- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087480085
感想・レビュー・書評
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はじめてこれを読んだのは、なんと高校のとき、大学入試の模試でだった。現国の小説分野の題材として「しょうがない人」が取り上げられていて、いつものように試験問題を解くつもりでこれを読んで行くうち…なにかが胸に込み上げてきて問題が解けなくなった。主人公の父親に対する気持ちが、まさに当時の自分の気持ちとリンクしてしまった。
世の中に、自分以外に父親についてこういう風に考えている人がいることがわかって心底驚いた。
小説の中で主人公はまさに自分の気持ちを代弁していた。
試験後、速攻でこの文庫本を本屋に買いに行った。
今読んでも泣けてしまう。
ちなみにその試験の点数は散々なものだった…。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
せつない・・・
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ほんとにしょうがない話。『十九、二十』のプロローグ的話。
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男性が父親を書いた作品を読んだのは、「しょうがない人」が初めてだったと思う。そういうものの中では、今でもこれが一番心に残っている。
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人生‥。
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原田宗典さんの父親が
うちの父親とかぶってしかたない。泣いた。それだけ。
切ないっちゅーか、苦しい。 -
しょうがない人。
憎んでいるはずの父のために泣いてしまう。最後のシーンは今思い出してもせつなくなります。 -
短編集。
どれも淡々とした言葉で淡々とした描写をされていて、けれどどこが心がほわっとなったり、冷えていったり…。
特に「ミズヒコのこと」という話が、どこか怖さを感じさせて、好きです。 -
(2003/12/7(日))
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原田宗典の初期小説はすごく切なくて懐かしい感じがして良い。