プリズンホテル 2 秋 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087473391

感想・レビュー・書評

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  • 清子の娘、美加が登場。木戸孝之介と育ての親「富江」と「女将」のやりとりなんかも良かった。警察とヤクザの宿泊もナイス。なかなか面白かった。

  • 大分この世界に慣れてきたのだが、、、

    相変わらず木戸先生嫌い(~_~;)

    しかし、様々なホテルのお客様が、巧みに絡んでいき、最後にはホッとする結末。

  • 花沢支配人は青ざめた。なんの因果か、今宵、我らが「プリズンホテル」へ投宿するのは、おなじみ任侠大曽根一家御一行様と警視庁青山警察署の酒グセ最悪の慰安旅行団御一行様。そして、いわくありげな旅まわりの元アイドル歌手とその愛人。これは何が起きてもおかしくない…。仲蔵親分の秘めた恋物語も明かされる一泊二日の大騒動。愛憎ぶつかる温泉宿の夜は笑えて、泣けて、眠れない。

  • 奥湯元あじさいホテル・・・。
    うん、泊まってみたくなった(笑)。

    警察団体と任侠団体がひとつ宿に・・・・。のっけから、なんだかトンデモな設定。そして、トンデモな展開。

    まあ、もともとがトンデモな設定から始まった物語なのだが、前作に増して悪ノリが過ぎるんじゃ…?と、前半、少々興ざめしかけたが・・・。後半からは、ぐんと引き込まれた。

    支配人の男気と、親分の侠氣。
    集金強盗の不遇と決意。
    ナベ長さんの英断。
    元アイドルの改心と、老歌手の決意、親分の失恋。

    富江への電話・・・・・に、ウルウルとさせられ、
    美加の似顔絵に、(前半と最終盤と)2回泣かされた。

    初登場時には「人間のクズ」としか見えなかった主人公の成長から、目が離せなくなりつつある。

    全4巻の完結済み作品。あと2冊で終わってしまうのかぁ・・・と、早くもさびしくなってきた。


    ★4つ、9ポイント。
    2018.03.08.古。


    ※学生闘争に詳しくはない。詳しくはないけど、いつも思っていた。

    親から仕送りをもらい、授業料を払ってもらっている、衣食住足りてる者たちが叫ぶ「闘争」のために勉学の機会を奪われた者たちがいるということ。

    そして・・・そんな(↑)闘争に明け暮れた奴らが、結局は「変えられなかった」体制の中の実社会で、重役になったり起業したりと成功しているという矛盾・・・。

  • うーん、一巻に比べると孝之介の人物像がビシバシ出ていない、というか。
    「警察の慰安旅行がヤクザのホテルに来る」よりもあの幹事さんが一人旅行で訪れたぐらいでよかったのではとも思う。

    酔っ払う警察御一行と、有名なかぞえうたにブチ切れるカタギじゃない御一行。
    こういうシーンはなんだかこち亀のようだ。

    もうひとつ、清子の娘の美加がわからない(背景、人物像などが)。
    普段から子供と接しているわけではないが、「これが6歳?」という感じ。
    しかし、影を抱えた6歳児というのを描写するのは難しいと思う。

  • 今回もまた、色々起こるプリズンホテルことあじさいホテル。
    登場人物それぞれに魅力があるけど小説家だけは嫌い、大の男が甘えんぼで子供っぽ過ぎてフィクションだけどドン引いた。
    でも他の登場人物達に免じて星3つ⭐︎

  • 普通のお客様は滅多に来ませんから、の言葉にニヤリとしてしまう、ワケありホテル、プリズンホテル。
    夏に続いて、秋も派手にやらかす。無礼講の警察に、しめやかなヤクザ。夢破れた歌手に、健気な少女ミカ。
    どうなるどうなると、ページを捲る手が止まらない。夕食の料理のシーンは間近で見たかった、味わいたかったと強く思った。
    次も楽しみ。

  • ★★★☆☆

  • やはりこの独特の世界観はいいなぁと思いました。

    純粋にお客さんとしてこのホテルに泊まりたい。大浴場に入って、板長やシェフの料理を食べてみたい。

    あと、支配人さんとお話をしてみたいなとも思いました。

  • メモ。ネタバレ注意。

    「死ぬことに理由はいらないけど、生きてくためには理由がいります」

    「まちがいをしねえことは、手柄をたてるよりずっと難しいんだ。そんなことがまだわからねえのか、クソデカ。」

    「かわれよ。詫びのひとつぐらい言ったって、バチは当たらないだろう。富江はな、おまえのために人生を棒に振ったんだ。おまえが男とかけおちしてから、すっかり老けこんじまったおやじを見るに見かねて、メソメソ泣いてばかりいる子供が不憫で……十七だぞ。知ってるだろ。たった十七の、東京の右も左もわからん、集団就職で秋田から出てきた女工だぞ。近所のババアどもから、おまえを追い出して後添いにおさまったなんて蔭口たたかれて、俺の父兄会に出てきても廊下でオロオロして、用務員にまで頭下げてたんだ。かわれよ。よくぞここまでセガレを育ててくれましたって、親子ほど年の離れたおやじに、よくぞ抱かれてくれましたってあやまれよ。さあ、ほめてやれよ。」

    ずるいです、初めはあんなに性格の悪い登場人物たちを全員好きにさせてしまうのだから。

著者プロフィール

1951年東京生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で「吉川英治文学新人賞」、97年『鉄道員』で「直木賞」を受賞。2000年『壬生義士伝』で「柴田錬三郎賞」、06年『お腹召しませ』で「中央公論文芸賞」「司馬遼太郎賞」、08年『中原の虹』で「吉川英治文学賞」、10年『終わらざる夏』で「毎日出版文化賞」を受賞する。16年『帰郷』で「大佛次郎賞」、19年「菊池寛賞」を受賞。15年「紫綬褒章」を受章する。その他、「蒼穹の昴」シリーズと人気作を発表する。

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