三国志 孔明死せず (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087485080

感想・レビュー・書評

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  • 題名にもあるように、五丈原で孔明死にません。 演義とも史実とも違う三國志ストーリー。

    ただ、こういう場合によくありがちな蜀だけを良く書くだけじゃなくあるときは平等に、あるときは、孔明を非道な人物にしていきます。

    その辺りと読みやすさを考慮してちょっと甘めの★3個

  • [評価]
    ★★★★☆ 星4つ

    [感想]
    タイトルが「孔明死せず」なので五丈原から物語が始まるのかと思っていたが夷陵の戦い後の白帝城から物語が始まったので少し驚いた。
    しかし、書かれている内容は超常的な内容というよりは、いくつもの小さい変化を積み重ねることで最終的には孔明の生存につなげているのでスラスラと読むことが出来た。
    また、失敗した馬謖を生かしているのだけど、その方法がなかなかできが良かった。
    最後は五丈原で諸葛亮の死を偽り、司馬懿を罠にはめてからは洛陽を一気に落とすまでは怒涛の展開なので、少々驚くがこれぐらい勢いがあったほうが面白いな。
    孫権も登場しているが、魏と蜀を天秤にかけた結果、失敗しているのが印象的だった。

  • 死なずに生きた、孔明と馬謖

  • 読みたいいいい

  • 孔明が五丈原では死んでいなかった、という設定で書かれた「if」ノベル。
    孔明が生きていたら…と口惜しく思っていた私にはうってつけの本。
    こういった類いの小説は否定されがちだが、あくまでも“時代if小説”なのだから
    あってもいいと思う。

  • (内容)
    秋風呉丈原に巨星堕ちず――!
    劉備の遺託を受けた諸葛亮が魏への反撃に起つ。
    快進撃をつづける蜀軍の前に、司馬懿はどう抗するのか。
    そして、復活した孔明につきまとう不気味な暗殺者の影・・・・。
    今は亡き関羽の霊、最強の間諜集団「臥龍耳」を従え、悲願の漢王朝再興に向けて孔明の知謀が冴えわたる!
    中国通、伴野朗渾身の書下ろし長編。
    ファン待望の三國志if。
    (ブックカヴァーより)

    (感想)
    1992年に発売された作品で、孔明が華佗の弟子・樊阿の治療によって、10年、寿命を延ばし、魏を倒す、という話です。
    if本ではありますが、半分近く(街亭の戦いに到るまで)は、演義と同じようなストーリーが書かれており、実は馬謖は、斬られたのではなく、孔明の間諜集団・臥龍耳の頭目になっていた、というところから、ifが始まります。
    ただ、馬謖が、思った程活躍しない点、孔明の作戦に従わなかったとはいえ、蜀軍の決定的なダメージにつながったわけでもない魏延を殺す場面は、個人的にイマイチでした。
    左慈も登場して、帝位を狙う第一歩として、孔明の命を狙いますが、個人的には、左慈は、もう少しお茶目な部分を持った仙人で、帝位を狙うとか、そういった野心は無い人物に思えます。
    あと、エピローグで、劉備(の霊)と孔明が話すシーンがあるのですが、そこで、劉備が「新しい三國志が始まるのか」と言います。
    同時代の劉備が、"三国志"という言葉を使ったことに、どうにも白けてしまいました(^^;)

  • 五丈原で孔明が死ななかったら、という仮定の歴史ifもの

  • タイトルの通り「五丈原で孔明が死ななかったらどうなったか」を本にしたものです。なので孔明は死なないのは当たり前ですが、馬謖も死ななかったり、左慈が出てきたりとすごい展開になっています。ですが蜀が好きで、普通の北伐に飽きてきた方は楽しめると思います。

  • タイトル通り、“もしも五丈原で孔明が死ななかったら…”というifストーリーです。ただし筆者が伴野朗だけあってそうとうはっちゃけた内容です(笑)孔明どころか馬謖も死なずに(処刑の際身代わりを立てた)片目を剔って顔を変えるという荒技で別人になりすまして孔明付きの隠密になったり、司馬懿が左慈に孔明暗殺を依頼したり左慈は左慈で帝位を狙ってたり、関羽と関平の霊が孔明暗殺を止めたり、結局最後は蜀が天下を取るという反三国志的な終わり方で、正直読み進めるウチにどんどん開いた口が塞がらなくなっていきました。まあ、暇つぶし程度にはいいかな…
    でも唯一面白かったのは一般的な三国志モノでは殆ど出番のない趙雲の長子趙統が姜維と一緒に活躍しているところですね。

  • 孔明が五丈原で死ななかったら?という小説。
    ここでも裏墨家が活躍してます。

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著者プロフィール

1936年生。小説家。『五十万年の死角』で江戸川乱歩賞。『傷ついた野獣』など。2004年没。

「2021年 『カチカチ山殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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