- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087748796
感想・レビュー・書評
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短編集だからと思って読み始めたもののあっという間に読了。
どの話も後味が悪い。でもだからこそリアル。
帯の「今度こそ幸せになれると思った」が刺さる。
主人公達はみんなただ幸せになりたいだけなのに。そして自分も。
どこで間違ったんだろう、そう思う瞬間は幾度となく訪れるけど、間違ったんじゃなくて人より回り道してるだけ、必要な経験なんだって思えるようにしたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読了日不明
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恋愛の短編集で、どの話も30代後半くらいの女性が主人公。この年代の女性の、結婚にまつわる満たされない女心を上手に細かく描いている。男性読者には多分理解できないだろうと思う女心。主人公たちは結婚直前に裏切られたり、結婚したけれど満たされていなかったり、同じ境遇の友達と張り合っていたり、年下の男に強く惹かれていたり。確かにどれも「愛」ではなく、「愛に似たもの」。それぞれの主人公が平凡でどこにでもいそうだから、友達の話を聞いているように読みやすいかったが、心には残らなかった。
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8編の悲劇的恋愛を描いた短編集。いわゆるイヤミスとは違う感覚だが、様々なタイプの悲恋がずらりと並んでいる。人間の持っている欲望。それもささやかな幸福感だとか、嫉妬だとか、独占欲だとか誰でも心の奥に持っていそうな感情が引きずり出されて彼女たちが望まぬ方向へ連れていかれてしまう。思いがけず、「愛」だと思っていた罠にスッポリはまってしまい、身動きがとれなくなった8人の女性が悲しい。今より、ちょっとだけ幸せが欲しかっただけなのに。「愛」では無く「愛に似たもの」な事に気付かなかったのが不幸の始まりだったのだろう。
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再読。柴田錬三郎賞受賞
タイトル通り、愛に「似たもの」の短編集。
面白かった!!
救いようのない話でも、さらっと安心して読める。 -
読み終わって、タイトルに納得。
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こういう作品を書かせると上手いと思う