逝年

著者 :
  • 集英社
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感想 : 205
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087712247

感想・レビュー・書評

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  • 純粋。

    タイトルに惹かれて、手に取った。
    ここで描かれる少年は人の気持ちを受け止め、その人を笑顔にさせる仕事をしている。だけど、世間からは後ろ指を指されるような仕事でもある。
    汚い仕事とはなんだろう。ここでの少年はとても純粋だ。人の原点とはこういうことではないのかと思う。発展しすぎて見失ったものを、人が行う本来の行為で取り戻している、というか。

    衣良さんの小説はこういう性を扱う場面になると、ぐんと透明感を増すような気がする。

  • 前作の「娼年」を読んでから主人公のリョウは女性の心を理解する素敵な男性になったと感じた。
    身体を売る仕事は卑しく思えても、著者が描くとその人生そのもの苦しみや葛藤がきれいに並べられて愛おしく感じる。
    また自分の未熟な価値観が1つ階段を登ったように成長した気持ちになる。

  • 石田衣良さん著で、松坂桃李主演映画の話題作の第2弾!

  • 『娼年』の続編。『逝年』は、前作に比べるとかなり説教くさく、正直官能小説をみているような感覚もなかった。

    しかし、前作でやって欲しくなかった事が、今回やってしまった。しかし、『逝年』ではやってよかった!

  • 「娼年」の続編作品です。
    全くもって現実味はないのだけど、ゆるゆると悲しく穏やかな物語でした。

  • なんだかおかしいと思ったら、娼年の後、逝年の<1>があったみたい。
    理解できないことばかりだったけど、御堂静香への愛というか忠誠心というか。
    心を打つものもあった。
    ーーー
    リョウ、二十歳の夏。恋愛にも、大学生活にも退屈した日々を送るなか、ボーイズクラブのオーナー・御堂静香に見出され、とまどいながらも「娼夫」の仕事を始める。やがて、リョウは女性たちのなかにひそむ、さまざまな欲望の不思議に魅せられていく…。性愛の深淵を透明感あふれる筆致で描く長編小説。

  • 『娼年』を読んだ後に読みました。性描写は娼年の方が好きでした。今作は静香の最期をゴールとして進んでいて、それ以外の面白さはなかったかなぁ。

  • 続き物。前の方が面白かった。

  • リョウ、二十歳の夏。
    恋愛にも大学生活にも退屈した日々を送るなかボーイズクラブのオーナー・御堂静香に見出されとまどいながらも「娼夫」の仕事を始める。
    やがてリョウは女性たちのなかにひそむさまざまな欲望の不思議に魅せられていく…
    性愛の深淵を透明感あふれる筆致で描く長編小説。

  • こういう恋愛もありなのか。
    重かったなぁ。。
    心と体の一体感を描写するのは難しいんだろうね。
    つまらなくはなかったけれど
    やはりどこか遠くの出来事。内容が心に届かなくて終始上滑りしていた感が否めなかった。

著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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