わたしのチベット紀行

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  • 集英社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087752724

感想・レビュー・書評

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  • 個人的に理想の女性であり大好きな一枝さんの作品。
    チベットの中に入ってチベットを感じている様子や、様々なチベット伝統文化を筆者の目また日本人としての感覚をとおして表現されています。
    私が好きだったシーンは鳥葬での
    「私も、あのように葬られたい」というところ。
    同感です。ここでは細かく鳥葬について書かれていて、私も死を迎えた時には自然のサイクルの中に入って死にたいと思いました。焼かないで欲しい。早速遺書に書きました。海山川、鳥や微生物、魚や大地に還っていきたい。

    次がチベット医療について。
    これは私は初めてチベット医療というものを知ったのですが、インド、中国、それから西洋医学や占星術を取り入れつつ独自の発展を遂げていてとても面白かった。

    最後にチベット仏教の宗教観。
    この本を通して終始全ての物事の根本に彼らの宗教観を感じました。それは少し今の私たちが見習うべきところもあるなと。

    チベットの風が吹いてる。
    日本にいながらチベットの風を感じれる本でした。
    ぜひチベットいってみたい。
    そして本から伝わる作者の気品、力強さにありがとうございます。

  • 三葛館一般 292.29||WA

    和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=48293

  • 紀行文ではおさまらない、
    著者の人柄とチベットへの思いから
    こつこつと築いた信頼関係によって得た貴重な経験談です。
    ふいに旅行で訪れてできるものではないと思う。

    チベット民族の友人に寄り添っていて
    民族性や生活習慣などがよく伝わってくる。

    鳥葬には、冷たいイメージを持っていたけど、
    人の魂を抜いてから自然に帰す、という概念なのですね。

    それにしても中国って!

  • チベットが大好きで、10年以上もの間チベットを何度も訪れている著者が、チベットの豊かな風土やごく普通の庶民の生活を丁寧に描いています。特に家族のお葬式の様子や、鳥葬,チベット医学の話などは、仏教に根ざしたチベット人の死生観などがかいま見られてとても興味深く感じました。また、中国による統治以の生活の激変や他民族の流入、美しかった風景の喪失など、いろいろな問題がチベットに起こっていること。それでもなお他の人への優しさを失わず、心の平安を何より大切にするチベット人の寛容さに心を打たれました。そしてその根底にあるチベット仏教の教えの深さを改めて感じさせられました。

  •  紀行文は魅力的なタイトルのものが多いけど、たいていつまらない。また、つまらないのかなぁ、と思いつつ図書館で借りてきた一冊。面白かった。
     渡辺一枝って人はホントチベットが好きなんだなぁと思った。 私もチベットに行ってみたい。チベットの人たちは渡辺一枝の贔屓目が入ってはいると思うけど、とてもいい人たちのようだ。
     でも、これを読んだ人は中国人というか、漢民族を嫌いになりそうな感じだな。

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