零下59度の旅 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087496895

感想・レビュー・書評

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  • 1997年11月読了。

  • ・11/4 風呂に入っている間で読了.基本的には写真ばかりだからあっという間だ.確かに想像もつかない世界だろう.目だって凍ってしまうのではないか.よく生存できると驚きだが、夏があって半そでになることも驚きだ.

  • 作家 椎名誠 現在64歳 が、シベリアに冬と夏の二回旅したときのお話。1984〜85年に掛けてのこと。今から25年前。シーナ兄ぃは40歳前後だな。今のわたしより若いぜ! 当然か。とても素晴らしい写真といっしょにシーナ兄ィの短いつぶやきが添えられている。1時間も掛らずに読めてしまうけど、たいへんに感動的である。-59℃だから、フィルムが凍る。パーコレイションというのだそうだ。乱暴にフィルムを巻き上げると切れてしまうそうだ。-59℃だと、特に乱暴でなくても切れるような気がする。そのパーコレーションのせいで、走る馬の集団が吐く凍った息が空中に漂いながら目の前を通り過ぎていくのを撮れなかったそうだ。シーナ兄ぃ かなり悔しがっている。今なら富士Filmのデジタルカメラで、ガキン!とスバヤク撮れていたのだろう。でも、こんときカメラは「Nikon F3」フィルムは コダック なのであった。ここで、少しだけ突っ込み。最初は黒かったシーナ兄ぃの乗る馬が、走るうちに自分のかく汗の為に真っ白になってしまったそうです。考えてみると、どうして最初は黒かったのだろう。 黒馬さん、ひと汗書いた後は、いつもお風呂にでも入っていましたかぁ(笑)そして、夏に行くと、冬は雪と氷と凍った水蒸気に隠されて見えなかったものが見えていた。でも、それらは極寒の冬の方が、なんだか美しく見えたのだそうだ。なんとなく判るような気がする。あぁ、わしも行ってみたい。**********スマヌ、ここからは、余談 って奴です。わたしは、その昔 仕事で-55℃の冷凍倉庫へ入ったことがある。場所はデンマークの某医薬品製造会社。ウイルスだかバクテリヤだかを保管している場所で、超低温にしてその活動を停止させて、しかし生きたまま貯蔵しているのだそうだ。言葉がうまく通じなかった、ということもあって、入った瞬間に身の危険を感じた。絶対に金属には触ってはダメ! と言われていたような記憶もあるが、定かではない。いっしょに入ったアメリカ人はすぐにでてしまい、わたしだけ1分間くらいその中にいた・・・らしい。息をすると肺の中がチクチク痛んだ。まばたきをするのだが、なんだかまぶたに「抵抗」がある。どうも凍っているらしいのだ。怖かった。

  • 歌を歌うと凍って落ちて曲になる。

    これにロマンを感じない人がいようか、いや、いない。

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著者プロフィール

1944年生まれ。作家。1988年「犬の系譜」で吉川英治文学新人賞、1990年「アド・バード」で日本SF大賞を受賞。著書に「ごんごんと風にころがる雲をみた。」「新宿遊牧民」「屋上の黄色いテント」「わしらは怪しい雑魚釣り隊」シリーズ、「そらをみてますないてます」「国境越え」など多数。また写真集に「ONCE UPON A TIME」、映画監督作品に「白い馬」などがある。

「2012年 『水の上で火が踊る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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