- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087477184
感想・レビュー・書評
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面白かった
国際陰謀バイオレンス&サスペンス&ミステリー
途中までは、ハードボイルド、バイオレンス系でどうだかなぁって思いましたが、後半から徐々に真相が明かされてスッキリでした。(笑)
ストーリとしては、元新聞記者の峰先は大学教授の友人を訪ねた帰りに外国人同士の暴行事件に巻き込まれます。その現場で偶然手に入れた一通の手紙。それが第33代米大統領トルーマンの私信。そこには、広島・長崎への原爆投下の決断とその真相が書かれていました。
公式には、その目的はアメリカ軍の損失を最小限にする為となっていますが、その手紙には、アジア人軽視、人種差別的な文言が記載されていました。
この手紙は本物なのか?
昔の恋人である准教授の美弥子とともに、その真贋を明らかにしていきます。
一方で、米大統領の訪日、広島への原爆慰霊祭への出席に伴う厳戒態勢で、デモも起こっている中、反米感情を引きおこす様なこの手紙を公表すべきか?
そんな二人はその手紙をめぐる諜報戦に巻き込まれていきます。
二人を襲う集団は何者なのか?
その黒幕は誰なのか?
といった展開です。
途中、違和感ある展開もありますが、それを差し引いてもエンターテイメントとして楽しめました。
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オバマのあの訪日の10年以上前に 現在の彼の国までも・・・ 作者はタイムマシンを使って物語を練ったのか?
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アメリカ大統領が広島の原爆慰霊祭に出席するという事で日本列島の厳戒態勢!公安に目を付けられている思想犯は別件逮捕されたり、米軍基地へ火炎瓶を投げた若者がMPに射殺された(当たり前!?)事への反対デモ、さらに米兵による強姦事件などで、日本は1960年代を彷彿させるキナ臭い空気が漂っていた。
一方、広島への原爆投下を決定したトルーマンが知人へ宛てた手紙を主人公は偶々手に入れてしまう。
その手紙には日本人の反米感情を掻き立てるに十分な内容で、それを今、公表すべきか主人公は悩む。
そんな主人公が暴力と謀略に振り回される物語!
陰謀ミステリーで展開が速い!
納得いかないところもあるが、まぁまぁ許容。
戸隠君の器用さには驚きです。
戸隠君を主人公とした、スピンオフが出ないかなぁと思いました!
因みにこの本との出会いは『ナツイチ』です。 -
結論から言おう。駄作だ。トルーマンレターのストリーにおける重要性が読み手に伝わらない。最後に中国が出てくるのも、それはないでしょう。トルーマンレターから波及する物語の展開に無理がありすぎる。
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気分の悪くなる描写から始まった。
日本に原爆を投下した第33代アメリカ大統領: トルーマンが愛人に向けた手紙。
それを手に入れてしまった元新聞記者。
その元同僚や元恋人を中心に物語は展開していく。
一方、沖縄で米兵に乱暴された女性の周りでも物語は進み、次第に交錯していく。
どこまで鵜呑みにしていいのかわからないが、色々な意味で胸に突き刺さる内容が散りばめられていた。 -
高嶋哲夫氏の本は社会性があり面白く読んでいる。この本は”原爆”という大きな事件について書かれているわけだが、その裏にあるトルーマンレターに振り回される(振り回す)人々の悲喜交交が記載されており、面白かった。
一気に読めた。 -
(欲しい!)/文庫
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災害シリーズのようなスピード感がなかった。
うーん、ちょっとハズレかもって感じ。 -
高嶋哲夫にしては物足りない、と思ったがジワジワくる。
物足りなさの原因は派手な国際陰謀が少ないところか。比較的死ぬ人も少ないし、ラストのどんでん返しも途中で予測がついてしまったし、著者に読みなれているとやや拍子抜け。
しかし。血脈の執念、ヒロインの亡夫への思い、ヒロインを取り巻く過去の男達の優しさ等、人間ドラマとしてみると考えさせられる。
特に主犯の動機が読後にジワジワきた。