はじめの数編を独立した短編のつもりで読み進んでいると、やがて各編の主人公が繋がりを持ち始めます。登場人物はいずれも、世間と関わって生きることが少々苦手なタイプの人たち。
    けれど人は誰しも、世の中とのズレを感じつつ、それでもなんとか折り合いをつけながら、日々暮らしているのでしょうか?彼ら、彼女らが抱えている不安は、多かれ少なかれ、誰もが感じているものなのかもしれません。
    世界の片隅で、地を這うようにして生きている姿が、なんだか愛おしいもののように思えてきます。世間と関わらずに生きていくことが不可能ならば、他者を思いやる気持ちは、やはり必要不可欠なもの。この小説を読み終えたとき、少しばかり優しい心持になったような気がします。
    ストーンズのことを知っていれば、もっと深い読み方ができたんだろうなぁ。

  • 連作短編の連作のしかたがみごと。すばらしい。

  • ◆あらすじ◆

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著者プロフィール

1966年東京都生まれ。「イッツ・オンリー・トーク」で文學界新人賞を受賞しデビュー。「袋小路の男」で川端賞、『海の仙人』で芸術選奨文部科学大臣新人賞、「沖で待つ」で芥川賞、『薄情』で谷崎賞を受賞。

「2023年 『ばかもの』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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