- Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087744163
作品紹介・あらすじ
超高校級サーファー・光秀と校内随一の優等生・恵理。誰にも言えない互いの「罪」を癒すことはできるのか。本当の僕らを、誰も知らない。波のように感じる、清新なエロスの世界…。官能の「海」へ旅立つ、18歳の生と性の真実。
感想・レビュー・書評
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「BAD KIDS」の続編。同時期で、主人公が別の二人に。前作で出てきたシーツが別の目線で描かれているところもあり、面白かった。
それにしても、恋愛はトランスセクシャルで肉体は激し目のヘテロ寄りバイセクシャル(もう訳が分からない)だという恵理。学校では副生徒会長の優等生だけど、ここまでの強い性欲があったら、日常生活に支障がありそうだと真剣に心配になるほど。
光秀の存在は、なくてはならないものなんだけど、その意味合いが変わっていく過程が良かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
村山由佳的青春群像劇の最高傑作のひとつ。
恵理と光秀の両方の視点からのお話が交互にあって、それが途中から濃密に絡まりあっていく構成。上手いですよね。
最初はお互いの本能のみに従って交わっていたものが、心が通いあうに従って身体の交わりに遠慮が出てくるってのは分かる気がするようなしないような。 -
超高校級サーファー・光秀と校内随一の優等生・恵理。本当の自分を誰も知らない。誰にも言えない互いの「罪」を癒すことはできるのか。濃い性描写に驚きつつも、これがなければこの物語の本当のよさは出ないな、と思いました。18歳の切実な叫びをひしひしと感じました。
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体はもう子供じゃない。でも心は大人になりきれない。
最初はどうなるかと思ったけど、主人公の二人が悩み苦しみながら、自分に起こってくる様々な問題を受け止めて、自分の人生を生きていく姿勢に感動した。
なんの問題も起こさずに、失敗せずに生きるなんて誰にもできない。
みんな何か弱いものを抱えながらも、精いっぱい生きていくんだ。
そういう気がした。 -
海を抱くはBadkidsの続編だと思ってました。違うのね。
前回の高校舞台。都も隆之も友人として登場します。
サーファーの光秀。優等生だが問題抱えている恵理。
あることの口止めという言い訳で、抱き合うようになる。
光秀は家族のこと、恵理は好きな相手のこと、性癖のこと。
お互いに恋の気持ちはないながら、芽生える何か。
村山由佳の描く、男女の友情は、
世間で言われている友情ではない。
男女だから起こりうる深い絆。
やってることは滅茶苦茶だけど、村山由佳の登場人物の、男の子はいいやつばかり。
いいな、実際にいないかな。 -
だれもが様々な思いを抱えて生きている。どのように生きていくのかを決めるのは自分自身なのだ、と改めて感じた。
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双方の家庭環境が浮き彫りになりながらも、交わりあうのがいいかも。
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両性愛、淫乱症、ガン患者の父・・・
テーマが重たいのに、あくまで軽やかなテンポ -
「BAD KIDS」の続編と知らずに読み始める。男女の特殊な肉体関係、癌患者とのエピソードなど、深いテーマで考えさせられるところがあったのはよかった。千葉の海辺という情景描写がきれい。前作を知らなくても読み進めることができたが、中途半端に出てくるサブキャラたちの背景が分からなくてモヤモヤしたまま終わってしまうと思う。
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「BAD KIDS」シリーズ。このくらいの年代が懐かしい。