- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087880137
作品紹介・あらすじ
親が好きですか? 自分の子供をかわいいと思いますか? 夫婦で同じお墓に入りたいですか? 一緒に暮らしたいのは誰ですか――?
「日本の家族」の象徴である天皇家が抱える諸々、50歳時に未婚の割合を示す
「生涯未婚率」(45〜49歳の未婚率と50〜54歳の未婚率の平均)の上昇、事実婚、
シングル家庭、同性婚……近年の家族をめぐる状況は多様化した。
『負け犬の遠吠え』『子無しの人生』『おばさん未満』『男尊女子』『百年の女』など、
話題作を発表し続ける酒井順子氏。未入籍のパートナーと暮らし、両親、実兄をすでに
見送ったからこそ見えてくる家族の諸問題とは。日本の家族観の変遷を辿りながら、
現在を考察、未来予測まで言及する。
1 パパ、愛してる
2 我が家の火宅事情
3 「嫁」というトランスフォーマー
4 自分の中の祖母成分
5 生き残るための家事能力
6 家庭科で教えるべきことは?
7 心配されたくて
8 修行としての家族旅行
9 呼び名は体をあらわす
10 長男の役割
11 お盆に集う意味
12 親の仕事、子供の仕事
13 世襲の妙味
14 毒親からの超克
15 「一人」という家族形態
16 疑似でも家族
17 事実婚ってなあに?
18 新しい家族
感想・レビュー・書評
-
著者、酒井順子さん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。
酒井 順子(さかい じゅんこ、1966年9月15日 - )は、日本のエッセイストである。
2003年(平成15年)に発表したエッセイ、『負け犬の遠吠え』(講談社刊)で、講談社エッセイ賞と婦人公論文芸賞を受賞。
自身が30代、未婚で子供もいない酒井は、「独身で子供がいない」自分を幸せだというと周囲から反感をかうことに配慮して、「30代以上、未婚、未出産」の女性を自虐的に「負け犬」と定義したが、その刺激的なタイトルと裏腹に独身女性にエールを送っている内容が評価された。
で、本作の内容は、次のとおり。(コピペです)
親が好きですか? 自分の子供をかわいいと思いますか? 夫婦で同じお墓に入りたいですか? 一緒に暮らしたいのは誰ですか――?
「日本の家族」の象徴である天皇家が抱える諸々、50歳時に未婚の割合を示す「生涯未婚率」(45〜49歳の未婚率と50〜54歳の未婚率の平均)の上昇、事実婚、シングル家庭、同性婚……近年の家族をめぐる状況は多様化した。
『負け犬の遠吠え』『子無しの人生』『おばさん未満』『男尊女子』『百年の女』など、話題作を発表し続ける酒井順子氏。未入籍のパートナーと暮らし、両親、実兄をすでに見送ったからこそ見えてくる家族の諸問題とは。日本の家族観の変遷を辿りながら、現在を考察、未来予測まで言及する。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「家族終了」とは、自分以外身内がいなくなるということ。家とか名字って何なんだろう。
-
家族はいて当たり前ではない。というおわりの言葉が響いた。
生育家族と創設家族。
どんな家族とどんな風に生きていきたいのかは、個人がどう生きたいのかがまずあってのこと。
考えさせられた。
さまざまな家族があっていい。 -
5年前に『負け犬の遠吠え』を読んで酒井順子さんのファンになり、新刊を追いかけて読んでいます。
この本は昨年1月から今年2月にかけて集英社の編集部サイトで連載されたもので、3月31日に発行されました。
これで27冊目、どんどん酒井順子さんオタクになっていきます。
お父さんが亡くなり、お兄さん夫婦に女の子が生まれ、お母さん(69)が亡くなり、祖母(101)が亡くなり、お兄さんが亡くなり。
そうすると、今までは言えなかった家庭の秘密、お母さんが不倫をして家を出た…などが明かされていきます。
母方の祖母(アラ100)のエピソードには笑った。
ますます酒井順子さんにはまっていく私。
30代で負け犬を選択した酒井順子さんには
実はそういった家庭環境が影響していたのですね。
もちろん親の生存中には言えませんでした。
そして40代になった彼女はいわゆる事実婚を始めます。
今後はその事実婚の進展が楽しみです。 -
お嬢さんとして有名な酒井さんの意外な火宅事情にビックリ。事実婚するなら結婚したほうが良いなあと思う私はちょっと古いのかも。でもさまざまなパートナーシップが日本でも結べるようになればいいのにという点は同意。
-
酒井さんの家族や結婚に関するエッセイ。
偏った意見もあるけど、
ちゃらんぽらんな私でも
このままでいいんだ〜
と思える。
興味のある、同意できる章のみ
読みました。 -
自分が生まれ育った家族を生育家族、結婚して作った家族を創設家族といい、自分以外の生育家族が亡くなったことによって、あらためて家族について思うところが語られている。
火宅事情についても淡々と語っており、子供ながら、老成した見方をしているのは、当時、子供でいたくても、いられなかったからなのだろうと感じた。
なるほどなと感じたのは以下の部分。
おばあさんという役でしか、見ていない。
子供の手前か、夫婦がお互いをパパ、ママと呼び合う。
妹萌え、兄萌えは、理想からかけ離れているからこそ。
事実婚カップルは、相手に対して、夫だから、妻だから、これをしてくれて当然という期待が薄いので仲がいい。
筆者の本は、なんとなく感じていたことを言語化しているので、共感することが多いが故に、読後に心に深く残ることがないような気がした。 -
こうあるべきだ、こうしなければならない、などみんながそうしてるから右へならえしないといけない時代は終わったのだなぁと感じる
妻はこうあるべきだ、なんて古い。
「関白宣言」なんて今の時代だとモラハラになりかねないよね… -
家族に纏わる18のエッセイ。
文章がその人の全てを表しているとは思わないが、本作も非常にクールに物事を捉えている印象を受けた。
自分が生まれ育った家族の事を「生育家族」結婚などで作られた家族の事を「創設家族」と呼ぶ事を初めて知る。
両親、お兄さんが他界され、結婚もされていない酒井順子さんの「家族終了」の言葉にドキリとする。
「生涯未婚率」の上昇は耳にしていたがその数値に驚き、事実婚、シングル親、同性婚、ステップファミリー、ルームシェアする疑似家族、毒親問題など、多様化する家族の形態に家族の在り方を考えさせられた1冊。 -
生育家族と創設家族。やっぱり歳を重ねて、人生のステージが変わるとそれなりに考えることも変わっていく。
まだまだ子どもが小さくて、振り返る余裕も周りを見る余裕もないから、あまり考えたことなかった。でも著者のいうように、それがいいとか悪いとかでなく、当たり前のことを当たり前にできなかった人の視点なのかも。相変わらずの痛快な自虐ネタ満載の1冊。今回も楽しませてもらえました。