- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087481242
作品紹介・あらすじ
「つらい!何度も死のうと思いました」テレフォンサービスに訴える子供たちの悲痛な叫び。「このままじゃ『生きジゴク』になっちゃうよ」と自殺した鹿川裕史君の事件のレポート。いじめに苦しむ子供たちへのインタビューなど、学校問題を追ってきた著者の取材記録を集め、陰湿化してきたいじめと学校制度の関係、その解決の道をさぐる。
感想・レビュー・書評
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若干古さを感じる。実際古いから仕方ないんだけど。
いじめに苦しむ子の心の窮状を知るには意義がまだあるかもしれないが、いじめっ子の深層には斬り込めてない。いじめっ子の声も載っているが、いじめられっ子の声に比べて浅い。
いじめの解決に必要なのは、いじめられっ子を守ることといじめっ子に寄り添うこと。矛盾のようだけど、そう信じている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「鹿川君事件」を受けての学校側の対応に憤りを感じずにはいられなかった。なぜ学校とかはこういうのを偽りたがるのだろうか。一人の生徒が死んだという重大な出来事なのに・・・・。学校での先輩と後輩の関係も、つぐつぐ微妙なものだともともと感じていました。この本にはこの点に関して僕の言いたいことが全て書かれていました。先生同士のいじめもあると知りビックリ。これはもうどうしようもないですね。
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現世田谷区長の保坂展人がいじめについての様々な子ども達の声を集めた一冊。
子ども達の生の声が胸に刺さる。こうすれば必ず解決できるというものはないが、多くの声、体験からいじめ問題改善の糸口も書かれている。
「いじめられっ子にも問題がある」という言葉が出てしまう現状から考えるに、いじめには人権に対する意識の問題が大きく関係していると思う。だからこそ学校そのものが子どもの人権をちゃんと考えなければいけないし、意味もなく厳しい校則がいじめと関連しているというこの本の指摘には共感する。
いじめ問題を考える上で欠かせない一冊。
西原理恵子と保坂展人との意外な関係や若い頃の保坂展人の写真にも驚かされる。 -
陰湿ないじめの実態。
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いじめは僕自身中学時代受けたけど、この本に出てくる程ひどいことはなかった。いじめられているときの気持ちとかは、確かにおかしくなっていて、殺してやるとか思った記憶あるけど、そんな風に考えることを否定してしまうことは、よけい本人の絶望を招くんじゃないかと思う。自分は馬鹿で生きていても仕方がないと思わせたりとか。そういえば、いじめられていた頃友達に、「殺したい奴おるけど、良く切れるナイフって何処に売ってるかなぁ」って聞いたことがあった。その時友達が、「○○製のナイフが良く切れるらしい」と教えてくれた記憶がある。あの時、「あほなこと考えんな」とか言われてたら、変わってただろうなぁ。とか、いろいろ思い出された。
この本の作者は、やっぱり甘いと思う。いじめられて告発してきた人ばかりの事書いてるけど、告発すらできない人はたくさん居るだろう。その人は結局自殺する勇気もなく、丸く収まるんだろうけど本当にそれでいいのか。それこそ、文部省の表面的な調査の結果とつながるんじゃないのか。 -
解説が西原理恵子。15年くらい前の本
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いじめ問題に真剣に取り組んでいらっしゃる方の実録集。非常にオススメです。いじめ問題と向き合う実践的な本だと思います。