- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087860511
作品紹介・あらすじ
史上初の大学選手権6連覇を達成した帝京大学ラグビー部を率いる岩出監督が選手に伝え続けた、一時の勝利だけを目指すのではなく、人生を生き抜き、輝く人間になるための心の持ち方「負けない」作法とは?
感想・レビュー・書評
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負けない作法、と聞いてなんとなく交渉ごとなどでの絶妙な塩梅(51:49とかで折衷案をとる、みたいな)をとるためのテクニックだと思ったのだったが、シンプルに試合に負けないための心構えだった。笑
考え方としては中道とかに近いのかな、それにメンタル面とか体調面も常にニュートラルを保っていましょう、という内容。
作法0から4まで分けられているのだが、どうにも同じ話の繰り返しのように見えて途中から流し読み。多分こういう体育会系の環境に馴染みがある人ならもう少しリアリティを感じて面白く読めるのかもしれない。
応援されるようになる選手、みんなを結びつけられるリーダーになるためには普段の雑用や家事も大事だよ、や、25年先のキャリアを見据えよう、など男性向けに書かれてる本なのだなという所感。雑用も家事も女性は基本的にやるように教えられてるし男性と同じように25年先のキャリアを見据えられるとは思えない。(昨今の情勢だと男性だってその限りではないとは思うけど)
まあこういう世界もあるんだな〜という感想。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前人未到の9連覇を達成した実績のある人の言葉は説得力もあるし、何より分かりやすいと思った。
自分の中で1番心に残ったフレーズは
「どんな組織でもできる人とできない人で成りたつ。
全体の2〜3割はほっておいても自分でできる人。
別の2〜3割はモチベが低くやる気が全くない。
残り4〜6割が1人でやれるやれない人どちらにでもなりうる人。それはリーダーの働きかけ次第」
理想は100%導くことだが、それはあくまで理想で現実を見てそこで自分の役割が何かを考えるきっかけになった。 -
負けないための大前提として、整える大事さはとても同感。
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嫁さんが図書館で借りてきてくれた、帝京大学ラグビー部監督の「岩出雅之」が「帝京大学ラグビー部」の強さの秘密について語った作品『負けない作法』を読みました… 対談も収録されているので帝京大学准教授の「森吉弘」との共著となっています。
続きラグビー関係の本は、1年ちょっと前に読んだ「向風見也」のノンフィクション作品『ジャパンのために―日本ラグビー9人の肖像』以来ですね。
-----story-------------
史上初、大学選手権6連覇達成!
「帝京大学ラグビー部」、強さの秘密。
悲観的に準備し、楽観的に実行する。
『二軸思考』で人生を、ビジネスを勝ち抜こう!!
史上初の大学選手権6連覇を達成した「帝京大学ラグビー部」を率いる「岩出監督」が選手に伝え続けた、一時の勝利だけを目指すのではなく、人生を生き抜き、輝く人間になるための心の持ち方「負けない」作法とは?
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「岩出監督」が「帝京大学ラグビー部」強さの秘密… ラグビーという枠を超えた人づくり・組織づくりについて綴った作品です。
■はじめに
・勝ち負けは、結果にすぎない
・帝京大学のチームづくりは「自分づくり」から
■作法0 常に行う「超基本」
・「作法」とは何かなぜ「作法」が必要なのか〔作法0〕自分をニュートラルに保つ5つの基本
・環境を整える
・身体のコンディションを整える
・マインドのコンディションを整える
・振り返りをすぐに行う、何度も行う
・丁寧に日常生活を送る
・〔作法0〕では、行動の習慣化をめざすのが目標
■作法1 自分を知り、自分をつくる
・「幸せ」とは何か
・幸せの第一段階「授かる幸せ」
・幸せの第二段階「できる幸せ」
・自己実現こそ「できる幸せ」の究極の形
・幸せの最終段階「与える幸せ」
・「自分づくり」は「自分を大切にする」ことから
・余裕ができなければ周囲が見えない
・どのように「自分づくり」を進めるか
・自分の強みと弱みを把握するには
・自分の「ニュートラルな状態」を知る
・自分を見つめることは難しい
・感性をくするぐるところから始めよう
・めざすのは「気骨」のある人間
・「気骨」に必要なもの
・〔作法1〕では、余裕を生むことが目標
・自分づくりの次は仲間作り
■岩出雅之×森吉弘対談1 「時代が変わっても、人間の本質は変わらない」―現代の若者像とは?
・対談の前に―編集部より
・人は今も昔も変わらない
・「今の若者は~」という言い方は間違っている
・「ハングリーであること」は、人間の本質
・自然に移行できるような環境を設定する
・人間の本質は変わらない。ただアプローチが違う
■作法2 『負けない』極意
・「負けない」極意とは何か
・勝ち負けで大切なこととは?
・「負けない」状態とは何か?
・勝ったときでも考える
・「真ん中に立つ」ことの大切さとは
・悲観と楽観は同じ線上にある
・悲観的に準備し、楽観的に実践する
・気迫と集中力があればいい、というわけではない
・マニュアルに沿って行動しながらも、マニュアルにとらわれない
・ピンチを楽しむ心境とは
・「瞬間」を楽しむ
・見えないことを気にし始めるとプレッシャーになる
・過去を手放して、未来を見据える
・心の体力をつける
・相手を知る
・相手よりも少し上を目指す
・気迫をつくるトレーニング
・感情だけではダメだが、感情がなくてもダメ
■作法3 『負けない』仲間づくり
・社会が求めることとは
・「仲間のため」の落とし穴
・その行動は、「献身」か「貢献」か
・勝者の裏にはたくさんの敗者がいる
・勘違いするリーダーとは
・しっかりした行動の手本をつくる
・余裕をつくる
・隙間を埋める
・「リスペクト」を捉え直す
・尊敬のジャージ
・楽しく、厳しく、そして温かく
・意識するのは、仲間との付き合い方
■岩出雅之×森吉弘対談2 リーダーに求められるのは「マメであること」―リーダーシップとは?
・「俺についてこい!」というリーダーは時代遅れ?
・誰でもリーダーになれる。なる可能性がある
・リーダーを選ぶ段階から、仲間づくりがスタートする。
・リーダーに必要な、もっとも大切な能力とは?
・リーダーの新しい形とは何か
■作法4 長い人生で『負けない』ために
・「自分で考える」ことの大切さ
・5W1Hを意識して、行動を振り返る
・「考える→わかる→できる→楽しい」のサイクルを続ける
・「想像」と「創造」は違う
・人生を25年区切りで考える
・プランニングがあるから「過去」に意味が生まれる
・勝ってもいい、負けてもいい
・心の逃げ道をつくる
・守ることは4つだけ
・〝ねんざ〟をしないで生きる
・誠実な人は、最終的に必ず力をつける
■岩出雅之×森吉弘対談3 「未来に続くキャリア」はどうつくる?―本物のキャリアとは?
・20代のキャリアは、40代50代のための〝支度〟
・うれしさも、悔しさもエネルギーに変えられる
・「負けない」ために必要な強さを身につけるには?
・必要なのは、自分の「できること」を探すこと
・社会で求められる知性は、計画と挑戦から生まれる
■おわりに
・今回の敗戦で見えてきたこと
・この負けが、未来の準備に変わる
・厳しさだけが、真の強さをつくるわけではない
すぐにでも実行したくなること、できることがたくさん書いてありますね… でも、これって、よくよく考えると、社会人として当たり前のことなんですよね、、、
自分の生き方や働き方を棚卸させてもらった感じ… 当たり前にやるべきことは、キチンと実行して行きたいですね。
ラグビーの本というよりは、ビジネスマンとしての働き方にも通じるし… 生き方そのものにも影響を与えてくれる作品でした、、、
それが「岩出監督」の指導方法であり、選手に伝え続けてきたことなんだろうなぁ。
個人的に印象に残った言葉です… 明日から早速意識して仕事に取り組もうと思います。
「世代や価値観の違う人から、「応援したい」と思ってもらえる人物になるには、どうしたらいいのでようか。
~中略~
丁寧に日常生活を送る。
日常の小さなことに目を配る。
これが応援団づくりにつながっていることを、忘れないで下さい。」
「人間の集中力が高まるのは、3つだと言われています。
感心、能力、警戒心。
恐怖心ではダメですね。」
「負けの原因は自分がつくっているのです。
相手からのチャンスをみすみす逃すか、
相手へチャンスを与えてしまったら負けるし、
反対に、相手からチャンスをいただき、
自分がチャンスを与えなければ勝つことができます。
負けの原因は自分でつくっている。
勝ちの要因は相手がくれる。
このことを理解することも、『負けない』作法と言えます。」
「みんなで、一つのことをつくり上げていく。
しかも、「自分のため」の行動が、結果的に「他人のため」「組織のため」になっていくような形で。
リーダーは、その環境づくりにこそ気を配るようにしましょう。」 -
■総括
①心/身体が乱れている時、原点に立ち返らせてくれる1冊
・まずは自分自身を整えて、ニュートラルに戻すよう強く訴えている
・確かに、当たり前のことが疎かになっていて、いい結果は出ないように感じる
・初心を忘れてしまっている時に、思い出したい1冊だと思う
②負けない要因を作らない
・勝負である以上、相手に依存してしまう
・負ける原因は自分が作る、勝つ原因は相手がくれると自覚する
■要約
1. 作法0
・前提として
勝負である以上、相手の能力に依存する部分が大きく、絶対勝てるかどうかは相手次第
だが、負けないために自分を仕上げる方法はある
・負けない作法とは、自分をニュートラルな状態にし、常に全力を出し切れるようにすること
・負けない作法のステップ
①環境を整える(身の回りを綺麗にし、勝負の土俵に立つ)
②身体のコンディションを整える(心を落ち着けるための前提条件、自分なりの方法を見出す)
③マインドコンディションを整える(どんなことがあってもニュートラルに戻し、自分の力を発揮する)
④振り返りをすぐ、何度も行う(成功も失敗も得た情報は次に活かす)
⑤丁寧に日常生活を送る(日常の小さなことに目を配る、応援したくなる人を目指す)
⇒ このステップを習慣化する
2. 作法1
・幸せには3段階ある
①授かる幸せ(当たり前に衣食住ができること、安心して暮らせることに感謝)
②できる幸せ(目指す自分や目標に近づく幸せ)
③与える幸せ
・3つの順番を飛び抜かすことはできない
⇒ ②できる幸せ、が域に達してないのに、③与える幸せ、は追求できないのではないか
・作法0を踏まえて、自分作りを進め、余裕を持てるようになることが作法1の目標
自分のことしか関心持てないうちは、できる、とは言えない
3. 作法2
・負けない極意は常にニュートラルに保つこと、両極にある2つの軸を常に意識して、その真ん中に立つ
・勝ち負けは相手との関係で決まる
負ける原因は自分が作る
勝つ原因は相手がくれる
・勝っても負けても、なぜ、何がを考える
・悲観的に準備し、楽観的に実践すべし
・今に集中する(過去や未来に心が奪われてることを自覚する)
・勝負する時は、相手を知る(相手より少し上を目指す、油断しない)
4. 作法3
・仲間づくりの前に、自分づくりが必ず必要
5. 作法4
・社会でいきていく力とは、自分で考える力のこと
・考える⇒分かる⇒できる⇒楽しい、のサイクルを身に付けると、何事も怖くなくなる(いつかは楽しいと感じれるとわかる)
・人生に負けない考え方を持っていること、それが負けない作法 -
摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50176423 -
帝京大学ラグビー部岩井監督と同学教授森氏の著書。今年度引退した自分に深く響く内容だった。常に両軸の中立点を意識する。これはどのような状況においても適用されうる考え方だと思う。ところどころ精神論的な部分もあるが、これらも大切な考え方なのかも知れない。
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いつまでも
「自分たちも下っ端の時は辛かったから
上になったらやり返す」という
思考回路を切らない限り
チームの雰囲気は
好転していかないということですね -
今年1月、前人未到の全国大学選手権7連覇を成し遂げた(本書刊行時は6連覇)帝京大学ラグビー部監督が、自らの指導法を明かした一冊。来週、監督を取材予定なので、資料として。
ラグビーの専門用語はほとんど使われていないし、著者の言う「負けない作法」も技術以前の心構えの話が主である。ゆえに、ビジネス書として読むことができる。
つまり、著者が強いチームを作り上げるまでのプロセスを、ビジネスマンが部下たちをまとめあげて結果を出すための参考にできるのだ。
帝京ラグビー部は部員150人と中小企業程度の規模だから、中小企業経営者が読んでも参考になるだろう。組織論・リーダー論として読むこともできる。
体育会的な根性論が微塵も混入していない、著者の合理的な考え方に好感が持てる。
また、“いちばん重要なのは強いチームを作ることではなく、部員たちが卒業してから幸せな人生を歩むことだ”という主旨の言葉がくり返し登場するのだが、その点にも共鳴を覚える。
大学の4年間は、彼らの人生のごく一部でしかない。ラグビー部での鍛えがその後の長い人生にどうプラスとなっていくかのほうが、はるかに重要なのだ。
それはあたりまえのことであるはずだが、強いチームを作ることが目的化し、負けたらすべてが終わるかのような本末転倒の考え方をしているリーダーも、大学スポーツの世界には多いのではないか。
その中にあって、岩出監督は“教育者としてまっとう”である。そのまっとうさが、結果的に強いチームを作ることにつながっているのだろう。 -
毎日、丁寧に生きる。本当に大切なこと。