- Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087488647
作品紹介・あらすじ
麻子は同じ職場で働いていた男と婚約をした。しかし挙式二週間前に突如破談になった。麻子は会社を辞め、ウエイトレスとして再び勤めはじめた。その店に「あの女」がやって来た…。この表題作「地下街の雨」はじめ「決して見えない」「ムクロバラ」「さよなら、キリハラさん」など七つの短篇。どの作品も都会の片隅で夢を信じて生きる人たちを描く、愛と幻想のストーリー。
感想・レビュー・書評
-
表題と同じ「地下街の雨」のお話がいちばん心に残った。
まさに一つのドラマを観たみたい。ビジュアルが目に浮かぶ。
真人間のヤバさ、ドキドキした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
表題作の「地下街の雨」が予想外に爽やかなお話だったため正直、おや?これはもしかして後味の悪い話が好きな私にはハズレだったか?と一瞬思ってしまったけど、その後に好みのモヤっとした話やジトッとした話、それだけでなく痛快な話や温かさを感じる話もあり、宮部先生の短編バラエティセットな一冊だと思いました。
特に、「混線」は、なぜこれが表題作でなかったのだろうと思うほどに傑作でした。
宮部みゆきが書く平成の怪談話、学生時代に読んだ宮部先生の「あやし」を読んだ時と同様の恐怖感と中毒性を覚えました。
個人的には「混線」を読むためにこの本に出会ったと思っています。 -
目次
・地下街の雨
・決して見えない
・不文律
・混線
・勝ち逃げ
・ムクロバラ
・さよなら、キリハラさん
宮部みゆきの初期の短編集。
これは、わたし的には当たりはずれがいつもあるんだよなあ。
好き嫌いというか、合う合わないというか。
今一つだったのは、「決して見えない」と「混線」。
理由は簡単。
ホラーだから。
「決して見えない」は怖くはなかったけれど、理不尽が哀しい。
でも、仕掛ける側が哀しがっていてはダメだと思うのだ。
だってそういうものだもの。
その点「混線」は気持ち悪いし怖いしで、絶対無理。
もやもやしたのは「ムクロバラ」と「さよなら、キリハラさん」。
どちらもその先に幸せが待っているようには思えなくて。
謎が解けたから、すっきりとはならないことを痛感させられた。
巧いなあ。
バッドエンドから始まる「不文律」。
これはのちの宮部みゆきの長編でよくみられる、悪意とも言えない些細な「嫌な感じ」が重なって、最悪の結果に導かれてしまう。
でも、結構誰にも共感できないくらいには全体的に「嫌な感じ」で、読後はどんより。 -
宮部みゆきさんの短編は初めて読んだけど、どの話も早い段階からグッと引き込まれる。
-
Amazonの紹介より
麻子は同じ職場で働いていた男と婚約をした。しかし挙式二週間前に突如破談になった。麻子は会社を辞め、ウエイトレスとして再び勤めはじめた。その店に「あの女」がやって来た…。この表題作「地下街の雨」はじめ「決して見えない」「ムクロバラ」「さよなら、キリハラさん」など七つの短篇。どの作品も都会の片隅で夢を信じて生きる人たちを描く、愛と幻想のストーリー。
ミステリーやホラー、ファンタジーなど様々な「不思議」を体験した感覚があり、まるで「世にも奇妙な物語」を読んでいるようでした。
相手の知らない一面を垣間見ているようで、背筋がゾワっとしたり、謎が解けたようなスッキリ感を感じたりと、色々楽しめました。 -
短編小説。題名の地下街の雨が、本当に良かった。心が温まった。全体的にちょっと不思議な異世界の話やけどジーンとくるような感覚になった。
-
地下街を歩いていると地上の雨には気づかない。地上には大雨に濡れてしまっている人がいることにも気づかない、地下街の雨
これぞ宮部みゆきの傑作短編集という本でした。どこかSFチックなところも宮部風。どの短編も短編とは思えない大満足な読後感です -
とても面白かった
結末がしっかり書かれてない話もあるけど、それはそれで自分なりに考察できて楽しかった!
宮部みゆきさんは短編集も面白い -
不思議な短編集
残念ながらあまり意味のわからないものもいくつか