マルコの夢

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 198
感想 : 60
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  • Amazon.co.jp ・本 (136ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087747881

感想・レビュー・書評

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  • ゴールデンウィークが過ぎても就職が決まらない一馬は、フランスで働く姉の仕事を手伝うために渡仏し、どういうわけかその後三つ星レストラン「ル・コント・ブルー」で働くことになった。
    流されるように生きている一馬が、そこで自分を成長させる物語かと思いきや、今度は幻の食材「マルコ」の買い付けのために日本に戻される。

    幻の食材を求めて奔走する話なのかと思いきや、話はとんでもない方向へと流されてゆく。
    今日、途中まで読んだまま職場に忘れてきた「砂の女」がふいに立ち現れたかのように。
    本人の意思ではないところで運命が決められていく。
    絡めとられていく。
    キノコに。
    キノコに?

    ホラーでも、ファンタジーでもない、なにやらむずむずする読後感。
    いや、ホラーかな、やっぱり。
    だって麻痺および覚醒・興奮作用を持つ成分が含まれるきのこだけを食べてるよ、一馬ったら。
    しかも一馬の水分の摂取量ハンパない。
    キノコの最終形態は冬虫夏草ならぬ冬人夏草なのではないかと思い至る。
    考えすぎでしょうか。

  • きのこにまつわる物語。きのこでつながる人と人生。きのこをネタにこれだけ広げられるところにまず脱帽。真面目な感じで流しているけれど、「ここ笑っていい?」みたいな箇所も有。兎にも角にも面白い一冊。サクサク読める。

  • マルコに出会いたい!
    マルコを嗅ぎたい!
    マルコを食べたい!
    マルコで痺れたい!

  • 好き好きこのなんとも不思議な感じ。

    あり得ないのに実はあるかもしれないこと。

    キノコがシューって自分で裂いてくれるところが特に好き。

    それと王子様との会話。にんまりしちゃう。いいね〜。

  • 日常系の小説だと思って読んでいたら、途中から吃驚するような展開へ。
    普段ファンタジーを読まないから新鮮だった。
    でも、ファンタジーといってもリアリティもあって読み終わるまでなんだったのかがよくわからなかった。
    ブクログのレビューを見て、これはファンタジーなんだと悟った。

  • きのこの不思議と素敵さが全体をふわーんと包み込んでて好きな本
    ずっと酔ってるようなかんじ

  • ミステリアスでなかなか良い。

  • いやあ、おもしろい!

    なんのこっちゃ、よくわからないけど、なんでこんなにほっとするんだろう…
    きのこが好きなので、きのこが食べたくなります。
    外国嫌いの私だけどちょっとフランスにも行きたくなります。

  • 魅力的なキノコに魅せられた男たち。

    この幻のキノコ、マルコ。
    どんな味がするんだろう?

    面白かったなぁーー。
    お縫い子テルミーも面白かったけど、マルコもね。
    何かによって導かれ、自分のやりがいを見つけ出す。
    「さだめ」ってもんはあるのね。
    自分にしか出来ない事ってあるのね。

    あたしには「さだめ」あるのかな?
    あたしにか出来ない事ってあるのかな??

  • 摩訶不思議であり荒唐無稽。
    それでも、一旦世界に入り込んでしまえば問題は無い。
    ファンタジックな世界観にアレルギーが無ければ楽しめる作品。

著者プロフィール

直木賞を受賞した恋愛文学の旗手から、早熟の天才少女作家まで。いま、もっとも切実な恋を描く6人の女性。

「2008年 『コイノカオリ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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