からくりサーカス (34) 少年サンデーコミックス

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  • 小学館
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091270740

感想・レビュー・書評

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  • VSシルベストリ。
    彼の問い
    人間はなぜ群れたがる?
    勝の答え
    人間は脆く、弱いから助け合わないと生きていけない。
    けれど人間は負け続けるようにはできていない。
    人形から見れば短い人生だが、生きている間に作り上げたものを次世代に手渡してどんどん改良して進化しつづけていく、その輪がある限り人間は人形なんかに負けない!

    「ぼくだって守りたい人がいれば変わっていける
    ぼくだって進化していける
    おじさんは変われるの?
    誰も見ていない暗闇で同じ芸を繰り返しているオートマータは進化できるの?」

    勝に敗れてシルベストリは悟る
    「私は…君たちの作る…あの輪の中に入りたかったんだな…人間でも…ないのにな…」

    「おじさんの手が剣じゃなかったら、ぼくは手をつなげるよ」

    コロンビーヌは手をつなげるなんて嘘よ!嘘つき!と反発する。
    何か彼女の中で感情が芽生えているのか…

    そのころパリではシルベストリにいつもスズランを買ってもらっていた少女が母親になっていた
    娘が5月祭の花売りをする年頃になり、彼を思い出していた
    「大好きだったわ…口数は少ない方だったけど優しそうで…そしてちょっぴり…寂しそうで…」

    この人が、このおじいちゃんいつも買ってくれるからいいカモだわ!なんて言ってなくて本当によかった…;;

    勝はギイやフウから天才、それも怪物級と評されていたが、それは生まれつきの才能ではなく過酷なトレーニングにも耐えて「努力し続ける天才」なんだって

    トレーニングの内容はちょこっとしか描かれてなかったけど、ほんとうに大変なトレーニングを積んでいたようです。
    そして、実は頭も大学生レベルなんだそうで
    それで勝をライバル視していた阿紫花家の長女、菊さんが勝の戦いを目撃し、勝とシルベストリの問答を聞いて、人の輪の中で自分のできることをもう一回さがしたい、と思うようになった。

    この三姉妹がみんな勝を好きになるなんて、モテすぎじゃね?という否定的な意見もあるようですが
    普通の生活をしていれば勝くんのような、ものすごい大変な経験をしていて、命をかけても守りたい、ではなく守らなくちゃいけない人がいる、なんて人は同世代にそんなにいるもんではありません。
    なにしろまだ子供だし。
    だから勝の本気モードの顔を見たら、ものすごく輝いて見えると思う。
    この人はなんなんだろう?ってひきつけられて、もっと知りたい!って思うでしょうね。
    あと、普段とのギャップも萌えポイントでしょう。
    だから勝がモテるのは当然だと私は思います。
    でもまあ、ナルミのほうが好きですけど(笑)

    遺言1という章…誰の?勝?

    勝は阿紫花さんご両親さんからうちの子供にならないか?と言われます。嬉しいけど帰る場所があるから、と丁寧に断る勝。そうだね、サーカスがあるもんね、というけど、本当は違う、勝には戦いが残っている、この先どうなるかわからない…

    でもここでは平馬とお姉ちゃんたちとも絆を深め、
    友達もたくさんできて
    「神様、ぼくはとってもうれしいんです」

    ミンシアにフーから電話が入る。
    阿紫花にはジョージ・ラローシュから電話が。
    大変なことが起きているらしい…

    その後、四国高松、ナルミの前にミンシアが現れる。

    次章、機会仕掛けの神
    Deus ex Machina(デウス エクス マキナ)の
    タイトル演出がすごく映像的でめっさかっこいい!

    黒賀村をゾナハが襲う!村人はみなゾナハの発作に苦しんでいた(この顔がほんとに怖い)
    が、サーカスの面子は何故か無事だった・・・
    しかし、黒賀村だけの話ではなかった…

    なんと世界中にゾナハ蟲がまき散らされたのだ…
    もちろんフェイスレスによって…

    いよいよ引き返すことのできない、重いストーリー展開になっていくようです。
    黒賀村でのギイさんは、覆面X名乗ったり、駄菓子屋の店番したりと、これまでのクールキャラはどこへやら、だったんだけど、こんな楽しいのも、もうこの先ないんだろね…
    ああ…怖いなあ…

  • シルベストリの部屋の画をあそこで挟んでくるのはずるいなあと思いながら、くるくる変わる菊さんの表情に癒されつつ。
    急にとんでもないものが来たのでもうどうしようかと…警告は伊達じゃなかったなあ

  • この垂直に落ちていく展開は、すごいです。

    そして、本当の最終章。
    どうまとめていくのか、どう突き抜けていくのか?
    興味があります。

    しっかりと、見届けなければ。

  • 藤田和日郎

  • ぼくは守りたい人がいれば変われる!見ている人がいれば進化できるんだ!!

  • 「からくりサーカス」はいよいよ最終章に突入、

    前作「うしおととら」も追い込みが凄まじかったのでワクワクしている。

  • 「美しい話はここまで」ってそこから先の酷さたるや、もう・・・(ノД`)・・。たのむ勝、がんばってくれ!!展開があんまりひどいので-☆

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著者プロフィール

北海道旭川市出身。1964年生まれ。88年、『連絡船奇譚』(少年サンデー増刊号)でデビュー。少年サンデーに連載された『うしおととら』で91年に第37回小学館漫画賞、77年に第28回星雲賞コミック部門賞受賞。ダイナミックかつスピーディー、個性的ながらエンターテインメントに徹したその作風で、幅広い読者を魅了し続けている。他の代表作に『からくりサーカス』(少年サンデー)がある。

「2007年 『黒博物館 スプリンガルド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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