よはひ

  • 集英社
3.29
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本棚登録 : 107
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087716412

作品紹介・あらすじ

成長する子どもの時間、老いゆくお年寄りの時間、イヌが感じる時間など、生きもののように伸び縮みする「時間」(=よはひ)をテーマにした27編。幻想と現実のあわいを描く、著者の新たな代表作。

感想・レビュー・書評

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  • 「成長する子どもの時間、老いゆくお年寄りの時間、イヌが感じる時間など、生きもののように伸び縮みする「時間」(=よはひ)をテーマにした27編。幻想と現実のあわいを描く、著者の新たな代表作。」

    「いしいしんじの小説は、すべて肯定感を基本にしている。ー『よはひ』もまた、さまざまな生を生き、死を死ぬ人たちのたくさんの肯定的な声が聞こえる祝祭感あふれる物語になっている。」(『10代のためのYAブックガイド150!2』ポプラ社 より抜粋)

  • 小説っぽい小説を読むのははじめてかも。
    恒川光太郎的な雰囲気もあって面白かった。
    いしいさんの本は、ひとつの文章で、
    ふいにどっと涙が出てくるようなところがある。
    大きな事件が起こるわけでもない話に
    あっという間に引き込まれる。
    目の前に、乗るはずの電車が来ているのにも気付かなかった。
    一編が短いので読みやすい。
    最後にゆるゆると話が集まってくるのも面白かった。
    「小学4年の慎二」が強烈に印象に残る。

  •  ピッピが目をあける。
     色が、光が、爆発します。

  • 連作ですが、個々の短編は底の方で緩く繋がっている感じです。とりわけ「六十二歳の写真家」と「二〇一五年一月の文楽」がおもしろかった。

  • 物語作家のいしいしんじらしい一冊だ。
    ひとつひとつがキラキラした粒のような短編が集められて、最後の最後でその物語たちが集約してひとつの渦をつくる。
    三本足の犬が三本足の烏から足をもらう話、パチの話、ボタンの履歴の話、犬の頭部を持ったバス運転手の話、なんかいいなぁ。
    登場するピッピという幼児はいしいしんじの息子(本書の題字を書いた、いしいひとひくん)だろうか。
    優しい愛情に満ちた物語だと感じる。

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著者プロフィール

いしい しんじ:作家。1966年大阪生まれ。京都大学文学部卒業。94年『アムステルダムの犬』でデビュー。2003年『麦ふみクーツェ』で坪田譲二文学賞、12年『ある一日』で織田作之助賞、16年『悪声』で河合隼雄物語賞を受賞。そのほか『トリツカレ男』『ぶらんこ乗り』『ポーの話』『海と山のピアノ』『げんじものがたり』など著書多数。趣味はレコード、蓄音機、歌舞伎、茶道、落語。

「2024年 『マリアさま』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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