- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087718119
作品紹介・あらすじ
この恋は、地獄につながっている――。
女はなぜ、男のために火付けをし、火あぶりになったのか(「八百屋お七」)。
女はなぜ、道ならぬ恋におぼれ、自ら鉋(かんな)で胸を突いたのか(「樽屋おせん」)。
女はなぜ、ふしだらな下男と駆け落ちし、心を喪ったのか(「お夏清十郎」)。
江戸時代の人々の注目の的になった恋の事件の裏には、
悲しい“まこと"と、優しい“ほら"があった――
心中、駆け落ち、不義密通。
江戸のスキャンダルをまとめた井原西鶴の代表作『好色五人女』を大胆に新解釈した、胸に刺さる悲恋時代小説。
【著者略歴】
周防 柳(すおう・やなぎ)
1964年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。2013年『八月の青い蝶』(「翅と虫ピン」改題)で第26回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2015年、同書で広島本大賞「小説部門」大賞を受賞。著書に『逢坂の六人』『虹』『余命二億円』『蘇我の娘の古事記』『高天原-―厩戸皇子の神話』『とまり木』『身もこがれつつ――小倉山の百人一首』などがある。
感想・レビュー・書評
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前の作品の「高天原」もとても面白かったです。
今回は井原西鶴の「好色五人女」をオマージュした作品です。
「真実は小説より奇なり」と言いますが、本当はこんな裏話があったりして?本当はこんな話だったんだよ。
なんて、噂好きな巷の人々の声が聞こえてきそうな、物語です。
そして、恋に身を焦がす女性がいきいきと、描かれているところが好きです。
綺麗事ばかりじゃなくて、嫉妬だったり、思い違いだったり…。悲しいけれど、何故か優しさを感じます。
これは、じっくり読んで頂きたい、大人の小説です。
この作品を読んで、周防柳さんがますます好きになりました詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これは面白い‼︎
元ネタもキチンと読んでみたい。 -
おもしろかった!
この著者が女性なのも納得。女心、うまく描写されてました