- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087753790
作品紹介・あらすじ
器用でも、強くもない。でも、大切に守りたいものもある。日常の悦びと哀しみ、孤独と夢。東京の片隅のアパートをめぐる物語。
感想・レビュー・書評
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読了日2009/12
なんだろう。不思議な時間の流れる本。
最近、ミステリーばかり読んでいたので、肩の力を抜いてリラックスして読める本でした。
一つ一つの言葉が丁寧で、とても素敵な本でした。
古いアパートの踊り場から物語が始まる。
その古いアパートの住人の物語。
各々、オムニバスになっていてとてもわかりわかりやすい。
それぞれの物語なかに、他の住人がチラッと出てきたりして、「あっ」って小さな発見も楽しい。
私の毎日ももっと一日一日大切に過ごさなければいけないなぁと感じた。
時間に追われ家事に追われ、毎週、週末が一刻も早く来ることを願いながら日々を送っていることを反省・・・詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
図書館で装丁にひかれて借りてきました。あるアパートに住む人、関係する人たちの連作短編集。
たんたんとしているけど、ほわっとあったかいお話たちでした。『タイルを割る』がよかったです。 -
とあるアパートの住人達の、日々の暮らしや想いを描いた短編集。物語はおどりばの出会いに始まり、少しずつ、確実に連鎖していく。
もしかしたら、いつか彼らが私の物語をも動かしてくれるかもしれない。そんな風に感じさせてくれる、魅力的な1冊でした。 -
2012.03.17
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表紙に惹かれて読んでみたけど…ううん、微妙(笑)あるマンションの住民の物語。短編集なんだけど それぞれの話がそれとなくリンクしています。でも印象薄くて「あれ?この人誰だっけ」と何度もなった(笑)それでも「タイルを割る」と「金魚のマント」が好き!
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ちゃんとしてるってどういう事だろうと考えてしまった。
クーポンばばあなんてスーパーで見るだけならイヤな人だろうけど、
他の所で見たら賢者になっちゃいそうだ。 -
エレベーターのない簡素なアパートの話。
不動産屋の父のお金で暮らしている依子さん。
ごみの分別に精を出す管理人の太田さん。
小鬼ちゃんが転がり込んできたイラン人のジャハドさん。
母と北澤くんの間にたたずんでいたふうちゃん。
夫が倒れるまで結婚を少し後悔していた草代さん。
猫を預かることになった半ひきこもりのプログラマ陸二さん。
衣装作りの仕事をし、おどりばで人を待つタミさん。
彼らの日常とつながっていく人間関係。
他にもクーポンばばあの竹ノ塚さんやおかまのケイティさんなど
いろんな人が出てきます。
だんだんつながっていくのが面白いし、
話が進むと新しい人間関係もできてきます。
いたって普通のアパートなんだけど隠れ家みたいな魅力がある。
「ダストシュートに星」っていうタイトルがすごく好き。