からくりサーカス 3 (少年サンデーコミックス)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091253330

感想・レビュー・書評

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  • 阿紫花が操るプルチネラと共に叔父がいるモニタールームに突入する勝。これで勝負あったかと思いきや、モニターには糸で拘束され身動きが取れなくなっている鳴海としろがねの姿が。叔父は二人の苦しむ姿を餌に「私の養子になれ」と勝に持ちかける。徐々に糸の締め付けがきつくなり、もがく二人の姿を見るに見かねた勝はそれを無念ながら承諾する。そして、二人を助けてくれと叔父に懇願するが、卑劣な叔父は彼らを塔から落とすという。落とす直前に一目だけあわせてやろうという魂胆らしい。その非道さに切れた勝は鳴海の形意拳「竜形」を真似て、叔父の足を骨折させる。突然のことに虚を突かれた取り巻きを阿紫花がプルチネラで蹴散らし、屋上にまわった後、勝と共に二人が囚われている塔へと飛ぶ。それから誘拐組やら護衛の人形やらを優のファインプレーで切り抜けついにしろがねと鳴海に合流する。その後も勝の超人的な記憶力と模倣能力でピンチを切り抜け、阿紫花としろがねは塔から脱出できたのだが、勝が助けを乞う叔父を庇ったため、それを追った鳴海と共に彼らは塔に残ってしまう。鳴海は勝を抱え込む形で最後の爆発に備えていた。視界は完全になくなる大爆発のあと、勝が「助かった」と鳴海に声をかけるのだが、そこに鳴海の姿はなく、ただ彼のちぎれた右手が肩にのっているだった。

    ひたすらに鳴海がカッコイイ回。エレベーターに閉じ込められたしろがねが震えてる時のやり取りも素敵だし、ゾナハ病の発作を痩せ我慢しながら笑えないしろがねを慰めるところも外せない。極めつけは、勝を身を呈して爆風から守りながら「笑うべきだと思った時は泣くべきじゃない」というところ。いやあカッコイイ。自分の苦痛を痩せ我慢しながら、誰かを自己犠牲的に守るっていうのは漢として憧れる。

  • あ、そっちが主人公なんだ!?とこの巻で初めて気づいた。

    最後の腕のシーンにはガツンとやられた…!

  • 「何かあったら心で考えろ…今はどうするべきか…ってな」
    「そうして…笑うべきだとわかった時は…泣くべきじゃないぜ」

  • 伏線たっぷり、力のある線で描き出されるキャラクター達は魅力たっぷり。笑える。暖まる。強くなれる熱さ。古本屋で立ち読みしてたら泣けてきて、全巻買って帰りました。

  • そっちかよ

  • 久しぶりに漫画でゾクゾクさせられました。鳴海が死ぬようなフラグは立っていたけれど、鳴海という人間に感情移入しすぎて自分の心の中で、どうせ死なないなどと思わされてしまった。それほどまでに見せ方が上手い、これは買って読まなければ...

  • 2006/4/19読了。


    才賀勝は小学5年生の気弱な少年。180億の財産を相続してしまった為に命を狙われていた。ゾナハ病の青年、加藤嗚海と人形を操る謎の少女しろがねが勝を守っていた。
    叔父の善治から逃げだし、弱い自分を捨てる決心をした勝。
    勝が屋敷を抜け出した事をまだ知らない、鳴海としろがねの二人は、善治に雇われた「誘拐組」の手によりピンチに陥っていた。
    勝の兄弟に殺しを依頼された黒賀の「ぶっ殺し組」の阿紫花を味方につけた勝は二人を助ける為に再び屋敷の中に向かう。
    抜群の記憶力と勇気を持った勝は、人形さえも操り切り抜ける。
    ところが屋敷は爆発炎上し、そこに残ったのは鳴海の左腕だけだった。

    もう最後のシーンたまりません。
    鳴海の腕を抱えた勝の表情。
    こんなに悲しい表情無いと思います。

  • ここまでの流れは完璧です。
    このあとも面白いのですが、つかみとしてのコレはまた別にコレだけで十分面白いです。

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著者プロフィール

北海道旭川市出身。1964年生まれ。88年、『連絡船奇譚』(少年サンデー増刊号)でデビュー。少年サンデーに連載された『うしおととら』で91年に第37回小学館漫画賞、77年に第28回星雲賞コミック部門賞受賞。ダイナミックかつスピーディー、個性的ながらエンターテインメントに徹したその作風で、幅広い読者を魅了し続けている。他の代表作に『からくりサーカス』(少年サンデー)がある。

「2007年 『黒博物館 スプリンガルド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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