それぞれの断崖 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087473100

感想・レビュー・書評

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  • これは、ちょっとどうなの?って思ってしまう物語
    少年法で守られた加害者に対する被害者の父親、家族の慟哭の物語 なのですが...

    この父親恭一郎の行動に共感できません!

    被害者の父親恭一郎が加害者の母親はつみと関係をもって、深くなっていくって、そんな展開ある?
    加害者家族と被害者家族の苦しみを描きたかったのかもしれませんが、この展開はいただけません

    自分の息子を殺した犯人の少年が反省の言葉もなく、法律で守られ、家庭裁判所に送られ少年院にいっても3年で出てきてしまうという理不尽。
    さらに、悪いのが息子や父親というようなマスコミの展開。
    そんな社会や犯人に対して、怒り心頭、許せない!復讐してやりたいっていう思いは理解できます。
    そこから、その息子を育てたその母親に復讐してやろう!っていう気持ちもまぁわかります。
    でも、さらにそこから、深い仲になっちゃうのはなんで???
    関係持って溺れて行ってしまうのは納得ができません。
    そんなところ被害者家族と加害者家族の関係で葛藤していても、共感できません!
    奥さんや娘さんがかわいそうすぎる!

    人間の業なのかなぁ

  • ドラマ第1話を見て、原作を読んでみた。中途半端なハッピーエンドにするなら、絶望エンドにしてほしかった。事件や少年法の話の回収は?

  • 少年法うんぬんより、この被害者の父親が加害者の母親と関係を持ち溺れて行く姿が胸糞悪すぎ。父親の理性のない自分勝手な思いが全ての人達を不幸にするよ。この真実が、もし周りに漏れたら・・・それこそ被害者の父親などと語れないではないか!未成年者の犯罪や更生より、この父親の生き方が罪ですね。

  • 被害者家族と加害者家族の魂の触れ合い。息子を失った父親の慟哭を描いた作品です。
    どこかで読んだことがあるような気がした。似たような話か、再読だったのか?
    何もかもを失い、誰からも味方されない男には同情。そこまで悪いとは思えなかったが、その後の恋愛となると話は別です。 愛があろうと許される事ではないでしょう…。
    そうなると、やっぱりこの男が元凶な気もする。秘密は墓場まで持って行け、と言いたい。

  • 個人的に信頼してくれていた取引先への思わぬ不義理、息子の家庭内暴力、殺人事件の被害者から始まり、離婚や少年法の壁、不倫じゃないけど世間にはあからさまにできない恋愛となかなか盛りだくさんで、最後はどうまとめるのかと思いましたが、個人的に好きな終わりかたでしたので、読後感はなかなかよかったです。

    ただ、丹野さんは本当にイイ人のようだったので、あんなことになってしまって残念です。。

  • 学校に行かず親に暴力をふるうようになった息子が殺された。犯人は14歳の少年であり、きちんと裁かれないことを知り父は少年の母親に近づく。
    とても重い話なのですらすら読めません。
    被害者の父は加害者の母である事を知っていて近付いたのに恋に落ちる事があるのだろうか…と少し疑問に思いました。

  • 最後の展開が物足りないかな

  • ドラマを見ていた時も思ってたんだけど、主人公がことごとくそれダメだろって事をやるのでイライラさせられる。ドラマはかなり内容改変されてたんだな。ラストへの流れは小説の方が良かった。大切な人を殺されたら、犯人が少年だとか病気があるとか知ったこっちゃない、って思うだろうなあ。

  • まさかの展開に激萎えしちゃいました

  •  少年犯罪被害者遺族と加害者家族の苦しみを描いた作品。
     一人の家族を失うことで、家族がなぜ崩壊してしまうのかが丹念に描かれている。加害者を許せず「なぜ加害者だけ少年法をたてに守られるのか」と憤る気持ちとそれを世間に公表することでの反響、さらにそれに振り回される遺族の様子に衝撃を受ける。また、同時に加害家族の心境にも触れており、被害側・加害側、どちらも癒えない傷を負いながら生きていかなければならない現実が見えてくる。

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著者プロフィール

一九四七年、東京都生まれ。八三年「原島弁護士の処置」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。八八年「絆」で日本推理作家協会賞、九〇年「土俵を走る殺意」で吉川英治文学新人賞を受賞。他に「仇討ち東海道」「遠山金四郎」「風烈廻り与力・青柳剣一郎」「栄次郎江戸暦」「蘭方医・宇津木新吾」「親子十手捕物帳」「八丁堀赤鬼忠孝譚」「義賊・神田小僧」シリーズなど著書多数。

「2023年 『剣の約束 はぐれ武士・松永九郎兵衛』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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