マイ・ブルー・ヘブン 東京バンドワゴン

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087712902

作品紹介・あらすじ

国家の未来に関わる重要な文書が入った"箱"を父親から託され、GHQを始め大きな敵に身を追われるはめになった、子爵の娘・咲智子。混血の貿易商・ジョー、華麗な歌姫・マリア、和装の元軍人・十郎、そして、がらっぱちだけれど優しい青年・勘一にかくまわれ、敵に連れ去られた両親の行方と"箱"の謎を探る、興奮と感動の番外編。

感想・レビュー・書評

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  • 今回は、今までの続きではなく、サチさんが堀田家に入ることになった頃のお話。今の東京バンドワゴンでは想像できないくらい、大変な事があったんですね。でも、すでにLOVEがいっぱいの堀田家です。

  • 第4弾。”堀田家のおばあちゃん、サチの娘時代。下町大家族の絆を描いた大人気シリーズ番外編。”とのことだったが、まさかサチおばあちゃんがお嬢様だったとは!堀田家に来た理由がダイナミックすぎてびっくりした。サチちゃんのため、サチちゃんのご両親のために集まった仲間。美稲さんもにぎやかでうれしがっていて、ステキ。みんなでサチちゃんを守る姿がいいなぁ。

  • 東京バンドワゴンシリーズ番外編。
    勘一さんとサチさんのなれそめ(?)的なお話。
    終戦直後の国家がらみの重要文書を託されたサチさん。勘一との運命的とも言える出会い。
    マイブルー・ヘブンは聴いたことなかったけど、A列車で行こうはすぐに頭の中で奏でられ始めて、メロディがしばらく頭から離れなかった。
    十郎さんの話し方、なんかデジャブ感じると思ったら、我南人さんの口調は彼から来てたんですね。

  • サチの生い立ちが分かって、また次の巻から楽しめます。

  • 我南人の喋り方と十郎のとが同じなので、ひょっとしてなどと思ったけど、可愛がられたということで、最後にほっとする。この時代の東京バンドワゴンだけでもシリーズができそう、いや、もっとおもしろいものができそうだ。

  • 堀田家のホームドラマ、今回は過去にタイムスリップ。
    語り部は相変わらずサチおばあちゃん
    …いいえ、女学生のサチです。
    ええーっ!
    なんか、すごい良いとこのお嬢様やってんや。
    おばあちゃんたちの馴れ初めが
    そんな映画みたいだったなんて。

    そういえば一巻目から、ちょこちょこと
    過去の出来事を思い出す発言があったな。
    勘一おじいちゃんが英語ペラペラとか…
    アメリカに知り合いがいるとか…。
    その謎が、この巻で一挙に明かされた感じですね。

    戦後すぐの混乱期の中で、日本とアメリカの政争に
    はからずしも巻き込まれたサチ。
    彼女が身を隠した古本屋には
    心強い仲間が次々に集まってくる。
    みんないわくありげな人々だが
    サチを守るという点においては、一致団結。
    そして彼女を助けるうちに
    彼らもまた自身の傷と向き合わなくてはならなくなる。

    いろいろあるけど、このシリーズらしく
    最後は大団円なのでご安心を。
    〈マイ・ブルー・ヘブン〉の曲を知らないので
    聞きたくなったよ〜。

    葉山の別荘に住む大物政治家の“ブアイソー”って…
    あのヒトだよなぁ…。

  • 東京バンドワゴン4作目にして番外編です

    3作目を読んでから間が開いてしまいましたが忘れてたわけではありません
    なんか巡り合わせが悪くいつも貸出中だつたんですよね
    ちなみに図書館で予約ってします?
    自分はしないんです
    やっぱりほら本との出合いって一期一会というか偶然の巡り合わせを大事にしたいっていうか…

    嘘です めんどくさいだけですw

    さて本編ですが奇しくも太平洋戦争が物語の軸となってる作品が続くことになりました(太田愛さんの『天上の葦』を読んだばかり)
    太田愛さんの重いテーマに比べてこちらは明るく楽しく戦後の復興を生きるお話しです

    うん、それもまた良し
    開き直るじゃないですけど、日本人って本当に追い込まれたときとか、深い悲しみに包まれたときに笑っちゃえ!みたいなところありますよね
    国民性というか…悲しくて悲しくて笑けてくるみたいな

    実際には本で読むほど簡単な話しじゃないのかもしれません
    でもね、どうせならやっぱり明るく楽しく生きようじゃああ〜りませんか(チャーリー浜、懐かし!)

  • 登場人物がとにかくたくさん出てくるシリーズ。それなのにごちゃごちゃせずに関係性が理解できる。勘一が男前。堀田家のルーツ。

  • いつも始めについている登場人物一覧に新しい人物が沢山いて「?」となったけど、読み始めてすぐに合点。前作までの時間軸の延長ではなく、勘一とサチの出会いから夫婦になり我南人が生まれるまで、という少し遡ったものだった。

    いつも語りだったサチに、こんなに波乱に満ちた過去があったなんて想像もしていなかったから、そこを掘り下げてくるのか!と引き込まれた。これまで語られていなかった勘一が英語堪能な理由や、医学生だったことも出てきてびっくり。楽器もいろいろ弾けてめちゃくちゃオールマイティ!一本気で誠実な性格にこれじゃ、偽装夫婦だったとしてもサチが惚れない訳が無いな、と納得。
    かずみちゃんの過去も知れてよかった。色々なことが繋がってきて、ますます続編を読むのが楽しみ。

    自分も趣味で楽団をやっていたため、本作に出てくる以下の言葉は本当に何回もうなずきたくなる言葉。
    「一度でも楽器を手にして、ステージに立って演奏してお客様に喜んでもらうという経験をすると、その嬉しさは何にも代えがたいものがあります。仲間と一緒に、音楽という力で結ばれて、ひとつのことを成し遂げるというのは本当に嬉しく、楽しいものです」
    「音楽というものは、ただひたすら楽しいのです。いつまでもいつまでも、この時間が永遠に続けばいいと思い、皆が笑顔で演奏していました」

  • 勘一さんとサチさんの馴れ初め♡勘一さん、この頃から男前です(*^^*)ステキっ!

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著者プロフィール

1961年、北海道生まれ。広告制作会社勤務などを経て、2002年に『空を見上げる古い歌を口ずさむ pulp-town fiction』で、第29回メフィスト賞を受賞して翌年デビュー。温かい筆致と優しい目線で描かれた作品は、ミステリから青春小説、家族小説など多岐にわたる。2013年、代表作である「東京バンドワゴン」シリーズがテレビドラマ化される。おもな著書に、「マイ・ディア・ポリスマン」「花咲小路」「駐在日記」「御挨拶」「国道食堂」「蘆野原偲郷」「すべての神様の十月」シリーズ、『明日は結婚式』(祥伝社)、『素晴らしき国 Great Place』(角川春樹事務所)、『東京カウガール』『ロング・ロング・ホリディ』(以上、PHP文芸文庫)などがある。

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