- Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087476743
感想・レビュー・書評
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相も変わらずさくらももこ、旅のお供に開いた一冊であったが電車内でどうも笑いを堪えることができない。
さくらももこの幼少期を描いた三部作ということで、順序はばらばらだったが三巻全て読みきった。
兄弟姉妹のいないあたしだが、お姉ちゃんとのケンカの話は腹がよじれるほど笑った。
家庭教師のお兄さんの話はどこかしんみり切ない。こちらも、宇野さん元気でいますように、と祈ってしまう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あのころ。。
題名ごとく、まさしく私もそうでした。
もしくは懐かしいクラスメートの顔を思い出させてくれます。 -
さくらももこのエッセイってまるちゃんの声で聞こえてくる感じが和む。
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自分もそういうことあるなぁ!その気持ちわかるなぁ!といつ見ても共感できるさくらももこさんのエッセイ。
ちいさいころの思い出が厳選されてのっています。
おとなになるとよくわからなくなってしまう子供の価値観とか気持ちを本当によく覚えていて、それをおもしろおかしくかいてしまうさくらももこさん。天才だと思います。 -
「ちびまる子ちゃん」の作者さくらももこさんが、子ども時代を語ったエッセイ。
夏休みの宿題をぎりぎりまでためていて家族総出で手伝ってもらったり、遠足はおやつを買うのは楽しみだけどトイレがないから嫌だったとか、読んでいて、まる子ちゃんのモデルはさくらさんそのものだなと思った。
「マラソン大会」が嫌いというのはまる子ちゃんと同じだが、さくらさんは足が速くて入賞のプレッシャーが嫌だったというのが、まる子ちゃんと違っていた。
私自身はさくらさんと同い年であるが、「ツチノコ騒動」の章を読んだとき、「ああこんなこととあった」と懐かしく感じた。読んでいて、ほっと一息つける一冊である。 -
これだけ続けてさくらももこのエッセイを読んでると、どの本でどのエピソードを読んだのか、混乱してきた…。でもどれも面白くて懐かしくて心温まって笑えるね。
「もものかんづめ」からの三部作よりも、ひとつひとつのエピソードがより深く書かれていて、自分も学校行事(遠足やマラソン大会)でこう思ってたなぁ、とか、親にこういう言い訳してたなぁとか、懐かしくてたまらない。というより自分の子供の頃を書いてくれたのかな!?と思うほど子供の頃の思考回路が似てる…。将来子供ができたとき、その子供が同じ発言や行動をしたら理解出来るのかなぁ?生意気だと、まる子のお母さんのように怒り狂う気がするけど。(笑) -
ひさびさに読みたくなったさくらももこさんのエッセイ。
漫画にでてくるエピソードが多いです。 -
読んだのは小学生の頃だけど、朝の読書時間にひとりで笑いをこらえていたのを覚えてますw
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封印した記憶が甦る。
4月から3月というサイクルで、毎年同じ年中行事が規則正しく繰り返される小学生時代。
その時期の記憶がかなり曖昧でとらえどころがなかったりするのは、毎年記憶が上書きされていくからではないでしょうか?
らせん階段をぐるぐる回りながら少しずつ上昇していくように進行していく6年間は、1年ごとに同じ景色を、去年より少し高い位置から見ることになる。
その記憶は、必然的に上書きされてしまうはずです。
なにかの間違いで、上書きし損ねたデータファイルのみが、記憶の片隅にポツンと取り残されるのでしょう。
さくらももこさんが小学生時代を文章で描いた『あのころ』。
私自身の記憶のいい加減さ、曖昧さ、雑さを思うと、なんと高性能、高機能の記憶装置なのでしょうか。
舌を巻くのは、卓越した記憶力だけではありません。
自分で、自分を笑うこと。
「また、やっちゃった。バカだ、わたし……」
この手の記憶を、子供は無意識に封印してしまいます。
一つ一つ克明に記憶していたら、自己嫌悪だらけで、子供の人生は立ち行かなくなってしまいます。
適当に忘れたり、記憶のデータファイルにバグを起させたりして、心の平穏が保てるのだと思います。
自分を笑うことは、子供には到底できない高度で知的な芸当です。
さくらさんとはいえ、子供の頃からその能力を持っていたわけではないでしょう。
自分を笑う能力は、大人になってから身につけたもののだと思います。
漫画家という職業人の、人間観察力、おもしろいことへの洞察力によって、自分自身の「あのころ」を、素材として見ることができるようになったのでしょう。
それによって、小学生時代をただ懐かしむだけでなく、リアルな匂いや手触りまでも再現できました。
マラソンの授業を休みたくて、なんとか風邪を引くように、無駄な努力をしたこと。
寒い体育館の集会で、気が遠くなりそうになりながら尿意を我慢したこと。
朝顔が枯れてしまい、ウソの絵を描いて、夏休みの観察記録を提出したこと。
そうそう、全部、私もやっていました。
封印した記憶を思い出させてくれる、スゴイ自分史でした。