妻の女友達 (集英社文庫)

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  • 集英社
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感想 : 57
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087483307

感想・レビュー・書評

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  • 全体のペース配分を上手く調整してゲームを作っていく先発完投型のピッチャーが長編小説の書き手とするならば、ショートイニングで自分の持ち味を最大限に活かし、チームを勝利へと導くクローザーは短編小説の書き手に例えられるかもしれず、前者と後者とでは、心構えや準備に始まって様々な部分で結構な違いがあるはずだ。そう考えると、数々の優れた長編を手掛ける一方で、短編の名手とも謳われる小池真理子は誠に稀有な才能を有す作家と言っていいのかもしれない

    表題作「妻の女友達」は89年に日本推理作家協会賞(短編部門)を受けたもので、エッセイストとして文壇にデビューした著者が、謂わば作家として評価された初めての小説。一見すると何の問題もなさそうな夫婦間に潜む、男の勝手な思い込みと女のしたたかさがシニカルに描かかれる。何となくだが、熟年離婚へ至るケースはこれと似ているような気がしないでもない(ただし、この短編における主人公たちはまだ若い)

    個人的に気に入ったのは、傲慢な男との愛人関係に不満を抱く女の取った行動が意外な方向へと進む「間違った死に場所」だ。短い物語のなかで複数の伏線が回収される展開が見事で、ストーリーテリングの巧みさが光る

    本書に収められた六編には、いずれも小池真理子の筆致に初々しさが窺え、現在の彼女の作品とは少し異なる趣が感じられた

  • とても読みやすい文章だと思います。

  • したたかな女たち。

  • 読みやすい短編集でした。女性の強かさや男性の愚かさがうまい具合にホラーに書かれていて良かったです。

  • およそ四半世紀振りの再読。
    以前よく小池真理子氏の作品は読んでいて、久々に楽しく読み進め痛快な読後感でした。
    やはり、ちょっと今の時代には古いかな⁇と感じる描写はありました。

  • 女がうわて。はやとちり、想像力豊かすぎて妄想広がりすぎちゃうのも良くないな。

  • ゾッとした!
    菩薩のような女はちょっと退屈だったけど、それ以外はスラスラ読めた。

  • 読了日不明

  • どれも面白く読めた。何処かにありそうな話。

  • 誰か、たぶん奥様のおすすめで手に取った本。25年前だからなのか、全体的に古くさい感じで、悪いけれど、こんな本を読んでる場合じゃない! って本を久しぶりに読んだ。

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著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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