- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087711547
感想・レビュー・書評
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図書館で借りたもの。
平凡な女性、日吉道子の人生を「逆から」紡ぐ。死から時をさかのぼり、女であり、母であり、妻であり、娘であった道子の人生を、人生の共演者たちの視点から描かれる7編の連作短編集。
一人一人に物語があって、思っていることがあること。
当たり前のことなんだけど、気付かされるというか。。
ちょこちょこ泣いた。
初読みの作家さんだけど、読みやすかった。別の作品も読んでみたいな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
時が遡っていく。
道子さんがどんな人だったのか…
立ち位置で違うのかな?
静かで優しいお話でした。 -
道子さんと共に生きた家族たちの視点
夫、次男、長男の嫁、長男、夫の従兄弟、本人、母…
時代を変えて時を超えて?語られる道子さん…
大切な思いが伝わってほんわか -
長い年月をかけたようなお話だった。涙を誘うような文章があった。1人の女性の人生の所々を周りにいる家族の視点で描くという初めてこういう構成の本を読んだかもしれない。そういえば前の章にはこう書いてあったなというのが段々繋がっていく感じがあった。2023.7.12
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「はちみつ 平成26年」「もち 平成23年」「ははぎつね 平成8年」
「クリームシチュー 昭和61年」「なつのかげ 昭和49年」
「おきび 昭和42年」「まど 昭和28年」
北海道に住む主人公「道子」の生涯を逆から順に辿った7話収録の連作短編集
読んでいる間、幾度も涙が溢れた。
「道子」亡き後の、夫の生活から物語はスタートします。
その後、まるで走馬灯で現れたドラマを見ているかのごとく、道子の人生が家族の目線で温かく穏やかな筆致で描かれていきます。
生まれ方、死に方、自分の意志では思う様に出来ない1度の人生を考え、どんな人にもそれぞれのドラマがあり、誰一人として同じじゃなく、かけがえのない大切な時間なのだと深く感じた。
家族、そして自分に関わった大事な人達を想い、何度も涙しながら読んだ作品
大切な人達を決して忘れない。 -
北海道に嫁ぎ暮らす母、道子の生涯を死後から逆に辿っていくお話。
道子の死後から5年ほど経ったお話から始まり、道子のお葬式→長男の婚約顔合わせ時→兄弟の学校でのトラブル→まだ子ども達が小さいときの嫁姑トラブル→嫁入り前日→10才のときに病床の母と過ごしたひととき、と話は遡っていく。その都度、妻に先立たれた夫や、顔合わせに来て緊張している息子の婚約者、まだ中学生の息子など話し手が変わるのが興味深い。 -
小説すばる2016年1月号:はちみつ、8月号:おきび、9月号:もち、2017年2月号:ははぎつね、4月号:クリームシチュー、7月号:なつのかげ、10月号:まどに加筆修正を加えて2018年8月集英社から刊行。道子さんの暮らしを描いた連作短編。どうということもない話で、構成されています。はちみつが一番心に残りました。
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初読み作家さん
なんだかとてもジーンときた。
ファミリーヒストリーを観ているよう。
ありきたりの人生なんて無く、1人の人生に関わる人はたくさんいて、当たり前だけど、亡くなった後も歴史が流れていく…そんなことをマジマジと感じるような一冊でした。