- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087477092
感想・レビュー・書評
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なんで江國さんの文章は素敵なんでしょう。
ベタベタしてなくって、サラッとしてる感じ。
爽やかな風が流れてる感じ。
この本はちょっと変わってて、一風童話風。
だってアパートの住人が「帽子」と「きゅうり」と「数字の2」なんです。
そしてそれが(3人が)友達なんです。
3人とも個性的。そう、世の中は個性的な人だらけなんです。
それぞれ性格が違うんですよね。
意外と深い話なんですよ~~
よくある日常のようでいて、深いんです。
挿絵もとっても素敵です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
再読。掴みどころのない三人の関係の不思議な居心地よさと、時の流れのちょっとした物悲しさが残る。
帽子の考え方や生き方がいいな。レトロモダンな挿画も物語の空気感そのままを醸し出していて素敵だった。 -
130330*読了
同じアパートに住む、帽子と数字の2ときゅうり。それぞれがものらしくありつつも、こんな人いそう!と思える人らしさを持ち合わせている。
おかしくて滑稽で、それでいて人間っていいな(彼らはものだけれど)と思わせてくれる、日々のちょっとした出来事たち。 -
本筋とは関係ないのかもしれないが、ホテルカクタスと名付けられたアパート自体、古いが味のある魅力的な建物なのだろうなーと想像した。挿絵が綺麗だった。
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江國香織さんの「ホテルカクタス」を読んだ。
古びたアパート「ホテルカクタス」が舞台だ。
体育会系の“きゅうり”、真面目な数字の“2”、ミステリアスな“帽子”による友情の物語。
人が主人公ではない本は初めてなので、読み始めはとっつきにくかったが、読後感は何だかほのぼの・・・。
ふんわり気分です。 -
挿絵きれい
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挿し絵がたくさん入った、ちょっと面白い試みの本。この挿し絵が素敵。特にたくさん登場する階段の絵。
きゅうりと数字の2と帽子が住むアパート、ホテルカクタスでのお話。
裏表紙のあらすじを読んできゅうりや2はあだ名かと思っていたら、ほんとにそのまま登場してた。(きゅうりは立ち上がるときの効果音が「ぱきっと」だし、2の両親は14と7だし)
疲れた気分のときも不思議と和む、ほんわかした話。登場人物の誰が誰に似てる、などと無意識に考えてしまって、それも楽しい。 -
内容も好きだし、何より挿絵が気に入った。
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主人公がいい!帽子ときゅうりと数字の2だなんてこんな本読んだことない!
それぞれが個性的でとても楽しく読めました。 -
童話のようなお話。
ホテル カクタスという名のアパートに住む三人の日々を綴るお話。
不思議な登場人?物。
・きゅうり (身も心も真っ直ぐでパキッとしている。おおらかで素直。)
・数字の2 (思慮深く、割り切れないことが苦手。)
・帽子 (読書家で流離のハードボイルド(自称)。)
読み始めた瞬間、「人じゃないの!?」というワクワクする驚き。
メルヘンチックな外見?に驚きつつも、それぞれを表す性格がきちんと当てはままっていてどんどん物語に引き込まれていきました。
個性が絡み合って、すれ違ったり、ぶつかったりしながら友情を深めていく、生活していく、優しいお話です。
ただ、油断していると不意に切なさもやってきます。
お互いが知らぬ間に心が繋がっていくこと。
その素敵さを改めて感じました。
黒猫も幸せでありますように。