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- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087713237
作品紹介・あらすじ
美しく聡明な姫君は、名門藤原氏の子息に見初められ、誰よりも幸せになるはずだった-。瀬戸内寂聴が読み解く、私小説の元祖。
感想・レビュー・書評
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痛快、痛烈。人として、女として、物書きとして分析し書いている。
町小路の女は夕顔、嫉妬深いは六条御息所、車争いの場面など、30年後に書かれた「源氏物語」への影響はなるほどと納得だ。8年ほど前に藤原家への興味から「蜻蛉日記」を読んだが、大胆な行動をする女性、嫉妬と寂しさに身悶える女性の印象を持ったことと、一夫多妻制の中での夫婦の在り方、女性の生き方が気になったのみでこんなに深読みはしていない。今度は寂聴視点で再読してみよう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
たしか丸谷才一の『輝く日の宮』を読んでからだと思うが、『蜻蛉日記』のことが気になっていた。たまたまこの本を見つけたので読んでみたが、ますます道綱母に興味を持ってしまった。六条御息所を彷彿とさせる嫉妬心。
順を追って解説しているような書き方なので、これを読んだだけでも、蜻蛉日記を大かた読んだ気になる(全部を網羅しているわけではないが)。原書を読むための導入としてもいい本だと思う。
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