風花

著者 :
  • 集英社
3.15
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本棚登録 : 1016
感想 : 260
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087712070

感想・レビュー・書評

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  • 北海道などを舞台とした作品です。

  • のゆりは、とろい自分に酔ってるようだった。自分は反応が遅いだの、子どもみたいだだの、いちいち自分の言葉で自分に言うあたりが、とろい自分が好きなんだなぁと。川上弘美の作品には反応の鈍い女性は沢山出てくるが、のゆりは今までの作品とは違い、好きになれなかった。
    しかし後半、兵庫に引越し、別居を始めたところからは、ぐいぐい引き込まれた。のゆりのアパートに来る夫を絶対に部屋に入れない意思の強さはなんとも天晴れ。
    とろくてぼーっとしたのゆりの、自立に目覚めるまでの物語だった。

  • なんだろう、すごく引き込まれた。
    でも、こんなふうにするすると動くのが人生なのかなって思った。
    まだまだ経験不足だなぁ。

  • なんだかなぁ。
    のゆりは卓ちゃんに愛されているのかいないのか。。。
    感情に振り回されない人も結局はしんどいのね。
    こうしたらいい、という正解は無いんだから、のゆりはボンヤリしてていいのだ。

  • 久しぶりの川上ワールドを味わう。でも、正直「センセイの鞄」の世界観の方が圧倒的に好感が持てる。 作者自身が離婚に向かう心境をこの作品にそっと滑りこませたのだろうか。 主人公が私の住む姫路に引っ越してきたのは、ちょっとした驚き。また山陽電車を山電(さんでん)とルビをふってあったのは、昔、作者は明石市に住んでらしたことがあるから、よくご存知なのでしょう。

  • 夫婦の関係がたんたんと書かれていて、最後の場面だけ「えっ?」と思わせる一文があって、意味が分からなかった。その一文と、それまでの単調な全内容とのつながり。はっきりと示されてない内容が理解できなかった。

  • 離婚の危機に瀕した夫婦の物語。
    時間をかけてゆっくりと自分の気持ちに気づいてゆく、浮気をされた妻・ゆりと、ゆっくりな妻にじれったさを感じながらもさらに長い時間をかけて自分の気持ちに気づいていく、浮気をした夫。
    引越し、転勤、転職など、2人の生活の変化と気持ちの変化を鮮やかにそして丁寧に描き出していた。

  • 不倫してる旦那をどうやって取り戻そうと考える妻「のゆり」の話。

    のゆりがのんびりしててよかった。後半、自分を励ますのゆりにうるっときた。

    マイペースで進めばいいのだ。気持ちいい本だった。

  • あったかい文章。
    大人の関係ってこんな感じなのかな。

  • さらさらとした川上さんらしい文章は綺麗なんだけど。主人公ののゆりが感じていることがよく分からない。
    分からなくてもいいって作品もあるんだろうけど、これはたぶんそうじゃないし…。もやもやする。

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著者プロフィール

作家。
1958年東京生まれ。1994年「神様」で第1回パスカル短編文学新人賞を受賞しデビュー。この文学賞に応募したパソコン通信仲間に誘われ俳句をつくり始める。句集に『機嫌のいい犬』。小説「蛇を踏む」(芥川賞)『神様』(紫式部文学賞、Bunkamuraドゥマゴ文学賞)『溺レる』(伊藤整文学賞、女流文学賞)『センセイの鞄』(谷崎潤一郎賞)『真鶴』(芸術選奨文部科学大臣賞)『水声』(読売文学賞)『大きな鳥にさらわれないよう』(泉鏡花賞)などのほか著書多数。2019年紫綬褒章を受章。

「2020年 『わたしの好きな季語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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