- Amazon.co.jp ・マンガ (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784088793054
感想・レビュー・書評
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フランス王の公妾というのはとても公的・政治的な存在で、絶大な権力をもち、
いざとなればすべての失政の咎をその身に被ることになる恐ろしい地位です。
かのマリー・アントワネットも夫に側室がいなかったのが(責任を押し付ける人もいなくて)問題だったとかいわれてます。
さて、ルイ15世の公妾ポンパドゥール侯爵夫人。
平民ブルジョワ階級からの大出世、
ファッションリーダーであり王ルイを楽しませ、百科事典を編纂、
またセーヴル王立窯、陸軍士官学校(ナポレオンの出身校)を開き、
外交的には宿敵だったオーストリアと和解・同盟して反プロイセン包囲網を敷くなど…
影の宰相として有名ですが
湯水のように国費を遣ったこと、王の愛をつなぎとめるために
乙女をあつめて娼館をつくったこと(鹿の園)・・・など
わるい伝説にも事欠かない人物です。
その一方では啓蒙思想家と親しく、彼らのパトロンであったことも。
―と、さすがにちょっと複雑な人物なのですが、漫画の合間にコラムが多数挟んであって興味深いです。
やたらと脱ぐシーンは多いのですが、すっきりした絵であまり濡場ぽくないかも。
フランス人といえば現代女性もスリムですが、
フォンテーヌブロー派のぬらりと背の高いディアナたち(王の寵姫ディアーヌ・ド・ポワティエがモデルとも)やアニエス・ソレル、今日本に来ている貴婦人と一角獣の女性(下絵はフランスで描かれたらしい)ら古の美人たちも細面のイメージですよね。あまり体が丈夫でなかったというポンパドゥール夫人も肖像画などの印象では顔はふっくらしてますがやっぱり細そう・・・。
細いのはいいけど、でもでもせっかくの愛妾だから絵にもっとお色気がほしいよ~とか思うのです。現在3巻まで。 -
全4巻。
1744年~、18世紀フランス。
ルイ15世の寵姫、ポンパドール夫人の物語。
「平民の出ながら貴族以上の教育を授けられ、その才知と美貌で後に事実上フランスの宰相となる女性、ポンパドール侯爵夫人。絢爛豪華な外見とは裏腹に様々な陰謀が巡らされるベルサイユで、ルイ15世の寵姫となった彼女の波乱に満ちた人生の幕が開く!!」
感想・綺麗でさらっとした絵柄。
ストーリーに熱く深く入り込むといったタイプの作品ではないけど、
肩も凝らず歴史は追える。
青年誌連載らしく、程良く裸・濡れ場は出てきます(笑)
1~2巻読了 -
ブーシェの肖像画にキャラデザがつられるのは仕様です。
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絵柄とセリフの言い回しを除いて内容に大きく違和感を感じるようなアレンジはないので、ポンパドゥール侯爵夫人の事を短時間で手っ取り早く知りたい場合には良いと思います。ただ、漫画としてはそんなに面白くない。というのが正直な感想。興味ない読者の目を惹くのが狙いなのかもしれませんが、無闇に裸を出しすぎているのもいかがなものかと。
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謀略うずまくフランス王宮に「寵姫」という愛人でとびこむ、ブルジョアのポンパドール夫人の話。背景はエッセイで補完されていて、そこがまたイイです。ルソーあたりが史実と違う絡み方してくると面白くなりそう。
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フランス宮廷の話なので、わくわくしながらページをめくったけれど、お勉強マンガ感が否めない…。
小説の方読むべきだったかなぁ…。 -
歴史を学べる漫画。
少しエロチック。 -
佐藤賢一の原作。フランスの王族、貴族の「愛人」としての女性の立場ってとても歪。王の公認の愛人になる資格は、貴族の出の既婚女性なのだとか、上流階級の貴族は正妻と仲睦まじい事は野暮とされていたとか。
絵はちょっと人物の見分けがつきにくい。
リボン満載なドレス姿の肖像画が印象的なポンパドゥール夫人、マンガにもなっているのですね。
この時代あ...
リボン満載なドレス姿の肖像画が印象的なポンパドゥール夫人、マンガにもなっているのですね。
この時代あたりの衣装はウエストをかなり締め上げていたので、骨が変形してしまったり(現物のドレスを見ると現代では信じられない細さだそうです)、肋骨が折れて内臓に刺さり死に至るなど、なんとも壮絶な感じがします…。
今、来日中の貴婦人と一角獣も観に行きたいのですが(フランスでは見ることができなかったので)、なかなか時間が取れません。
夏には大阪に巡回しますので、imogenさんもご覧になりますでしょうか。
コルセット大変そうですよね。
むかしの貴婦人がすぐ気絶するのって絶対このせいって思います。
骨がないところはどこまでも絞まっち...
コルセット大変そうですよね。
むかしの貴婦人がすぐ気絶するのって絶対このせいって思います。
骨がないところはどこまでも絞まっちゃうとはいいますが
そのわりには私のベルトはなかなか絞まらないです…(しょんぼり)
そうそう♪一角獣のタピスリー来日中ですね。
中世~ロマネスクの美術が大好きなので何度か美術館を訪れているのですが
タピスリーのための特別の円い展示室はとても闇にも似て。
次第に眼が慣れてきて、ゆっくり鑑賞をする、時が止ったような不思議な空間でした。
いまのところ大阪で見に行こうと思っています。
今回だいぶ修復もされたというし、もう少し明るい中で観られるのかな~と興味をもっています。
コルセットをしめると、きつくてもう息ができない感じになるそうなので、ベルトもあまり絞めてはいけませんよ~(なん...
コルセットをしめると、きつくてもう息ができない感じになるそうなので、ベルトもあまり絞めてはいけませんよ~(なんて、すみません)
タピスリー、明るさはどうでしょうか。あまり照明を当てられないでしょうしね。解説も充実しているようなので、混まないうちに行ってじっくりと見たいです。
フランスと日本での展示、両方を比べながら見れるとはうらやましいです~。