ディングルの入江 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087473858

感想・レビュー・書評

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  • 泣いた。もう何度読んでも泣ける。
    初めて読んだのは中1か中2の時。やられた。それ以来、好きな作家としては1位2位をわたしのなかで争ってる(笑)

    この本をきっかけにアイルランドという国に興味を持ち、文化祭で海外の文化を調査し発表するということになった時、アイルランドをゴリ押しした我が班。

    アイルランド大使館に電話をしたら、すごく柔らかな物腰で応対してくれ、大量の資料と国歌の入ったテープを送って来てくれた。

    アイルランドは、行ったことないけれど心のふるさとだと感じているほど。

    冒頭の文章「雑踏の彼方から、音が聞こえる」もうこの一節にズキュンとやられた。だって、もう切ない。

    切ないのに愛に溢れていて、プーカが絵の具を唇に塗るところなんて、まるで白昼夢のような、淡く繊細な暖かさを感じる。

    わたしの中学時代はディングルの入り江と風のフリュートと共に。笑
    いつか、ひとりで絶対にいく。アイルランドへ。

  • 写真家・ノンフィクション作家の藤原新也さんには珍しい「小説」。といっても恐らく主人公の写真家である「私」は著者にダブり、小説という形をとりながら、著者のスタイルをくずさない印象。アイルランド西海岸の荒涼とした、素朴な感じの描写がいい。

  • 読後、Google earthでダブリンから西へと指で道を辿りながら、ディングルの入江を目指してみたら、小説とリアルの世界が交錯して、なんとも言えない余韻にしばらく浸ってしまいました。アイルランドの西の岬の最果て感の中で、人と人の運命の繋がりを信じる・・・こんな世界を旅してみたいって本気で思いました。個人的にはCeltic Womanの「The Soft Goodbye」が、この小説のテーマソングです☆

  • 泣きました。

  • 静謐。
    物語の中で語られる話が、事実なのか作り話なのか、信じられないのに本当のことのような気がする。まさにアイルランドの物語。

  • 奥会津書房の遠藤由美子さんが推奨していた本です。著者は写真家?こんな生き方いいなあ!

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著者プロフィール

1944年福岡県生まれ。『印度放浪』『全東洋街道』『東京漂流』『メメント・モリ』『黄泉の犬』『日本浄土』『コスモスの影にはいつも誰かが隠れている』『死ぬな生きろ』『書行無常』『なみだふるはな』など。

「2022年 『若き日に薔薇を摘め』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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